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選べない弱さを知った。

先週、間引いた薔薇をもらった。

鮮やかなピンク色の薔薇。

家で薔薇を育てていて、剪定されたのだと思う。

私はそれを大切に持ち帰り、
ペットボトルの頭を切り落として水を入れ、
そこに挿した。

自分で花を生けないし、飾らないと思って
何年も前に花瓶を捨てた。

実際、そのあと、使う機会はほぼなかった。

美しいバラが枝に一つだけ咲いていて、
あとはかわいい蕾がたくさんあった。

それが三本。

私は、その蕾が全部花開くものだと
信じて疑ってなかった。

おめでたいけど、
私の花の知識は
その程度だった。

だけど、
綺麗だった花びらが散っても、
新しく開く蕾は見当たらない。

まじまじと見ると、
枯れかかった部分が
何箇所もあったし、
蕾のピンクもくすんだピンクになっていた。

やっと気がついた。

一輪の花を咲かせるために、
育たない蕾は切り落とさなければならないのだと。

そもそも私がもらった枝も、
その役目のために切られていたのに。

一本は完全にダメになっていた。

残り二本。

私はキッチンばさみで、
くすんだ色のつぼみをいくつか切り落とした。

残った蕾の数を数えた。

まだ十五個もあった。

一つ、二つ、三つ。

触れただけで茎から折れる蕾。

本当は、もっと早く、
もっと丁寧に、
選ばなければいけなかった。

結局、バラは一本だけになった。

残りの蕾は五つ。
これも、様子を見ながら
選ばないといけないのだろう。

私は、優しいふりをして、
一番残酷なのかもしれない。

蕾はちゃんと開花できるだろうか……。


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