アサヒスーパードライを越えたい|隣人からもらった記憶に残る贈り物
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引越しするにあたり、ご近所への挨拶品を何にするか考えています。
独身時代は賃貸かつ、単身者向けのマンションだったから、そもそも挨拶回りの文化が薄かった。
自分が来られる立場の時は、アポ無しで鳴るピンポンが苦手なので、「挨拶なんて来てくれなくてもいいのに…」とすら思っていた。
けれど、今度は長く住む家。
大人として、挨拶回りをしなくてはならない。
この、「挨拶回り」について考える時、
毎回思い出すことがある。
隣人からもらった、
忘れられない「挨拶の品」
アサヒスーパードライ、500ml缶 2本。
”ヤンチャ”に見えた、20代後半くらいとおぼしき”お兄さん”。彼なりに、最高の礼を尽くして、ジュースでもなく、発泡酒でもなく
スーパードライを選んでくれたのだろう。
しかもロング缶。敬意まで感じてしまう。
玄関を開けるなり
「となりに越してきた○○です。ビールって飲みますか?」めったにない体験だった。
わたしはビールが大好きだ。
そんなビール好きでも、スーパードライロング缶はなかなか買わない。
好きだけど自分では買わない
ちょっといいもの
贈り物の極意までもをクリアした、予想外の挨拶品だった。
かつてお世話になった人への贈答品といえばバームクーヘンが定番だったが、最近はスーパードライなのか?と、お兄さんを可愛く思った。
かといって今回、
あの驚きと伝説を作り出すために、
お隣にスーパードライを差し出す勇気はない。
いまのところ、
我が家の最近の贈り物の定番「治一郎」のバームクーヘンが最有力だ。
これは、今住んでいる家の隣に越してきた、
若いカップルに挨拶品としていただいてから、我が家のお気に入りになった。
年齢問わず、誰に贈っても”はずしたことがない”逸品である。
ただ、
真っ白い包装紙に毛筆で書かれた「治一郎」の文字をみたとき、夫と顔を合わせて「誰?」とハモった。
今度のお隣は老夫婦と聞いている。
この「治一郎・・・誰?」を、お隣さんにも思わせてしまうだろうか。
そんな心配までしてしまう。
はじめましてのご挨拶であって、ウケを狙う場ではないのだから、定番のタオルでもいいはず。けれど、スーパードライの衝撃がどうしても忘れられず、こだわってしまう。
あのお兄さんは、その後もスーパードライを送り続けているのだろうか。
ビールにせよ、バームクーヘンにせよ、
贈ったものが、初対面の相手の記憶に残っていくかもしれない、一度きりのチャンス。
「○号室のご夫婦が持ってきてくれたもの」
として、語り継がれたい欲を抑えられない。
まだカーテンも決まっていないけど、
急ピッチで挨拶品で考えることとする。
