カフェの名前を覚えたい母と勘違いの私
先日、出先にて急に時間をつぶす必要性があったので、近くにあったエクセシオールカフェに入った。ランチにとこんなパスタを頼んでみた。

自分で頼んだくせに海老と大葉の部分くらいしか覚えてなかったのでたらこじゃなくて明太子のパスタだと思ってたし、大葉のマスカルポーネをアボカドのソースだと思っていた。
特にアボカドは食べたことがないので「こんなものなんだな~」と思ってしみじみとしていたくらいだ。ちなみに食べる前はわさびのソースだったらどうしようとか考えていた。急いでいたとはいえ、勘違いのし過ぎだと思う。
帰ってから撮ってきた写真の画像処理や加工、トリミングなどをしていると母が通りかかったので呼び止めてスマホを見せた。こうやってこんなのを食べてきたとたまに報告する。
「これってどこのカフェ?」
「エクセシオールカフェ」
母はふむふむと聞いていたが、やがて首を傾げ始める。何か考えていそうなので私はそのまましばらく待った。
「ああ、思い出した!近所の方がこの前行ったって言ってた。おしゃれで素敵な雰囲気だったって」
「実はドトールの系列のお店なんだよ」
「そうだったの?」
「そうそう」
夕食後にスマホを操作していると母が話しかけてきた。
「えーと、エクセ…なんだっけ」
「エクセシオールカフェ。覚えにくいよね。私なんて長い間エクシオールカフェだと思ってた」
「遠くはないんじゃないの?とりあえずエクセシオールカフェね、覚えた」
「よし」
私はちょっと違和感を覚えたものの、そのまま寝た。
次の日の朝、朝食の準備をしていると母が話しかけてくる。
「ねえねえ、昨日のってエクセシラカフェだっけ?」
「エクセシオールカフェだよ」
「エクセシオールカフェね!」
「…ん?」
「何でもないわよ」
どうやらこのカフェの名前は母の何かに火をつけてしまったらしい。おそらくこれは近所の人と話す時にちゃんと言えるように、という理由ではない。母のやけに晴れやかな笑顔を見ていてそんなことを悟った。
それから何度か母は私を見掛けると「エクセシオールカフェ」と言えるかどうかの実験台にしてきた。どうしてこんなことにと思いながらも付き合ってあげた。
何が彼女の向上心に引っかかってしまったのか。心の何かに響いてしまったのか。単純に言えなかったことが悔しいのかもしれないが、そのわりには嬉しそうに聞いてくるので私は困惑した。
母はこういう新しいものを仕入れるのが好きな人なのだ。
そしてついにその日は来た。リビングに顔を出した私に寄ってくる母。
「エクセシオールカフェだよね?」
「おおっ!ついに言えるようになったじゃない」
「やったね」
「良かったね。エクセシラカフェって言いにく…」
「えっ?」
「間違えた…!エクセシオールカフェだった!」
母は言えるようになったのにまさか私が間違ってしまうとは。
なんということなのか。今度は私の方が修行しよう。
さらにその後。
ここnoteに記事を投稿した私、真実を知る。
「エクセシオールカフェじゃなくてエクセルシオールカフェだったの!?」
母はとても驚いていた。くっ…申し訳ない。
なんと正式名称は「エクセシオールカフェ」でなく「エクセルシオールカフェ」だったのです!ずっと間違って覚えていました。教えて下さった方、本当にありがとうございました!!
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