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59歳。やめた固定費。本当に手放したのは“他人軸”だった。

「収入が半分になったら、生活はどうなるでしょう」

59歳の私は、実際にそれを始めています。そして不思議なことに、今が人生の中で一番、自由で心地よいと感じています。
もちろん、いきなり収入を半分にしたわけではありません。その前に、私は約1年という時間をかけて、ある大切な準備をしました。

それが、「固定費の徹底的な整理」です。

ただし、これは生活を切り詰めるような悲しい節約ではありません。 私が目指したのは、『自分が心の底から有意義だと思える人生』。そのために、まずは「“人に見せるため”に使っていたお金」を、人生から削ぎ落としていきました。

SNSアプリを削除し、他人のキラキラした情報から少し距離を置いたことも、大きな後押しになりました。


■ 憧れの大型SUV。信号待ちで、ふと気づいたこと

一番大きかったのは、何と言っても「車」の整理。

会社員時代から、ずっと憧れていた大型SUVがあった。当時は社内の目や通勤の制約もあり、乗りたくても乗れなかった。いつか絶対に手に入れたい車。 独立して事業が軌道に乗ったとき、私は真っ先にその車へと乗り換えた。

本音を言えば、会社員時代の知り合いが、独立後に外車や良い車に乗り換えているのを見て、ずっと羨ましかった。「自分もついに、そっち側に行けた!」という高揚感があった。 嬉しくて、年間で3万キロくらい走り回った。正直、かなり気に入っていましたし、大満足だった。

けれど乗り回しているうちに、少しずつ現実が見えてきた。
最初からわかってはいたものの、車体がやたらと大きく、燃費が悪く、維持費が高い。そして想定外だったのは、長距離の運転が意外と疲れることだった。

そしてある日、信号待ちをしていたとき、ふと、胸の奥から静かな疑問が湧いてきた。

「私はほんとうにこの『車』が好きなのか?……いや、この見栄えのいい車に『乗っている自分』を、誰かに見せたかっただけじゃないか」

他人軸で走っていた自分に、ようやく気づいた瞬間でした。

そこから、車をバッサリと整理しました。 今は、燃費が良く、乗り心地が良く、疲れにくく、地方の風景にふっと溶け込むような、普通クラスの国産車に変えた。流れで妻の車も、国産のコンパクトカーへ。

結果として、【月に8万円以上】の削減になった。 しかし、生活の満足度は下がるどころか、むしろ上がっている。運転はめちゃくちゃラクになり、周りの目線を気にする必要も一切ない。何より、本当に疲れない。

■ 自分を守る「鎧(よろい)」を脱ぎ捨てる

次に見直したのは、「外見」へのお金でした。

会社員時代や、起業当初の私は、オーダースーツや高級バッグ、一流の革靴にかなりのお金を使っていた。「自分を大きく見せたい」「プロとして武装したい」という気持ちが強かったのだと思う。

でも、独立して多くの場数を踏むうちに、本質が見えてきた。 結局のところ、ビジネスの相手は、スーツのブランドではなく、こちらの「話し方」や「醸し出す空気感」「誠実さ」を見ていた。

今の私のクローゼットは、ファストファッションや、流行りに左右されないシンプルな定番ものが基本。
仕事も私服も兼用し、清潔感と着心地だけを最優先。

以前は、高価なスーツや靴が自分を守る鎧だと思っていた。でも、本当に信頼されるのは、着飾った外見ではなく、中身から染み出る空気感や、日々のトレーニングで整えた体つき、そして誠実な言葉。

これらに気づいた結果、さらに【月に2〜3万円】が浮いてきた。毎日、軽くて着心地の良い服で過ごせるのは、本当に気持ちがいいもの。

■ 削るものを決め、使う場所を一点集中させる

普段の固定費を徹底的に下げる一方で、私が絶対に削らないと決めているのが「旅行(見聞を広める体験)」。特に夫婦で行く国内・海外旅行には、今でも惜しみなく時間や費用を割いている。

ただし、ここでも「賢い仕組み」を作っている。 夫婦でマイルを貯めることに集中し、日々の買い物、光熱費、仕事の経費まで、すべての決済を可能な限り一つのクレジットカードに集約中。特別な裏ワザではなく、ただ日常の支払いを一元化しただけ。これだけで、夫婦で遠方まで飛べるマイルが自然と貯まる仕組みが完成。

結果として、航空券代はあまり必要ない。貯まったマイルは、ヨーロッパやオセアニア、アメリカといった長距離路線の「良い席」を確保するために特化して使用。体が疲れないように効率よく遠くへ飛ぶことにお金を使い、逆に近場のアジア旅行や国内旅行ならLCCをサクッと使う。

見栄や贅沢ではなく、自分たちの「心地よさ」にだけ、お金のパワーを一点集中させている。


■ まとめ

以前の私は、「持つこと」「見せること」「語ること」に満足感を探していました。 けれど、今は違います。

「心の底から気持ちいいこと」「自由であること」「疲れないこと」

他人軸の生き方を手放し、自分自身の価値観で生きる。
59歳にして、ようやくその本当の豊かさに気がついた気がします。

固定費を下げることは、我慢ではありません。 心がラクになり、毎日が自由になり、気持ちが軽くなるための「解放」だと思っています。

もし、同じようなことをお考えの方がいるとしたら、収入を減らす前に、まずは「自分が本当に満足しているものは何か」を整理してみてください。生活の質はそのままに、驚くほど身軽なあなたに出会えるかもしれません。


■ 次回予告

59歳、人生の後半戦。他人軸の重荷を下ろすと、驚くほど体が軽くなりました。
では、この身軽で自由な暮らしを支えるための「リアルな老後資産」を、私はどう捉えているのか。 次回は、我が家の将来の設計図について、包み隠さずお話しします。

これからの生き方に確信を持ちたい方は、ぜひフォローしてお待ちください。


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