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パン作りが教えてくれた数字「3」に宿る、小さな安定

3回作らないと完成しない私のパン作り

 数年前、単身先の電子レンジを購入した時、今までは、温め専門でしたが、ひとり暮らしでも少し本格的な料理をしようと想い、オーブン機能がついたものにしました。
 秋の夜長に何かないかと思い立ち、パンを焼くことにし、購入したオーブンレンジの説明書に「まるパン」レシピがあったのでそれから始めました。
 手捏ね、一次発酵、成形、二次発酵、焼成と何か焼き上がったものの
納得いくものではありません。
 レシピ通り作っても上手くいくとは限らないと経験上分かっていますが、特にパンを焼くのは難しいのだと実感しました。
 しかし、創意工夫をしていく過程がたまらなく面白く、数日後に再度挑戦しましたが、やはり納得する結果ではなく、更に数日後、もう一度トライして、初めて納得がいくものになりました。
 そこから、作れる種類を増やそうと思い立ち、動画を観たり、レシピ本を買ったりして、コッペパン、クリームパン、塩パン、バターロール、フォカッチャと色々試しましたが、やはり、どの種類も3回作らないと納得いきませんでした。なぜ3回だったのでしょう?
 今回は「3」についてのあれこれを書きます。

ことわざや定理に多く使われる「3」

 石の上にも三年、三度目の正直、三顧の礼、と「3」にまつわる諺や故事や理系分野では、三角測量、三平方の定理などもあります。カメラを固定する三脚というのもありますね。
 数学は苦手なので全く理解もできませんが、物理的安定という視点では、「3点」で平面が決まり、三角形は外力に対して形が崩れない唯一の多角形で、建物での「トラス構造」は強い荷重や変形に耐える事ができます。
物理的な安定だけでなく、人間関係や視点の持ち方においても「3」は重要な役割を果たします。

俯瞰的に物事を見る為の「第三者」視点

 人間は物事を認知するために「最小限のまとまり」を求める傾向にあり、
1では変化がなく、2では対立構造になり、3は違う視点や立体的に認知する事ができます。
 二者では「上下関係」や「好き嫌い」という基準に陥りますが、第三者が介入する事による調停などで対立の緩和が図られます。また、「ふたり」だけの関係性では、息が詰まってしまう状況でも、「ひとり」増える事でバリエーションが増え、よりよい発想が導かれるかもしれません。
「三人寄れば文殊の知恵」といったことわざが残っているのは、人々は経験で「3の安定性」を見出したのかもしれません。

経験則としての「3」

 私が作るパンもその時々の状態で微妙に変化していて、それをコントロールし習得するには、最低、3回が必要です。そこには、1回目:未知、2回目:比較、3回目:調整と理解という人間の学習が「3回でパターン化する」という経験則が文化に刻まれているからです。
 これは、すべてに共通する事柄で、自分の初体験での挫折や失敗で即結論をだしてしまったり、何かと比較して優劣だけで判断したりするより、勇気と手間ひまをかけてもう一度、トライするという姿勢が大切なのではないでしょうか?
 皆さんも「3」を意識すると何か新しい発見があるかもしれませんね。

 お盆休みに入りましたので、猛暑の中、出掛けるのも限界がありますから、一日掛けて、何か新しいパン作りをしようかと考えています。
 真夏ですから温度管理も大変そうで、苦戦する事は目に見えていますが、あまり肩に力をいれずにトライしようと思います。もちろん、3回作る覚悟もして。
 この時期の「おすすめのパン」を教えて頂けると嬉しいです。

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