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ローカル×ミュージアムの可能性を探して

「地域の作家」と聞いて、どんなイメージを持ちますか?

  • その地域に根ざして創作活動をする作家

  • その地域出身の作家

ひっくるめて言えば、ある地域・地方になんらかの縁がある作家といったところですが、前者は、作家本人が主体的にその地域とつながっていこうという意志がある一方で、後者は、作家本人ではなく周囲がその地域と結びつけている、という違いがありますね。

いま開催中の展覧会でいえば、

うん、いろいろやってますね。

なんでこんな話をしているかと言うと、地域文化の掘り起こしが美術館に求められる役割のひとつだからです。いや、別にこれは今に始まった話ではないんですが、最近その動きというか、地域にもっと注目しようよ!という流れが強まっているように思います。

その理由はこじつければ色々でてきますが、もともとは文化庁が「日本を文化芸術立国にするぞ!」といって「地域の核となる美術館・歴史博物館支援事業」(平成27〜29年度)を始め、それがオリンピックや、それと連動した日本博が近づくにつれて形を変えて「訪日外国人を地方に呼ぶような展覧会をやりなさい!」と言うようになり「地域ゆかりの文化資産を活用した展覧会支援事業」(令和2年〜)が始まったという背景があります。

つまりは各方面でインバウンド需要を見込んでいたのですが、コロナのことがあり、その期待はもろくも崩れ、日本は今もほぼ鎖国中。訪日外国人が望めないどころか、海外から作品が持ってこられないわ、そもそも人でごった返すような展覧会はやりにくくなったわで、この2年間ぐらいは大型企画展がなりを潜める結果となりました(最近ようやく元に戻ってきましたね)。

もともとそんな大型の名画・名品、話題の作家を招致できるはずもない地域の美術館の学芸員たちが、「とうとう俺たちの時代がきた」と言ったとか言わないとか。

まぁ、とにかく大々的な展覧会が企画しづらくなった反動もあって、今まで見落としていた地域の文化、地域の作家、そういったところに意識が向くようになったわけです。

私がつとめるような小さな美術館は、もともと地域の人に親しまれる美術館を目指しているので、今まで通りと言えばそれまでなのですが、もうちょっと意識的に、もっと言えば戦略的にそのあたりのテーマで企画展をやっていこうかな、と目論んでいる今日この頃です。

ひとつ注意しなければいけないこととして、身も蓋もない言い方になりますが、「地域の作家」と呼ばれる人でも、あえてその地域に拠点を構えて創作活動をした人と、全国レベルの公募展などでは結果が出ず、結果的にその地域にとどまっている人がいます。両者を「地域の作家」と一括りにしてしまうと、最終的にたどりつくのは、日曜画家やアマチュア作家の絵の発表会のような展覧会です。見に来るのは知り合いだけ、のような。

てなわけで、学芸員にはシビアな線引きが求められるんですよね。

地域美術館のあり方、ローカル×ミュージアムの可能性、みたいな話はまだまだ掘り下げる必要があるので、また折に触れて書きたいと思います。


バックナンバーはここで一覧できます(我ながら結構たくさん書いてるなぁ)。


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