【米詩】無知の知
何をぞ知ると、言えるのか。
知るは絆(ほだし)に舵を切り、万の嘆きに目を伏せて。
天(あま)へと届かん欲の手が、豊(ゆたか)を貪り枯れを呼ぶ。
はむかい、ほろぼし、果てなく欲し、うつつに愚かを映すかな。
己の手の皺見つめれば、数え得るとも理(ことわり)遠く、
脈打つ音の聞こえをば、誰(たれ)が打つぞも知る術なき。
花は花とて、咲く日を嘆かず、
蟻は蟻とて、歩みを止めず。
万は人より知ろうとも、さだめのままにあらがわず、
流れのままに、さやかなり。
知るべきは妙なる許し、おごりにあらず。
知らずとて、生きて在ること有り難し。
至るは無知の知にあれど、
飢えには帰(き)せず、栄えを呼ばん。
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