見出し画像

すいかとたいよう【#同じお題ですけど 参加作品】

片桐みかんさんのこちらの企画にお邪魔しています。

「すいかは丸いよな」
「うん」
「太陽も、丸いよな」
「うん」
「つまり、すいかは太陽なんだ」
「うん?」
 しろくまは、言い終わるや否や、無駄のない動きですっとスイカに手をかけた。
「じゃっ」
「まてまて、そうはいくかよ」
 ヒグマはすかさず牽制をかける。
「何か」
「なにかじゃないよ。勝手に持っていくなよ」
「じゃあどうしたらくれるの?」
「お金払ってよ。このすいかは売り物なんだから」
「いや、すいかは水分だろ」
「それはすいかの物体としての話だろ!?」
「あと、海は水だろ」
「だからそれが?」
「海は『生命の母』ともいうよな」
「……言うけど?」
「つまり、すいかは『お母さん』ということだな」
「ちがうよ!」
「お母さんの言うことは絶対だ!」
「まてまてまて!」
 再びすいかを抱え、今度は池に飛び込もうとするもあっさりヒグマに捕まるしろくま。

「話が強引すぎて共感できんのよ!」
「くそぅ」
「そもそもね。別にとんちで納得させたらすいかをただでやるなんて話はしてないだろ」
「……言ったな。確かにいま、君は『すいかはやらない』と言ったな」
「当たり前だ。これは売り物だって言ってんだろ」
「なら、こっちはもらっていいんだな!」

 しろくまは大空に両手を伸ばすと太陽にかぶさるように手で覆った。すると太陽はすっぽりしろくまの両手の中に納まってしまった。しろくはは自分の持っていたバッグに詰め込んだ。
 一瞬で世界は闇に包まれ、ただバッグからだけ煌々と眩い光が漏れ出していた。

「どうする。太陽がなけりゃすいかは育たんぞ」
「……そこまでやる?」
(終)


あとがき

毎日暑いですよね。
そんなときは、すいか食べたいですよね。

でもひと玉買っても切るのめんどくさいし、食べきれないとめんどくさいし、ちょうどいま冷蔵庫にしまう場所ないし、かといってカットされたスイカもわざわざ買うほどか?って時ありますよね。

ってことで結局アイスの「スイカバー」に逃げる私。