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spinel3
押し入れの中のくま。7
―なんとか、やりすごせた。
(こわかったね)
人間の体をしたくまくんは
まだ泣き止まない。
鼻が、ヒクヒクする。
変なにおいがする。
(ねぇ、くまくん、私くさくない?)
くまくんは、
私の方に近づいてきて
鼻をくんくんさせる。
「あっ、ママがヒトとあったとき
こんなにおいしてた」
(そうだ、一緒にお風呂入ろうよ)
「おふろ?」
(あたたかい水浴び……かな?)
「ぼく、水遊び大好き。やるやる」
―くまくんをその気にさせないと
私は、何一つ自分で出来ないんだなぁ。
(ここがね、お風呂のスイッチ)
(ここを栓するの)
(ここをひねるとお湯が出るよ)
(くまくん、洋服脱げる?)
(脱いだものはここにいれてね)
(せんたくはまた明日がんばろう)
(さあ、行くよ)
「レイちゃん、シャワーっておもしろいね」
(一回とめて、お湯につかろう。抱っこして)
「うわー。
あったかいお湯に浸かると
こんなに気持ちがいいんだね」
(ごくらく、ごくらく)
「なぁに、それ?」
(わかんなくていいんだよ。
でも言ってみて)
「ごくらく。ごくらく。
なんか、楽しいね」
(そうでしょ?
また一緒に水遊びしようね)
「うんっ」
