「今日の予定、なんだっけ」と言わなくなった。PCを開くだけで表示されるToDo通知を作った話
非プログラマーのAI挑戦シリーズ No.06
📅 2026年4月10日 ⏱ 読了時間:約15分 🔧 難易度:初心者OK
毎朝PCを起動するたびに、Googleカレンダーの今日の予定とToDoリストが自動でポップアップ表示されたら便利だと思いませんか? この記事では、プログラミングの経験がない方でも、手順どおりに進めるだけで完成する自動通知システムの作り方を丁寧に解説します。
このシステムでできること
完成すると、Windowsにログインするたびに以下のようなポップアップウィンドウが自動で表示されます。
✅ 今日のGoogleカレンダーの予定一覧
✅ Google ToDoリストのタスク一覧
カレンダーアプリを開く手間がなくなり、「今日何があったっけ?」という確認作業を自動化できます。
仕組みはこうなっています:
PC起動 → タスクスケジューラー → Pythonスクリプト実行 → Google API取得 → ポップアップ表示
💡 必要なもの
Windows 10または11のPC、Googleアカウント、インターネット接続の3つだけです。費用は一切かかりません。
Step 1:Google Cloudの設定(APIキーの取得)
GoogleカレンダーやToDoリストのデータをPythonから取得するために、Googleに「このアプリからのアクセスを許可する」という設定をします。少し手順が多いですが、一度やってしまえば終わりです。
1-1. Google Cloud Consoleにアクセス
https://console.cloud.google.com/ にアクセスし、普段お使いのGoogleアカウントでログインします。
1-2. プロジェクトを新規作成
画面上部にある「プロジェクトを選択」というボタンをクリックし、表示されたウィンドウの右上「新しいプロジェクト」をクリックします。プロジェクト名は何でもOKです(例:daily-notice)。
1-3. 2つのAPIを有効化
左側のメニューから「APIとサービス」→「ライブラリ」を開きます。以下の2つのAPIを検索して、それぞれ「有効にする」をクリックしてください。
API名検索キーワード用途Google Calendar APICalendarカレンダーの予定を取得Tasks APITasksToDoリストを取得
⚠️ 注意:Tasks APIの検索について
「Tasks」で検索すると似た名前のAPIが複数表示されます。選ぶのは「Tasks API」です。「Google Tasks API」や「Cloud Tasks」は別サービスなので間違えないようにしましょう。
1-4. OAuth同意画面の設定
左メニューの「Google Auth Platform」→「対象」を開き、以下を設定します。
対象:「外部」を選択
テストユーザー:自分のGmailアドレスを追加
💡 テストユーザーの追加を忘れずに
ここに自分のアドレスを追加しないと、後の認証ステップで「403: access_denied」というエラーが出てしまいます。必ず設定してください。
1-5. OAuth クライアントIDを作成
「認証情報」→「認証情報を作成」→「OAuthクライアントID」を選択します。
アプリの種類:「デスクトップアプリ」
名前:何でもOK(例:notice)
作成が完了したら、「JSONをダウンロード」をクリックします。
1-6. 認証ファイルをリネームして保存
ダウンロードしたJSONファイルの名前を credentials.json に変更します。この後作業するフォルダにこのファイルを置きます(Step 4で詳しく説明します)。
Step 2:Pythonのインストール
このシステムはPythonというプログラミング言語で動きます。既にインストール済みの方はStep 3へ進んでください。
2-1. ダウンロード
https://www.python.org/downloads/ にアクセスし、黄色い「Download Python 3.xx.x」ボタンをクリックしてインストーラーをダウンロードします。
2-2. インストーラーを実行
ダウンロードしたファイル(python-3.xx.x-amd64.exe)をダブルクリックして起動します。
⚠️ 最重要:PATHへの追加チェックを忘れずに
インストール画面の一番下に「Add python.exe to PATH」というチェックボックスがあります。必ずチェックを入れてから「Install Now」をクリックしてください。これを忘れると後の手順でPythonが使えなくなります。
2-3. インストールの確認
インストール完了後、コマンドプロンプトを開いて動作確認します。
💡 コマンドプロンプトの開き方
Windowsキーを押して「cmd」と入力 → 「コマンドプロンプト」をクリック
以下を入力してEnterを押します:
python --version
Python 3.xx.x のようなバージョン番号が表示されればOKです。エラーが出る場合はPCを再起動してからもう一度試してください。
Step 3:必要なライブラリのインストール
GoogleのサービスとPythonが通信するために必要な部品(ライブラリ)を追加します。コマンドを1行コピペするだけで完了します。
コマンドプロンプトで以下をそのままコピー&ペーストしてEnterを押します:
pip install google-auth google-auth-oauthlib google-api-python-client
たくさんの文字が流れますが、最後に Successfully installed ... と表示されれば成功です。
Step 4:ファイルの配置
4-1. 作業フォルダを作る
まず、ファイルをまとめて置くための専用フォルダを作成します。場所はどこでもOKです。自分が管理しやすい場所を選んでください。
よく使われる場所の例:
デスクトップ上:C:\Users\あなたの名前\Desktop\daily_notice
ドキュメントフォルダ内:C:\Users\あなたの名前\Documents\daily_notice
Cドライブ直下(シンプルで扱いやすい):C:\daily_notice
⚠️ フォルダ名・パスに「スペース(空白)」を入れないでください
例えば C:\my tools\daily notice のようにスペースが入ったパスは、コマンドプロンプトで正しく認識されないことがあります。フォルダ名はアンダースコア(_)でつなぐのが安全です。
4-2. GitHubからスクリプトをダウンロードする
このシステムのスクリプトは以下のGitHubリポジトリで公開しています。
💡 📦 ダウンロード先
https://github.com/gamaken216/daily_notice ページ右上の緑色の「Code」ボタン →「Download ZIP」をクリックしてダウンロードします。ZIPを解凍したら、中の2つのファイルを4-1で作ったフォルダに置いてください。
最終的に以下の構成になればOKです:
📁 daily_notice/
← 4-1で作ったフォルダ(場所・名前は自由)
├── daily_notice.py
← GitHubからダウンロード
├── register_daily_notice.ps1
← GitHubからダウンロード
├── credentials.json
← Step 1-6でダウンロード・リネームしたファイル
├── token.json
← 初回実行時に自動生成(今はなくてOK)
└── config.json
← テーマ選択後に自動生成(今はなくてOK)
⚠️ ZIPの中のREADME.mdや.gitignoreは不要です
このフォルダに必要なのは daily_notice.py と register_daily_notice.ps1 の2ファイルだけです。他のファイルは置いても問題ありませんが、使いません。
4-3. フォルダのパスをメモしておく
この後のStep 5・6で、フォルダの場所(パス)を入力する場面があります。エクスプローラーでフォルダを開き、上部のアドレスバーをクリックするとパスをコピーできます。メモ帳などに貼り付けておくと便利です。
Step 5:初回実行とGoogleアカウント認証
5-1. スクリプトを実行
コマンドプロンプトを開き、cd コマンドでStep 4で作ったフォルダに移動します。Step 4-3でメモしたパスを使ってください。
cd ここにStep4-3でメモしたパスを貼り付ける
python daily_notice.py
例えばフォルダが C:\daily_notice の場合は cd C:\daily_notice、デスクトップに作った場合は cd C:\Users\あなたの名前\Desktop\daily_notice のように入力します。
5-2. ブラウザで認証
コマンドを実行すると、ブラウザが自動で開いてGoogleアカウントの認証画面が表示されます。「続行」をクリックし、カレンダーとToDoリストへのアクセスを許可してください。
⚠️ ⚠️「このアプリはGoogleで確認されていません」と表示された場合
これは自分で作ったアプリを初めて使うときに必ず出る警告です。問題ありません。 「詳細」をクリック →「(アプリ名)に移動(安全ではないページ)」をクリックして進んでください。
5-3. 動作確認
認証が完了すると、今日のカレンダー予定とToDoリストが表示されるポップアップウィンドウが開きます。同時に token.json ファイルが自動生成され、次回以降はブラウザ認証なしで動作します。
Step 6:PC起動時の自動実行を設定
最後に、PCを起動するたびにスクリプトが自動で実行されるように設定します。
6-1. PowerShellを管理者権限で開く
スタートメニューで「PowerShell」と検索し、右クリック → 「管理者として実行」を選びます。
6-2. 登録スクリプトを実行
Step 4-3でメモしたパスを使って以下を実行します:
powershell -ExecutionPolicy Bypass -File "ここにStep4-3のパス\register_daily_notice.ps1"
例えばフォルダが C:\daily_notice の場合は:
powershell -ExecutionPolicy Bypass -File "C:\daily_notice\register_daily_notice.ps1"
⚠️ ps1ファイルをダブルクリックしても動きません
このスクリプトは必ず「管理者権限のPowerShell」から -File オプションで実行してください。ダブルクリックや通常のPowerShellからの実行では、スクリプトのパスが正しく取得できずタスク登録が失敗します。
6-3. 登録確認
スタートメニューで「タスクスケジューラー」と検索して開き、「DailyNotice」というタスクが一覧に登録されていればOKです。
💡 🎉 設定完了!
次回Windowsにログインしたとき、自動でポップアップが表示されます。
おまけ:ポップアップの色を自分好みに変える
ポップアップの色テーマは、ウィンドウ内のボタンからいつでも変更できます。コマンドやファイル編集は不要です。
方法① ポップアップ画面から変える(いちばん簡単)
ポップアップウィンドウの右上に「🎨 色変更」ボタンがあります。クリックするとテーマ選択ダイアログが開き、8種類のカラーテーマから好みのものをラジオボタンで選べます。右側にはリアルタイムのプレビューも表示されます。
(↑ 8種類のカラーテーマから選択できます)
「この色に決定」をクリックすると設定が config.json に自動保存され、次回PC起動時からも同じテーマで表示されます。
方法② 起動時に最初からテーマ選択を表示する
コマンドプロンプトで以下のように実行すると、予定表示の前にテーマ選択ダイアログが開きます:
python daily_notice.py --choose-color
💡 一度選べばずっと保持されます
選んだテーマは同じフォルダ内に config.json として自動保存されます。次回からは何もしなくても同じ色で起動します。変えたくなったときだけ「🎨 色変更」ボタンを押せばOKです。
困ったときのQ&A
症状原因と対処法403: access_denied エラーが出るStep 1-4のテストユーザーに自分のGmailアドレスが登録されていません。「Google Auth Platform」→「対象」→「テストユーザー」で追加してください。ポップアップが表示されないタスクスケジューラーで「DailyNotice」タスクの「前回の実行結果」を確認してください。エラーコードが表示されている場合はそちらを手がかりに。認証エラー・token期限切れtoken.json を削除してから python daily_notice.py を再実行し、Googleアカウントで再認証してください。Tasks APIが見つからないGoogle Cloud ConsoleのライブラリでAPIを有効化するとき、「Tasks API」を選んでください。「Google Tasks API」「Cloud Tasks」は別サービスです。カレンダーの予定が表示されないこのシステムはメイン(primary)カレンダーの予定のみ取得します。他のカレンダーも表示したい場合はスクリプトの修正が必要です。タスク登録スクリプト実行時に「スクリプトパス:(空欄)」と表示されてタスクが正しく登録されないPowerShellを「管理者として実行」せずに実行した可能性があります。PowerShellを右クリック→「管理者として実行」で開き直し、再度 -File オプションで実行してください。また、ダブルクリックでの直接実行では動作しません。必ず PowerShell から -File で呼び出してください。ps1ファイルをダブルクリックしたら文字化けエラーが出たPowerShellのバージョンや環境によってスクリプト内の文字が正しく読めないことがあります。GitHubからダウンロードした最新版の register_daily_notice.ps1 はこの問題に対処済みです。古いファイルを使っている場合は最新版に差し替えてください。また、スクリプトはダブルクリックではなく、必ずPowerShellから実行してください。
タスク登録を解除したいとき
自動起動を止めたい場合は、PowerShellで以下を実行します:
Unregister-ScheduledTask -TaskName "DailyNotice" -Confirm:$false
Google ToDoリストの確認方法
GoogleのToDoリストは以下の場所からいつでも確認・編集できます:
Googleカレンダー:右サイドバーのチェックマークアイコン
Gmail:右サイドバーのチェックマークアイコン
スマホアプリ:「Google ToDo リスト」で検索してインストール
✅ まとめ
以上でPC起動時の自動通知システムが完成です。手順をまとめると:
Google Cloudでプロジェクトを作成し、credentials.json を取得
Pythonと必要ライブラリをインストール
GitHubからスクリプトをダウンロードして同一フォルダに配置
初回実行でGoogle認証を済ませる
タスクスケジューラーに登録して自動化完了
一度設定してしまえば、毎朝PCを開くだけでその日の予定が自動表示されます。「今日何があったっけ?」という確認の手間がゼロになるので、ぜひ試してみてください!
作成:2026年4月10日|Daily Notice System セットアップガイド
ChatGPT、Claude、Gemini、Claude Code、Codex、Midjourney、Runway、Abobe Creative Cloud、Make、n8n、Zapier、GitHub Copilotなど、仕事で、趣味で、生成AIや関連サービスを毎日フルフルに使っています。結果、めちゃくちゃDXしまくっています。
生成AIに振り回されたからこそ、本当の生成AIとの付き合い方がわかる会社経営者。生成AIを使う上でのアドバイスが欲しい方、お気軽にご連絡ください。(がま@がま:matsmoto.norihito@gmail.com)
