『トレードの負け上手になる』~一時的な負けは本当の負けではない~
今回のテーマは、『トレードの負け上手になる』です。全てのトレード目的は利益を出す事なのですが、FXで勝率100%になる事はありえません。FXの勝ち組になるには、負け方が上手かどうかで決まります。今回は上手な損失に関して解説します。

【損失の考え方】
損失をどのように考えるかには個人差があります。10万円のマイナスを許容できない人もいますし、100万円までの損失は許容出来ると考える人もいます。私見ではありますが10万円の利益を狙おうと考えるのであれば、10万円の損失は許容すべきであり、100万円の利益を狙おうとするのであれば100万円の損失は許容すべきであると考えます。リスクとリターンは表裏一体なのです。損を出したくない人はいませんが、リスクテイク出来る人が勝つことが出来る人だと考えます。
【損失許容】
損失許容とは、ここまでの損失は、その後取り返す事が可能であると考えることが出来る金額です。その為に確認が必要なのはFXのスペック(仕組み)です。具体的には発生しうる値幅と証拠金による損益計算です。
<具体例>
ドル円で考えると、直近の値動きを見てみると1日平均の変動幅は1.22円・1週間での平均変動幅は2.39円幅(直近400期間の高値-安値平均_26/7/13現在筆者調べ)となっています。つまり10万通貨でトレードした場合、デイトレードで考えると122,000円(10万通貨×1.22円幅)までの損失であれば、翌日取り戻す事ができる損失であり、1週間のスウィングトレードであれば、239,000円(2.33円×10万通貨)までの損失であれば、翌週取り返す事が出来るという事になります。
※あくまで理論値であり連続損失になる可能性があります。また損失を取り返す場合、前回の損失トレードと同じ数量でトレードする必要があります。また、トレードスタイル(スキャル・デイトレ・スウィング)の違いはありますが、一つの目途としてお考え下さい。
【大きな損失を出してはいけない】
「大きな損失」の定義には正解がなく、人それぞれです。「1万円」の損が大損と考える人もいれば、「100万円」が大損と考える人もいます。
損失を前提と考えるのは、ネガティブな発想かもしれませんが、物理的に損失を取り返すという点から考えると、
仮に10万円の利益を出そうとした場合、
100万円の預入額の場合、16万通貨(証拠金96万円)のトレードが可能となり、預入額の10%である10万円の利益を狙うとすると、10万円÷16万通貨=0.625円幅の利益となります。50万円の預入額で8万通貨(証拠金48万円)のトレードが可能となり、預入額の20%である10万円の利益を狙うとすると、10万円÷8万通貨=1.25円幅の利益となります。10万円の預入額で1万通貨(証拠金6万円)のトレードが可能となり、預入額の100%である10万円の利益を狙うとすると、10万円÷1万通貨=10.00円幅の利益となります。
損失額が大きくなり、次回取引量を縮小しなければならなくなると、前回の損失を取り戻す事が難しくなるので、大きな損失を出してはいけないのです。

【リスク・リワード・レシオ】
リスクとは「損失」・リワードとは「利益」を意味し、そのレシオ「比率」が、リスク・リワード・レシオとなります。
その計算式は、
利益トレード平均額÷損失トレード平均額=リスク・リワード・レシオ
となります。
利益1に対し損失1の場合、リスク・リワード・レシオは1となり
利益2に対し損失1の場合、リスク・リワード・レシオは2となります。
リスク・リワード・レシオが1は、損益が±0円となり、数値が上がる程トレード成果が高い事を意味します。
具体的にトレード結果で検証すると
10回トレードを行うとして、利益1・損失1とした場合、5勝5敗で±0となりますが、利益2・損失1とした場合は、4勝6敗でプラス2となり、利益3・損失1とした場合は3勝7敗でプラス2が、トータル勝ちとなります。
つまり。利益と損失のバランスを変える事で、個々のトレードで全勝しなくてもトータルで利益を狙えるという事になります。

【負け上手なトレード】
損失トレードには、突発的な相場変動による損失もありますが、不要な無理による損失というものがあります。想定外の突発的な逆行は避けられませんが、ある程度損失をコントロールする事は可能だと考えますし、トレードミスではないと思っています。しかし、不用意な損失はトレードミスであり、事前に避ける事が可能であると考えます。
【想定外の突発的な逆行】
想定外の突発的な逆行とは、想定していない有事(ロシアのウクライナ侵攻・NYテロ事件など)・災害(東日本大震災・コロナパンデミックなど)にあたりますが、正直これらを予見する事は不可能です。しかし、これらはポジションに対するストップロスを入れておけば、
被害を最小限に抑える事は可能です。
【不用意な損失】
不用意な損失とは、相場の逆行に対する認識が遅れて対処が遅れた場合です。
・相場の読み違いによる、損決済ポイントの遅れ
・感覚トレードによる損決済ポイントの遅れ
これらに関する共通点は、無計画なトレードによるものです。予め、損決済のポイントを決めていれば、損失を最低限のところで食い止める事が出来るのですが、損失発生時に、「どうしようか」「次に何をすればいいのか」といった迷いが発生し、そのタイムロスで対処が遅れ、大きな損失になってしまう事があります。
【利益を伸ばす戦略】
今回、「損失」に対しての考えや仕組みで、守備的は内容となり、如何に損失をコントロールする事が重要であるかとなります。そしてFXで勝つためには、攻撃的なトレードスキルとして、利益をどのように伸ばすか(大きな利益を狙う方法)を身に付ける必要があります。
大きな利益を狙うためには、①利幅を伸ばす・②取引量を増やす、等の方法があり、その方法や注意点は、このマガジンで紹介しております。
【最後に】
FXで勝には、相場をどのように分析するかというのも重要ですが、並行して損益をコントローするトレードスキルが必要だと考えます。またトレードは1発勝負ではありません。複数回のトレードで利益を出せばいいのです。1回の損失は一時的なものであり、トータル(複数回)のトレードで勝てばいいのです。
今後も、FXの解説・分析をしながらトレードスキルをUPさせるために、トレード・アイディアを交えながら配信を続けていきますので宜しくお願いいたします。
執筆 FXエバンジェリスト 遠藤寿保
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