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【ピックアップ読書感想文】東野圭吾「ガリレオの苦悩」

こんばんは!
NHKで東野圭吾さん原作がドラマ化されるそうです!小栗義樹です!

本日は、東野圭吾さんの原作がドラマ化されるとのことで、最近書いた東野圭吾さん題材の感想文をピックアップします。

このドラマ、ロケ地に越谷市役所が使用されているらしいんですね。

僕が活動している街が、東野圭吾作品のドラマ化に登場する。普通に嬉しいです!ということで、10日前に書いた記事ですが、ピックアップしていこうと思います。

本日の題材はコチラ

東野圭吾「ガリレオの苦悩」
です。

ガリレオ先生こと湯川さんが、警察に頼まれてあれこれ事件を解決する推理小説です。短編集のようで、繋がりがあるという、推理小説ならではの構成となっています。

推理小説ではあるものの、描かれているのは人間です。異常事態の最中、人はどのような反応をするのかが、徹底的に書き込まれているなと思います。

登場人物の性格や心持ちが、話が進めば進むほどに深まっていくのが面白かったです。読み始めたばかりのころは、どうも警察側の抜けっぷりに違和感を覚えたし、湯川さんの変わり者ぶりにも疑心を持っていました。あと、男性女性の価値観の違いみたいなものを露骨にしながら話を進める、推進力が異性価値観の差であるみたいなものにも、ちょっとした気持ち悪さを感じていました。

ところが、後半に進め進むほど、この気持ち悪さや違和感が、だんだんと薄れていくような感覚がありました。平たく言えば、成長だし、登場人物のパーソナリティに深みが増していくような感じです。

だからこそ、途中からは推理よりも人間模様が気になってしまう。いや、事件自体やトリックも興味深いものではあるものの、どうしても登場人物の立ち振る舞いが気になり、納得のいく動きをしているかを確認したくなるのです。

ここまで人の感情の起伏をちゃんと描こうとする推理小説は、読んでいてとても気持ちがいいなと思います。とりあえずすべてを許してしまおうという気になるからです。

最後の話、湯川先生の人間性やポリシーを引き出すために、先ほどまで成長したなぁと感じていた刑事キャラがたちが、多少幼児退行したように感じられたとしても、まぁそれでもいいじゃないかと。人間、何も分からない状態が続けば、焦ってしまうこともあるじゃないかと。そんな風に思うのです。

あと、刑事の草薙さんが、いきなり主任に昇格するシーンがあるのですが、仮にこれがなぜ?と思ったからとしても、とりあえず目をつむろうじゃないかありませんか。そこもなんとなく、公務員っぽいなぁということで、それはリアルな描写なのかもしれません。

冷静になれば、ところどころ不思議な点があるような気もしますが、それを補って有り余るほど、成長とパーソナリティの深さに魅力を感じる作品だなと思います。

むしろ、そういう穿った見方をしてしまうような事柄でさえ、推理小説がもつ設定の力が、物語として、ギリギリの面白さを保っているように思いました。

事件のトリックが実験から見いだされるという洒落の効き方も素敵です。そこに人間のこだわりのようなものが凝縮されている点も、この小説の魅力なのかなと思います。

ちなみにこの小説、登場人物の大勝ちする人は誰もいません。強いて言うなら草薙さんがちょっと勝ち越したかなというくらい。他の人は、手にしたいものをきちんと手にしているわけではなく、巻き込まれたくないと思っているのに事件に巻き込まれたり、女性のポジションを勝ち得たいけど、事件の真相を解き明かすことが出来なかったり、ぽっと出の役しかもらえなかったりで、誰かが極端に目立つという配役になっているわけではないと思います。

でも、だからこそ、友情や信頼みたいなものに純粋さを感じることが出来るような仕掛けになっています。これもこの小説の魅力なのではないかなと思いました。

とにかく面白かったです。2日で一気に読みました。

もしも見かけたら、手に取ってみてほしいなと思います。

ということで、本日はこの辺で失礼いたします。
ここまで読んで下さりありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう!


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