見出し画像

ハワイの風が、弦の上を渡っていく。——Gabby Pahinui Hawaiian Band『Vol. 1』

1974年8月31日から9月11日、ハワイ島コナ地区にあるGabby Pahinuiの自宅で録音が行われた。Ry  Cooderがロサンゼルスからハワイへと渡り、毎夜ジャムセッションが繰り広げられてきたPahinuiの家に2週間滞在して録音したこの作品は、1975年6月21日にPanini Recordsよりリリースされた。全11曲41分、スラックキーギターという土着の音楽が、初めて世界へと羽ばたいた歴史的一枚。

Gabby Pahinuiという音楽家
1921年4月22日、マウイ島ラハイナ生まれ。本名Charles Kapono Kahahawai Jr.。「ギャビー」というニックネームはギャバジン素材のズボンを好んで着ていたことから付いた。 スラックキーギター(Kī Hō’alu、弦を緩めてオープンチューニングにしたハワイ固有のギター奏法)の礎を築いた人物として知られ、その影響はJohn Fahey、Leo Kottke、Ry Cooderら本土のギタリストたちにも深く及んだ。1946年に最初のスラックキー録音を残し、息子たちCyril、Bla、Martinとともにバンドを結成。1980年、59歳で没。 

『Gabby Pahinui Hawaiian Band, Vol. 1』という一枚
レーベル:Panini Records。全11曲、41分。Ry Cooderがプロデュース・録音を担当。Ry Cooderが2週間にわたってPahinuiの自宅に滞在しながら録音したこの作品は、Pahinuiが国際的な名声への第一歩を踏み出した記念碑的なアルバムとなった。Gabby  Pahinui(12弦ギター・スチールギター・ヴォーカル)、息子のCyril・Bla・Martin Pahinuiが参加。

——ハワイの風が、弦の上を渡っていく。
「Aloha Ka Manini」は2分34秒、朝の光のようにさらりと始まる。「Hi’ilawe」はハワイの滝をうたった伝統的なメレで、12弦ギターの倍音が滝の水しぶきのように散る。「Blue Hawaiian Moonlight」は月光を浴びたラナイ(縁側)でひとり弾くような静けさ、「Keawaiki」は海辺の入り江の穏やかさをそのまま音にしたような名曲だ。Gabbyの声は説明しない、説得しない——ただそこにある。弦の音と声が溶け合うその場所だけが、本物のハワイだ。

どんな朝に聴いてほしいか
7月の早朝、まだ日差しが柔らかい時間に。窓を開けて風を感じながら、遠いハワイの朝を想いながら。沖縄の唄の次にこの一枚を置くと、太平洋の島々がひとつの線でつながる気がする。

TRACKLIST
1 Aloha Ka Manini
2 Ku’u Pua I Paoakalani
3 Makee Ailana
4 Lihue
5 Hi’ilawe
6 Ka Uluwehi O Ke Kai
7 Maui No Ka’oi
8 Blue Hawaiian Moonlight
9 Ahi Wela
10 Keawaiki
11 Sanoe

ハワイの風が、弦の上を渡っていく。
幻音社


#GabbyPahinui #HawaiianBand #スラックキーギター #ハワイアン #PaniniRecords #RyCooder #島唄 #朝の音楽 #幻音社 #7月に聴きたい音楽

いいなと思ったら応援しよう!