12/15 サボテン
引っ越してすぐに、サボテンを買った。
小さくて5cmくらいしかないやつ。
今は引っ越して2年と少し経過している。
昔、家への帰り道にノラネコと遭遇したことがあって、遭遇自体は珍しくはないのだが。
そのときはノラネコが「ずりっ……」と身体を足に擦り付けてきた。
そのときの猫の「熱」が足の脛に長い間こびりついていて、猫の生命(いのち)がめちゃくちゃ怖くなったのだ。
猫とか犬とか、ペット飼ってみたいな〜ってぼんやり考えてるけど、あんな温かみのあるものの運命が自分の裁量次第になってしまうシチュエーションに耐えれるかわからない。
ということで、サボテンを買った。
サボテンは温かくないけど生命ではあるから、ちょうど、猫の身体を擦り付けられた経験から醸成された価値観をすり抜けると思ったのだ。
その上で生命(いのち)を手元においておくことで、ペットを飼ってみたいな〜の欲求がどんなものか、サボテンである程度分析できると思った。
サボテンに水をあまりやっていない。週1だか月1だかでいいですよと言われたけど、その頻度の作業は全然身につかなくてそのまま2年くらい経ってた。
全然腐った様子はないけど、成長もしてない?多分。成長もしてないので、ダメになってるのかもしれない。
サボテンは特にオレに見返りをくれることはなかった。オレが存在を忘れ、水やりも忘れていたのだから当然かもしれない。
オレが愛着を持って世話を忘れずに成長したら、その変化にオレが得るものもあったかもしれない。
目に見えて腐ってしまえばそれはそれで罪悪感などあったかもしれないが、サボテンだからか変化もない。
こう着状態である。
もう少しサボテンと暮らす。
サボテンから得るものを見つけたい。
こうやって思い出した時には水をやっている。
すでに意味のある行為なのかはわからないのだが。
