フリマで古着を1日20万円売った方法——「運」ではなく「準備」で数字は作れる
「フリマって本当に売れるの?」——そう思っている人に、具体的な話をする。
5WINSのメンバーがフリマイベントで1日20万円以上の売上を記録した。(※個人の実績である)
この数字は、当日に何か特別なことをしたから出たのではない。会場選び・陳列・接客の準備を積み上げた結果だ。
僕はソウルで韓国国内の古着問屋を経営し、テレビ・新聞にも掲載いただいた。5WINS CLUBのメンバーは150名以上。オンライン販売だけでなく、フリマやポップアップでも成果を出しているメンバーが増えている。
今日は、その1日20万円の売上がどうやって作られたかを分解する。
オンライン販売とフリマ——構造がまるで違う
メルカリとフリマ出店は、根本的に別物だ。この違いを理解することが、フリマで稼ぐための出発点である。
メルカリ(オンライン)
24時間販売できる
全国のユーザーにリーチできる
写真と説明文だけで判断される
返品リスクがある
フリマ(対面)
実物を見て触って、その場で買える
接客で売れるか売れないかが大きく変わる
在庫をまとめて消化するのに向いている
返品がほぼ起きない(その場で確認して買うから)
フリマは「実物の力」を最大限に活かせる販売チャネルだ。ノースフェイスのような「着た時の存在感」があるアイテムは、現物を見せると購買転換率が跳ね上がる。ぶっちゃけ、メルカリで売れ残っていた商品がフリマでは即売れした——という話はザラにある。
1日20万円の最大要因——会場選びが9割だ
売上を因数分解すると、影響度の順番はこうなる。
会場の集客力(来場者数・ターゲット層との合致)——これが9割
陳列と見せ方(目立つか、手に取りやすいか)
価格設定(フリマ向けの価格感になっているか)
接客(声がけのタイミングと言葉選び)
会場選びを間違えると、どれだけ商品が良くても人が来ない。人が来なければ何も始まらない。シンプルな構造だ。
良い会場の選び方
来場者数が公開されているイベントを選ぶ(主催者のSNS・告知ページで過去実績を確認)
ターゲット層(20〜40代のファッション好き)が多い会場を選ぶ
交通アクセスが良い会場(駅近、複数路線利用可能)
定期開催の一般フリマより、特定テーマ(古着・ビンテージ専門)のイベントの方が客単価が高い
5WINSでは地域別オープンチャットでメンバー同士がフリマ情報を共有し合っている。「あの会場は集客が良かった」「〇〇イベントは古着向きの客層だった」という生きた情報が流れている。だから参加するメンバーは会場選びで失敗しにくい環境になっている。(これも「環境が結果を変える」の一つだ)
陳列のコツ——「目に入る」が「手に取る」に変わる瞬間を設計する
商品の並べ方が、売上を大きく左右する。
フロントには"顔"になるアイテムを置く
フリマでは通路を歩く来場者の目を引くことが最初のステップだ。WHITE LABELや人気カラーのヌプシジャケットをフロントに並べる。「このお店はノースフェイスが揃っている」と一目でわかる陳列を意識する。
カラーグラデーションで並べる
色の薄いものから濃いものへ、暖色から寒色へ——グラデーションで並べると「整っている」という印象を与える。雑然と積み上げるより、ハンガーラックに整然と掛けてカラー順に並べる方が、来場者が手に取りやすくなる。
サイズ表示のPOPカード
フリマでは試着スペースがないことが多い。サイズ・着丈・身幅を書いたPOPカードを各商品に付けておくと、来場者が自分で判断できる。声がけなしに購入決断につながるケースがある。接客コストが下がる。
接客のコツ——「売りつけ感」をゼロにする声がけ
接客の良し悪しが、フリマでの売上を左右する大きな要因だ。
声がけは"情報提供型"にする
「いらっしゃいませ」だけでは足が止まらない。商品に視線が行った瞬間に一声かける。
「そちら、韓国で仕入れたノースフェイスのヌプシです。WHITE LABELという日本では買えないモデルで、サイズはMです」——こういう情報提供型の声がけは、「売りつけようとしている」感が薄く、受け入れられやすい。
ノースフェイスのブランドロゴが見えていれば、こちらから声をかけなくても見ている人が多い。そのタイミングで「何かお探しですか?」と入ると自然な会話になる。これがノースフェイスというブランドの強みだ。
試着を積極的に勧める
試着コーナーがあれば積極的に試着を促す。着てもらえれば購入率は大幅に上がる。試着スペースがなくても「上から羽織っていただいてもOKです」と伝えるだけで、来場者のハードルが下がる。
フリマ出店の準備リスト——当日に「あれがない」は致命的
什器・ディスプレイ系
ハンガーラック(折りたたみタイプが便利)
ハンガー(針金ハンガーは見栄えが悪い。プラスチック製を)
値札タグ
テーブルクロス(白か黒が万能)
決済・お金関係
キャッシュレス決済端末(Square、PayPay等)
お釣り用の現金(1,000円・5,000円・10,000円を多めに)
レジ袋か紙袋
販売サポート系
ガムテープ・ハサミ
スマホ充電器(決済端末のバッテリー管理)
販売履歴を記録するメモ
現金の準備は基本中の基本だ。キャッシュレス端末が通信障害や電池切れで使えなくなることはある。(僕のメンバーでも、これで痛い思いをした人がいる・・)
フリマとメルカリを組み合わせるハイブリッド戦略
フリマとメルカリを対立させる必要はない。両方を使い分けるのが正解だ。
フリマを在庫消化の場として使う
メルカリで長期間売れていない商品は、「写真ではわからない魅力がある」場合がある。実物を見せることで価値が伝わりやすくなる。フリマはメルカリで売れ残った商品を合理的な価格で手放す場として機能する。
フリマで反応が良かった商品をオンラインで強化する
フリマで「コレどこで買えますか?」「在庫ありますか?」と言われた商品は、オンラインでの需要も高い可能性がある。現場の反応が市場調査になる。フリマ出店は販売の場であり、同時に情報収集の場でもある。
失敗を防ぐ3つの注意点
1. シーズンを外さない——真夏にダウンジャケットは売れない。ダウン系は10月〜2月。ライトアウターやリュックは通年で対応できる。
2. 現金の準備を怠らない——キャッシュレス端末が使えなくなった場合の保険として、お釣りの現金は十分に用意する。
3. スペースの使い方にメリハリをつける——一番売れやすい(単価が高い・目立つ)商品を優先してディスプレイする。全部並べようとすると雑然とした印象になり、逆効果だ。
結論——フリマは「場所×陳列×接客」の掛け算で数字を作る
1日20万円の売上(※個人の実績)は、運ではない。「会場選び・陳列・接客」の準備の積み重ねで作られた数字だ。
会場の集客力があれば、7割は決まる。残り3割を陳列と接客で積み上げる。この順番を間違えず、準備を丁寧にやれば、フリマは「在庫消化の場」ではなく「新規顧客獲得とまとまった売上を作る場」になる。
やるべきことは決まっている。あとは動くかどうかだ。あなたがどう動くか。それが結果を分ける。
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筆者プロフィール
佐藤裕平(さとうゆうへい)
株式会社韓国古着の5WINS(ファイブウィンズ)代表取締役社長
中国OEM・D2C専門の中国輸入代行VBC代表
AI自動化・AI中小企業導入支援協会代表
1981年生まれ。神奈川県横浜市出身。日中国際家庭。
2011年3月に単身で中国北京へ渡る。その約1週間後に東北の震災が発生し、父が岩手県、母が福島県を故郷とすることから非常に心配な毎日を過ごす。と同時に、海の向こうから被災した様子を眺め自分の無力さを痛感する。中国では個人の副業から中国輸入事業を始め法人化。その後、「誰でも簡単に中国輸入が出来る」をビジョンに中国輸入代行VBCを立ち上げる。
2020年コロナの影響で住んでいた中国から韓国に渡る。なかなか終息しないコロナ渦で、結婚後10年以上妊活をしていたこともあり、「韓国でも不妊治療をやろう」と決意。それに伴い韓国を活用した事業を始めることを決断する。
結果的に韓国古着事業を創業する。小売事業から卸事業へ展開し、韓国・ソウルでは、日本人として初めて韓国古着の卸問屋事業を立ち上げる。現地マーケットに精通し、人気ブランド(The North Face、adidas など)を中心とした高品質かつ市場性の高い古着を、日本国内の小売事業者およびリユース企業向けに安定供給している。
また、韓国古着事業を軸とした、共創型ビジネスコミュニティ『5WINS CLUB』を運営。個人バイヤーの育成や、会員制の卸販売、全国でのポップアップイベント展開など、リアルとデジタルを融合した独自のビジネスモデルを構築。副業層から法人経営者まで、幅広い層のパートナーと事業を共にしている。
複数言語(韓国語・中国語・英語・日本語)での対応を活かし、今後はアジア全域および欧州古着市場への展開も視野に入れている。韓国・日本・中国を中心に、アパレルおよび輸入事業を展開。各国の現地市場に直接アクセスし、仕入れから販売、物流、法人運営までを一貫して手がけるグローバルプレイヤー。
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