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1月19日 先週見た映画(ドラマ)とお仕事進捗

先週は、今年の映画始めとして映画館で映画を二本、あと配信ドラマを何話か見た。

今年の映画館一本目は、ジェイソン・ステイサム主演、デヴィッド・エアー監督のアクション映画「ワーキングマン」。
実は去年に映画館で見た一本目の映画もこのコンビで作られた「ビーキーパー」だった。そして、この映画もビーキーパーと同じく、いかにもジャンル映画といったノリで気軽に楽しめた。
基本的にジェイソン・ステイサムが出ている映画はほとんど大きなハズレは無いのだが、ジェイソンが演じるキャラの8割は元特殊部隊出身と言っても良い。
まあ、ジェイソンの筋肉もかなりすごいのだが、昔のスタローンやシュワルツェネッガー、そして今のドウェイン・ジョンソンやヴィン・ディーゼルのような超マッチョでは無いので、自ずとパワーよりもテクニックで戦うキャラになってしまうので、そういった設定になるのは仕方のないところだろう。
今回も、そんなジェイソンの特殊部隊仕込みのノリのアクションを存分に楽しめる映画なのだが、まずは監督のデヴィッド・エアーについて書いてみたいと思う。
2001年、デンゼル・ワシントンにオスカーをもたらした「トレーニングデイ」のシナリオで頭角を現し、2008年から2014年にかけて「フェイク シティ ある男のルール」「エンド・オブ・ウォッチ」「サボタージュ」「フューリー」とキャリアを築き上げていった(僕は特に「サボタージュ」がめちゃくちゃ好き)。
彼の映画の特徴は、情け容赦のないストーリーと暴力描写だろう。
それらが露悪的でなく、本当に気持ちがヒリヒリするような演出で、かつエンタテインメント的なケレン味も見せてくれる。
一見リアルに見えるが、実はリアリティよりもケレン味や面白さ重視なのが彼の特徴だと僕は思う。
そしてキャリアの頂点で任されたのが、2016年のDC映画の超大作「スーサイド・スクワッド」だ。
しかし、これで彼のキャリアにケチがついてしまった。
まあ、簡単に言えば、彼が作ったバージョンをスタジオが気に入らず、評判の良かった予告編を作ったスタッフに再編集と再撮影を任せたことで、映画自体のバランスが崩れ、誰がみてもイマイチな出来になってしまったのだ。
デヴィッド・エアーのディレクターズカット版は今のところ日の目を見てないので果たして彼が作ったバージョンの出来がどうだったかはわからないが、彼に注目していた僕にとっては非常に残念な出来事だった。
それがデヴィッド・エアーにとってトラウマになってしまったのか、その後潤沢な予算でネットフリックス映画をウィル・スミス主演で撮っても(「2017年の「ブライト」)正直あまりパッとせず、さらに次の映画は日本では映画館で上映もしてもらえずDVDスルーになったりと不遇の時期を過ごすことになる。
すごくいい映画を撮っていた監督が、ある時期から冴えなくなって消えていくのは良くあることなので、彼もその道を歩むのかと残念に思っていたら、去年の「ビーキーパー」だ。正直、初期にあったヒリヒリするような演出や情け容赦ないストーリーはなりを潜めてしまったが、ジャンル映画を手堅くこなす監督になって復活したのには驚いた。
そして今回の「ワーキングマン」もやはり手堅くジャンル映画として仕上げている。
あえて言えば、敵側の組織のレイヤーが異常に複雑なのが(ロシアンマフィアや、ロシアンマフィアの中の裏切り者、黒人ギャング、悪徳警官などが入り混じり、それぞれのボスに暴力担当の特徴的な部下がいたりして、必要以上に超複雑なのだが、別にその関係はわからなくても、まあ楽しめはする)特徴的だが、正直、まったくそれがストーリーに活かされてはいない。
これは多分、「ビーキーパー」時には参加しておらず今回からプロデューサーとシナリオで参加したスタローンの影響も大きいと思う。
このnoteで何度も書いてる彼が主演とプロデューサーもしている「タルサキング」と雰囲気が似てるのだ。「タルサキング」はドラマなので、少々敵が複雑でもじっくり描けるが、2時間の映画で似たようなことをやっても効果は薄い(というかマイナス要因になる)、かつ、「タルサキング」では魅力に繋がる「なんとなく緩い雰囲気から発するユーモア」までも踏襲しており、これがまた映画を中途半端なものにしている。
ドラマの方法論を映画に持ってきてしまっているので、違和感が出てしまってるのだ。
とはいえ、良くも悪くもジャンル映画の枠をはみ出さない、安心して楽しめる映画ではあった。
何にせよ、来年の映画館一本目もぜひ、このデヴィッド・エアー&ジェイソン・ステイサムのコンビで始めたいものだ。

映画館で見た二本目は「コート・スティーリング」。久しぶりにダーレン・アロノフスキーの作品を映画館で見た。
あまり宣伝もしてなく、たまたま映画館の上映作品を見ていて見つけたのだが、オースティン・バトラー主演というのと、ストーリーが面白そうだったので鑑賞。
まず、監督のダーレン・アロノフスキーだが、かなりユニークで多彩なフィルモグラフィーだ。
98年の低予算映画「π」で注目を浴び(実験的で面白かったと思う)、次作の「レクイエム・フォー・ドリーム」も比較的低予算だが、キャリア低迷期のジェニファー・コネリーを起用し、かなり際どい性描写とクリント・マンセルの印象的な曲で彩られた「情報量の多い地獄絵図」は僕の好みにピッタリで今後の作品を非常に期待した。
しかし、しばらく鳴りをひそめ、発表する映画もあまり触手が動かず未見が続く。「レクイエム・フォー・ドリーム」で燃え尽きてしまったのかと思っていたら、2008年これまたキャリア低迷中のミッキー・ロークを主演に迎えた「レスラー」で見事に復帰。
さらに、2010年には多分彼の映画の中で1番のシグネチャーとなる作品「ブラックスワン」を発表、低迷していたミッキー・ロークを復活させ、優等生キャラが多かったナタリー・ポートマンを一皮剥けた俳優にキャリアアップさせただけでなく、見事に自分のキャリアを復活させたのだ。
しかし、この監督、中々一筋縄では行かなく、その後かなりの予算を費やして制作した2014年の「ノア 約束の舟」は僕的には正直あまりノレず、その後のいくつかの作品も触手が動かなかった。
当時付き合っていたジェニファー・ローレンスとのゴシップなども手伝い、再びキャリアが終わっていくのかと思ってたら、2023年、「ザ・ホエール」で主演のブレンダン・ブレイザーにアカデミー主演男優賞を与えることになる。映画自体も、これまでの作品と共通点(主人公が何かに異常にこだわる、もしくは強迫観念を持っている)はありながらも、これまでとは一味違う、大人な人間ドラマを描き、新たな一面を見せてくれた。そして2026年、この「コート・スティーリング」に至る。
前置きが長くなったが、これが滅法面白かった!
これまでの映画とかなりテイストの違う犯罪もの。オースティン・バトラー演じる主人公も(多少のトラウマはあるが)これまでのダーレン・アロノフスキーの作品には見られなかった飄々とした軽さがある。
ちょっとガイ・リッチーの最高傑作「スナッチ」や、コーエン兄弟の作品群を彷彿とさせるスマートでスリリングでちょっと笑える、非常にユニークな作品だった。
さらに主演のオースティン・バトラーが素晴らしい存在感と演技を見せてくれた。彼は今、間違いなくハリウッドで一番イケてる俳優だろう。若い頃のヴァル・キルマーにちょっと似てるが、もっとハンサムで長身。さらに、「引き」の演技が板についてて、ただのハンサム俳優ではない魅力がある。
彼と物語のキーとなる猫を見ているだけでも見飽きない映画なのだが、そこに、魅力的なシナリオ、結構贅沢な出演者たちが意外な役を演じ、そして意外なところでどんどん死んでいく面白さなど、どこをとっても良くできた作品だった。
こんな作品が、シネコン上映とはいえ、比較的ヒッソリと公開されているのは本当に勿体無いと思った。
だが、配信でなく映画館で公開してくれたのは感謝しかない。
これはまさに映画館のスクリーンで見てこそ輝く映画だと思う。
90年代後半のNYの雰囲気(ちょうどその頃NYに行ったことがあるので、懐かしかった)も楽しめ、かなりお得な作品だったと思う。
ダーレン・アロノフスキー、この路線でもう何本か作って欲しいのだが、まあ、またこの先、一筋縄では行かないんだろうなあ。

配信で見たドラマは相変わらず、テイラー・シェリダンの作品。年末年始の休みや先週の連休から見出していた「メイヤー・オブ・ザ・キングスタウン」と「特殊作戦部隊:ライオネス」の最新シーズンを最後まで見た。
「メイヤー・オブ・ザ・キングスタウン」はここへきて、かなりの鬱展開。まあ、それがまさしくテイラー・シェリダンの真骨頂なのだが、楽しみながらも結構ブルーになった。「特殊作戦部隊:ライオネス」は「メイヤー・オブ・ザ・キングスタウン」よりは派手なのでよりエンタテインメント的に楽しめる作品だ。主役やキーとなるキャラがほとんど女性なので、強い女性が活躍する雰囲気が、まだキャリア初期のテイラー・シェリダンが2015年に脚本を担当した傑作「ボーダーライン」を彷彿とさせる。だが、一つだけ難を言えば(これは好みの範疇だとは思うが)、主演でプロデューサーも務めているゾーイ・サルダナの演技や撮り方の演出が、ちょっと過剰で鼻につくのだ。これは、役者がプロデューサーも兼ねる映画やドラマではよくあることではあるのだが・・・。たとえば、「タルサキング」もスタローンが自分を見てもらうための過剰な演出が随所に見られるが、まあ、スタローンだから仕方がない、というか、スターなのでしっくりとくる。「メイヤー・オブ・ザ・キングスタウン」でも主演のジェレミー・レナーがプロデューサーも兼ね、過剰な演出は見られるが、彼の持ち前の華のなさ(いい意味で)と演技のメリハリが嫌味な雰囲気を打ち消してくれている。しかし、ゾーイ・サルダナは正直まだ大スターではないし(アバターシリーズのおかげで出演作の興行収入の合計では世界一だが)、かといって決して地味ではなく引きの演技をしている時も「私の引きの演技を見て!」という雰囲気がどことなく出てしまっているのだ。もう5〜10年するともう少し丸くなりいい俳優になる(別に今が悪い俳優というわけではないが)のではないかと思う。

で、先週のしごとの進捗。
月曜日の休日は体調もマシになったので映画館で前述した映画二本を見た。
火曜日は、痛めていた歯の治療を行い(やっと痛みがなくなったが、手痛い出費になりそう)、進行中案件のルックデブ作業(ルックデブとは、ルックデベロップメントの略で、制作している映像の最終的な見た目がどうなるかを静止画などで先に作り、クライアントの確認を取るためのイメージのこと)、その他案件の編集指示、あと木曜から作業が始まる新規案件の資料に目を通した。
水曜日は、見積もり依頼のあった案件の見積もり作成、そして進行中案件のスタッフ任せていたラフ編集を仕上げる編集作業を行う。某大学の研究機関が進めているプロジェクトを一般の人にもわかりやすく解説するムービーだが、かなり複雑なプロジェクトが複数あるにもかかわらず、映像の尺は短く収めなければならないし、かつ、そのプロジェクト内容が抽象的なものも多く、中々大変な作業だ。しかしながら、エンタテインメント業界だけでなく、こういったインフォメーションにも非常に効果を発揮するのが映像の魅力なので、意外と僕はこういう映像(難しいことや、抽象的な事を噛み砕いて説明する映像)を作るのは意外と好きで、かつ得意とする分野でもある。
木曜日は、昨日に続いて某大学のプロジェクトの編集作業をおこないながら、火曜に資料を確認した新規案件のリモート打ち合わせをクライアントと行う。
これも、某博物館で流す学術的な映像だが、美しさも必要になり、かつ、映写スクリーンが結構複雑だというハードルの高い映像。やりがいはあるので、いい映像にしたいと思う。
金曜日も引き続き、大学プロジェクトの編集を行いほぼ仕上げることができたのだが、その間にも来客があって話をしたり、細々としたメールを返したり、あと進行中の別案件のCGチェックをしたり(これが中々思ったものにならなく苦労している)していたら、帰るのが12時前になってしまった。
いよいよ世の中的にも正月気分が薄れ、年度末に向かってバタバタと動き出してきた。
忙しいのはありがたい事だが、忙しさにかまけて各映像のクオリティを落とさないよう細心の注意を払って対応していきたいと思う。頑張ろう。

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