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大暑:夏がいちばん輝くころ

 七月は、はげしい月、そして爽快な月。…七月は燃える炎暑の月、はげしい月。それ故に、ときに吹きすぎる風のさわやかさは格別である。

幸田文(1996)『季節のかたみ』講談社文庫

二十四節気の「大暑」を迎えるころ
夏はいよいよ深まりを見せます。

朝の空気の中
どこからともなく聞こえてくる蝉の声。

ジージージー…
ミーンミンミン…

小さな体から放たれる大きな鳴き声は
「夏が来たよ」と知らせる季節の便りです。

夏の暑さを煽ると言われますが
よく聞くと
セミの種類によって
音の高さやリズムやパターンが違い
とても興味深いです。

もくもくと高くそびえる入道雲

窓を開けると
まぶしい光が差し込み
空には大きな入道雲が
ゆっくりと姿を変えながら浮かんでいます。
太陽の光を浴びた木々の緑が濃くなり
命の力が一年で最も強く感じられます。

桐の花

昔の暦では
大暑の初候は「桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)」といい
桐が卵形の実をつけはじめる頃とされています。

昔の人々は
暑さの中にも
空の色や風の匂いや草木の変化から
季節の歩みを感じ取っていたのでしょう。

猛暑の中鮮やかに咲くサルスベリにはとても強い生命力を感じます

街角では、百日紅の花が鮮やかに咲き
夏の景色を彩っています。
強い日差しにも負けず
夏の盛りに長い間花を咲かせる百日紅の姿は
まるで暑い夏を楽しむように
凛とした美しさを見せてくれます。

けれど、夏の日々は輝きだけではありません。

昼間の厳しい暑さに汗がにじみ
湿った空気に包まれる夜や寝苦しい熱帯夜に
疲れを感じることもあります。

それでも
夕暮の風や風鈴の「チリン、チリン」という音に
涼を感じたり
冷たい飲み物の一口に
涼を味わったり。

暑さの中だからこそ味わえる
小さな涼やかさがあります。

朝顔の練り切りは見た目も涼やかで、ほどけるような上品な口当たりです。

大暑は太陽の力をいちばん強く感じる季節

蝉の声が鳴り響く朝
青い空に広がる白い雲
厳しい日差しにも負けずに咲く百日紅

そんな一つひとつの風景が
過ぎていく夏の時間を
刻んでくれます。

今年の大暑も
季節が届けてくれる小さな変化を感じながら
心に残る夏の日を重ねていきたいものです。

A life without love is like a year without summer.
愛のない人生は夏のない一年のようなものだ。

Swedish proverb(スウェーデンのことわざ)

最後まで読んでいただきありがとうございます(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)ஐ⋆*
炎暑が続いていますが、みなさんくれぐれもご自愛ください。


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