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#083 やらなくてもいいけどやった方がいいこと〜チャンスを呼び込む〜

 僕は、どんな些細なことでも生徒に伝えることが、誰かの何かのきっかけになるかもれないと信じている。だから、初めて担任を持った一年目の僕は、毎日のように帰りの会で生徒たちに色んなことを伝えた。
 でも、過ぎたるは及ばざるが如し。これはお互いのために良くないと気づいたので、2年目からメリハリをつけるために伝える回数を極力抑えた。その代わりに、週に1通、学級通信を綴り始めた。
 そこから4年間綴り続け、副担任だった去年は綴れない代わりにこの我究通芯を始め、担任に戻った今年は6シリーズ目の学級通信を綴っている。僕にとって、毎週のように何かを伝えるために綴り続けるということは、もはや「当たり前」と化している。
 誰かの為にすることが当たり前になるって良いことなのだけど、どこか物足りなさもあって、5年目から新しいことを始めてみた。それは、生徒に話して伝えた内容を筆にしたため、その半紙を教室に掲示するという取組。
 僕がどんなに熱を入れて話しても、その内容をずっと念頭においてくれる子はごく僅か。そのため、教室の目に付くとこに掲示し、事ある毎に思い出してもらえるようにしてみた。

実際の教室の様子

 すると、思わぬ副産物を手にする事ができた。それは、こんな古風な手法を取る若手の僕を珍しがる先生方が、話しかけてくれるようになったこと。そして、それぞれの掲示がどんな意味を持つのか、また、その意味に対しての先生方の見解について、お話しさせていただく機会までいただけた。
 その時点での僕が持つ最適解を生徒に説いていたつもりだったけど、やはり先生方のお考えをお聞きすると、目から鱗なこともあったりする。そしてそれを、再び生徒に還元する。
 ただの僕の思い付きが、有意義極まりないサイクルを生んでくれた。

 社会人になったタイミングで、名著『7つの習慣』を手に取った。いよいよ始まる自分の人生、どう生きていくべきかを模索していたからだ。
 実際に読み進めると、この本は本当に素晴らしくて、誰にとっても人生の礎となってくれるような内容だった。僕自身、どれも今の生活に活きていると言えるけど、特に「第3の習慣 最優先事項を優先する」を大切にしている。
 この章は、物事を4つの領域に分け、本当に大切なことに時間を割くべきだという内容。それはつまり、第Ⅰ領域(重要で緊急)、第Ⅱ領域(重要だが緊急でない)、第Ⅲ領域(重要でないが緊急)、第Ⅳ領域(重要でなく緊急でない)のうち、第Ⅱ領域により多くの時間を割くべきだということ。本の中では例として、予防、目標達成能力を高める活動、人間関係づくり、新しい機会を見つけること、準備や計画、心身をリラックスさせることなどが挙げられている。
 内容が少し堅苦しくなってしまったので、この内容を僕なりに噛み砕くと、やらなくてもいいけどやった方がいいことが、「自分らしさ」に繋がるということなのだと思う。その理由は、2つある。
 1つ目は、「自分じゃなきゃいけない」理由になるから。価値更新は日々加速し、5年後10年後の自分が何をしているのか、どんな価値を生み出せるのかも不透明な時代。そんな現代を生き抜くには、他の人や物には代替できないような、自分じゃなきゃいけないような価値を自分に宿す必要があると考える。
 であれば、決められたことを決められた通りに行うだけでは不十分で、その先の自分だからこそ生み出せる何かに注力すべき。それこそが、やらなくてもいいけどやった方がいいことの正体。
 2つ目は、チャンスを呼び込めるから。やらなくてもいいけどやった方がいいことをするということは、何かが今まで通りではなくなるということ。するとその変化は人の目に留まり、本来は生まれるはずのなかった繋がりを生む。そしてそれが、自分の人生を揺るがすほどのチャンスになるかもしれない。
 これらの理由から、ただでさえ時間は無いし、大変だし、少しでも楽したかったとしても、やらなくてもいいけどやった方がいいことにより多くの時間を割くべきだと、僕は思う。
 実際に僕がやっているのは、落ちているゴミは絶対に拾うこと、生徒に感想を書かせた場合はスタンプを押すだけではなくコメントをして返すこと、毎週学級通信を書くこと、定期試験終わりには毎回「頑張り方」のスライドを作成し生徒のモチベーション向上に様々な角度からアプローチすること、毎授業生徒からフィードバックをもらったり疑問や意見を受け付けたりすること、誰よりも掃除を頑張ることなどが挙げられる。
 僕は教師としてしか働いた事がないため、あくまで学校現場での行いに限られてしまう。でも、誰しも通ったことのある学校で、このような行いがどんな意味を持ち、どこまでの労力を要するのか、想像に難くないはず。ぜひ。

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