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紙のチケットがうれしいのだそうな

この間、ある美術館に行ったという大学生と話をしていて、印象に残ったことがあります。

「チケットの半券がもらえたのがうれしかった」と彼女は言うのです。

そりゃ美術館に行けば、大抵の場合半券はもらえるけど? と、あんまりピンと来ていない私。でも話をしていて、少しだけわかってきました。

美術館に限定せずエンタメ全般で考えると、なにごともオンラインで完結することが圧倒的に多くなっていますよね。なおかつデータを所有することすら減っています。

たとえば音楽で言えば、私が十代の頃はCDを買うのが当たり前でしたが、いつしかそれがオンラインで購入して楽曲データをダウンロードして楽しむようになり、さらにはサブスクで聴き放題が圧倒的主流となりました。楽曲データを手元に落とし込むことすらなくなってきています。

CDアルバムを買ってきて、パソコンで読み込んで、そのデータをiPod(←懐!)に同期させていたことを思うと、なんともお手軽になったというか、ストレスフリーになったというか。隔世の感があります。

と、すぐ懐古調になってしまうのですが、まぁこんな変化が音楽に限らずあらゆるジャンルで起きています。
私は本は、紙の本でなるべく読む派ですが、これも今はKindle派の方が多いかもしれませんね。

当然、この傾向は若い人ほど顕著です。

つまり何を言いたいかというと、今の若者は現物を所有するという経験が、私から見れば圧倒的に少ないということです。
もちろんゼロとは言いませんが、基本はデータだけがオンライン間を移動するのがデフォルトなのです。

「美術館に行けば、大抵の場合半券はもらえるけど」と言いましたが、あらためて考えると、美術館もオンライン決済で、入館時にはQRコードを読み込み、引き換えに渡されるのは無機質なレシートみたいなものだけ、というところが多くなってきました。
そんな中で、ちゃんと「チケット感(?)」のある紙の展覧会チケットをもらえたことがうれしかった、ということなのでしょう。

いま、あえてカセットテープで音楽を聴くことが若者に人気だ、という記事を見かけました。「それ、本当?」とまだ疑ってますが、本当だとしたら「手に取れるもの」「形に残るもの」への揺り戻しがきているのかもしれないですね。気持ちはわかる。

最近「へー」と思ったお話でした。

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\あなたは紙で買った?電子書籍で買った?/