結論:学芸員はリモートワークができない
あー、コロナにかかってしばらく伏してました。ゴホゴホ。
家族の誰かがひいちゃうと、気をつけてもなかなか逃げられないもんですね。
まぁ、ただの風邪よりはちょっとしんどくて、でもインフルほどではない、というのが個人的な感想。
もう体調はいいのですが、10日間の療養期間が決められているので、おとなしく家におります。とほほ。
というわけで、今は強制的にリモートワークっぽいことをしてるのですが、ちょっとそこから話を広げて、学芸員のリモートワーク事情について語りたいと思います。
おととし(もうそんなになる!?)、東京都で初めて緊急事態宣言が発出された時は、多くの企業が在宅ワークシフトをとり、通勤電車はガラガラになり、街からは人が消えました。覚えてますよね?
あの時は、うちの美術館も右へならえで、学芸員含む職員全員在宅となりました。美術館も閉めたしね。
でも、その後美術館を再開してからは、どうなったかと言えば、完全に元に戻り普通に日々出勤してます。どこもそんな感じだろうと思っていたら、仕事で連絡をとった他館の学芸員さんから「リモートワーク中のため、お急ぎの場合は美術館ではなく私の携帯までお電話ください」みたいな返信がきて、「あ、やってるところはまだやってるんだ」と驚いたり。
まぁ大所帯の大きな美術館だと、フルリモートではないにしても、交代制で週何日かはリモートワークみたいなことができますよね。
ただ、やっぱり基本的に学芸員はリモートワークはできない、というのが私の考えです。
なぜって扱っているものが、情報やデジタルのものではなく、生身の美術品だから。
【リモートでできること】
・オンラインでできる範囲の資料調査(国会図書館のデジタル資料に頼りがち)。
・美術品の作品解説やキャプションデータの作成。
・作家や関係者とのやり取り。
【リモートでできないこと】
・美術館の開館・閉館。
・美術品を調査する(状態をみる、測量する、材質を確認する)。
・収蔵庫の温湿度変化をチェックする(カビや虫の被害がないかも)。
・美術品を展示室に陳列する。照明を調整する。
・美術品を輸送する。
という感じで、補助的な作業はリモートでできないことはないけど、まぁ美術館をあけて展覧会を開催していくなら、リモートは無理だよねってことになります。
正直なところ、出勤しなくていいってのは、たしかに楽でしたけど、圧倒的にできる仕事が少ないのがストレスだったので、やっぱり美術館にいって作品たちと接している方が幸せですわ。
妻には「となりのご主人はずっとリモートみたいだけど、なんでうちはできないの」と言われますが…。
バックナンバーはここで一覧できます(我ながら結構たくさん書いてるなぁ)。
