春分
「すうと出た 桜の枝に 目白哉」(正岡子規)

やわらかな光が
窓辺に長くとどまる季節になりました。
昼と夜の長さがほぼ同じになるころです。
外へ出ると
空気の奥に
ほんのりと花の気配が
混じっていました。
冬の名残はまだありますが
どこかで春が
静かに背伸びをしているようです。
枝いっぱいに咲いた桜の中に
小さな メジロが一羽。
まるい目を輝かせて
花から花へと身を寄せています。
淡い桃色の花のあいだで
黄緑色の体がふっと動くたび
春の色がやさしく揺れました。
春分という日は
季節が冬から春へと
歩みを進める日。
光も、風も、花も
これから本格的な春に。
そして、わたしの心にも
春が届きました。



ここまで読んでくださり、ありがとうございます。みなさんの静かな時間にそっと寄り添えますように(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)
