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東野さんを偲んで

「危険なビーナス」を観た。昔、TBSの日曜劇場でやっていたもので、音楽はback numberのエメラルドだった。東野さん書かれた小説は、これから読むという逆の順番を辿っているので、終わり方もああなのかよくわかっていないが、とても、40歳過ぎまで売れなかったとか賞も取れなかったとは思えない。秀逸な作りである。所謂、ミステリーというカテゴリーに入るのか、将又、推理小説のカテゴリーに入るのか、私のような凡人にはわからないが、何れにしても、これだけの多くのトリックや謎を書いた方はいないだろうと思い、私からすると、急逝されたことは、極めて悲しいことである。まだ、これから普通に東野さんの書かれた本が読めるものだと思っていた私にとって、これからどうすればいいのだろうと思ってしまっている。危険なビーナスはキャストも素晴らしいのだろうが、所謂、昔の名門?お金のある家族の間の相続争いに、意外なものが絡んでいく話である。今でこそ、自閉スペクトラム症やサバン症候群は物語の主人公が罹患しているケースこそ増えているが、昔は中々触れにくい問題であった。そういったものに正面から向き合ったのは松本清張さんの「砂の器」だったと記憶している。特に人に伝染るものでもないハンセン病を法律を作り隔離したものスポットを当てた。この作品も衝撃的であったが、本小説も、主人公の父親がサバン症候群である。こういったものは、ある特異な分野で常人を遥かに超えた能力を発揮することも多く、世の中がそういったものに、少しずつでも光を当て始めたことはいいことだと思う。年代的に近かったが、大阪と東京、理系と文系と何から何まで逆さであるが、この方の本は一気に読める凄さがあった。「麒麟の翼」も加賀恭一郎シリーズで映画化されたが、これは、また、別の時に書きたい。

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