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10:00、凪の終わり。何もしない贅沢が、私に教えてくれたこと

10:00。静かな光の中で

​「10:00」

​時計の針が、二桁の数字に重なる頃、私はゆっくりと目覚めた。

昨日までの焦燥も、明日への不安も、この部屋の空気には混ざっていない。

ただ、穏やかな時間だけが流れている。

「今日は、とても穏やかに過ごせました」

そう口にできることが、これほどまでに贅沢で、尊いことだとは。

​嵐のあとの、本当の休息

​ここ数週間、私はずっと「非日常」の中にいた。

晴れ舞台、強い風、そして自分自身の内側に渦巻くネガティブな感情との格闘。

けれど、今日という日は、それら全てを洗い流してくれるような、優しい雨上がりの午後のようだった。

​行政書士のテキストも、電験三種の回路図も、今日はただそこにあるだけの風景として眺める。

「頑張らなければならない自分」を一度脱ぎ捨てて、「ただ存在している自分」を許してみる。

そんな空白の時間が、摩耗した心に潤いを与えてくれる。

​0から1へ、また歩き出すために

​この穏やかさは、停滞ではない。

次の一歩を踏み出すための、大切な「調律」の時間だ。

自分を幸せにすると決めたあの日から、私は少しずつ、自分の機嫌の取り方を覚え始めている。

​一歩一歩。

明日はまた、仕事や勉強という日常が戻ってくるけれど。

今日のこの「穏やかさ」を胸の奥に忍ばせておけば、どんな風が吹いても、私はまた私の中心に戻ってこれる気がする。

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