日の出のあとに着いた犬吠埼。銚子から匝瑳|コンテナホテルに泊まる近場旅(2024年5月)
車のフロントガラスの向こうが、
ゆっくり明るくなっていくのを見ていました。
時計を見ると、もう日の出の時間は過ぎていました。
「あ、これは間に合わないな」
そう思った瞬間、なぜか焦りは出てきませんでした。
むしろ、少し肩の力が抜けたような感覚でした。
2024年の大型連休。
私たちは、千葉の銚子・犬吠埼周辺を回る1泊2日の旅に出ました。
この記事では、
「遠くに行かなくても、旅の時間は作れるのか」
ということを、犬吠埼から銚子、
そして匝瑳のコンテナホテルまでの一日を通して書いてみます。
🚙日の出は見えなかったけれど、駐車場は空いていた
渋滞を避けるため、出発はかなり早い時間でした。
まだ体が完全に起きていないまま、静かな道路を走っていきます。
犬吠埼で日の出を見る。
それがこの日の最初の予定でした。
ただ、途中の時点で、もう分かっていました。
どう考えても、日の出には間に合わない。
それでも車を走らせ続けていたのは、
「間に合わないなら意味がない」という感覚が、
なぜかあまりなかったからです。
犬吠埼に着いたとき、太陽はすでに空に上がっていました。
そのかわり、ちょうど日の出を見終えた人たちが帰る時間だったようで、
駐車場にはすんなり入れました。
空はきれいに晴れていて、風は穏やか。
朝の冷たさだけが、まだ少し残っていました。
混雑もなく、静かな海をしばらく眺めていました。
もし日の出に間に合っていたら、
たぶん、もう少し人が多かったのかもしれません。
そう思うと、
「遅れたこと」が、ほんの少しだけ良い出来事にも見えてきます。


🚙静かな銚子駅と、車の旅の気配
犬吠埼を離れ、銚子駅の近くまで来たとき、
ちょうど普通列車が発車する前でした。
駅の周りは思っていたより静かで、
観光地の駅というより、朝の生活の駅という雰囲気でした。
車で来ている人が多いのかもしれません。
少なくとも、この時間は観光客の姿はあまり見かけませんでした。
列車がゆっくり動き出すのを見て、
子どもが少し反応します。
このあとも、移動中に総武本線の線路が見えるたび、
子どもは車窓の向こうを気にしていました。


🚙空腹と眠気のまま、海鮮丼を待つ
朝ごはんは、銚子港の「うおっせ」に行くことにしていました。
開店前に着いたのですが、
すでに20人ほど並んでいました。
連休らしい光景です。
注文を終えたあと、
思ったよりも待ち時間が長くなりました。
このころには、
家族全員かなり空腹でした。
早朝出発の影響で眠さもあり、
待っている間、会話はほとんどありませんでした。
静かに座って、ただ待つ時間。
海鮮丼が来たとき、
量は思っていたより多めでした。
子どもは、急に元気になったように食べ始めます。
さっきまでの静かな空気が、
少しだけ動きました。

🚙陽射しの強い公園と、それぞれの休み方
そのあと、君ヶ浜しおさい公園に立ち寄りました。
映画
「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」
の舞台になった場所でもあります。
ただ、このときの私たちは、
少し疲れていました。
妻と子どもは途中まで車で眠り、
私はそのまま運転を続けます。
公園に着くころには、
太陽がだいぶ強くなっていました。
少し暑いくらいの陽射し。
子どもは景色を見ながら散歩に出ていき、
私は車の中で短く仮眠を取りました。
公園での過ごし方が、
それぞれ少しずつ違っていたのが印象に残っています。
観光というより、
休憩に近い時間でした。
結果的に、ここには2時間ほど滞在していました。


🚙見つけにくいホテルを、子どもと探す
この日の宿泊先は、匝瑳市のコンテナホテルでした。
テレビで見て、少し気になっていた宿です。
災害時には、コンテナごと移動できるホテルとして作られているそうです。
本当は成田の同じホテルに泊まろうと思っていたのですが、
連休ということもあり満室でした。
それで、匝瑳の施設に変更しました。
ホテルは、国道から少し奥に入った場所にありました。
ナビ通りに来たはずなのに、
最初は見つけられません。
一度通り過ぎてしまいました。
車をゆっくり走らせながら、
子どもと一緒に建物を探します。
「あ、あれじゃない?」
そう言って見つけたのが、
コンテナが並んだホテルでした。

🚙ドアの向こうが、すぐ外
部屋は2人部屋を3人で利用しました。
正直なところ、
もう少し狭い部屋を想像していました。
でも中に入ると、
普通のビジネスホテルとほとんど変わりません。
ベッドが3つ並び、
シャワーもデスクもあります。
外観だけが、コンテナです。
外の音もほとんど聞こえませんでした。
ただひとつ違うのは、
ドアを開けるとすぐ外だということ。
廊下がないぶん、
部屋と外の距離がとても近い。
その感覚が、少しだけ面白かったです。
🚙ベッドが3つ並んだ部屋
子どもは、
部屋に入った瞬間にベッドに目を向けました。
3つ並んだベッド。
しばらく眺めたあと、
そのまま横になりました。
笑顔でした。
特別なことは何も起きていないのに、
その表情だけで、
この日の移動が一つ区切られた気がしました。

🚙遠くに行かなくても
今回の旅は、
距離だけ見ると、それほど遠くありません。
犬吠埼も銚子も、
関東に住んでいれば日帰りもできる場所です。
それでも、
朝早く家を出て、
海を見て、
港でご飯を食べて、
公園で休み、
夜は少し変わったホテルに泊まる。
それだけで、
一日の時間の流れが、普段とは少し違って見えました。
遠くまで行かなくても、
旅のような時間は作れるのかもしれません。
そのことを、
この一日が静かに教えてくれた気がしています。
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