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読書キャンセルのすすめ

【1292文字・3分】

図書館と書店をこよなく愛する私が思う、読書キャンセルのメリット。
私見モリモリですが、読書家の皆さんと語り合ってみたいテーマです。
よかったらおつきあいください。

結末を知らない名著

どうしても、どうしても、どうしても読み進められない本があります。
数ページ読んでいる内に、眠くなってしまうのです。

その本は、世の中では「名著」と呼ばれ、国内どころか世界にも「美しい文学」として広まっている小説です。

言ってしまいます。

川端康成『雪国』です。

ここで私は、世間の評価と真っ向対決するつもりはありません。
今回お話ししたいのは、『雪国』の是非ではありません。

本と、相性と、時間のお話です。

読書と時間と

ちなみに私は、かつて小説家を目指していた文学部出身の40代男性。
年間の読書量は100冊前後。読書は好きな方で、言葉と戯れながら生きています。

日常的に本を手に取っていると、ときどき「最後まで読めない本」に出会います。これは、『雪国』に限った話ではありません。他にも、ベストセラーになっている本なのに、どうしても自分には合わず読了に至らない、というケースがあります。

多くの場合は読んでいて眠くなってしまう。
あるいは、文字が上滑りしてしまいページが進まない。
このいずれかです。

そんなときに私が思うこと。

この本を読み終わるまでに、どのくらい時間がかかるのだろう。

そもそも読書とは「楽しい時間」のはずなので、時間はかかっても良いはずです。でも、つい残り時間が気になってしまう。

中川翔子さんの名言で「人生3万日しかない」というものがあります。
1日は24時間。これを人は3万回しか繰り返せない。
つまり、時間は命の断片。

世界中の本の数

時間という名の命を費やして読むのが、本。
そう意識したとき「これじゃない」とキャンセルする判断は絶対に必要だと感じるのです。

それから、世の中にある本の数のこと。

大型書店に行ったとき。そこにある本の数を想像してみる。
その数ですら、人は一生で読み切れない。
ましてや、世の中にある本の数はその数千、数万倍。

読み切れない本の中から1冊を選び取る行為を、私たちは一生の内に何度できるだろう?
できれば、自分に合う本ばかりを読んでいたい。

そんなことを考えていると、なおのこと読書キャンセルの重要性を思ってしまうのです。

もったいないものは果たして何か

たとえば、1800円で買ったハードカバーの本。
半分くらい読み進めて、合わないな、と思ったとき。

「でもせっかく買ったし、お金がもったいないから」
…と思って最後まで読むか。あるいは
「時間がもったいない。本は無数にある。次に行こう」
…と思うか。

この違いは、本を読む人生を歩む上ではだいぶ大きな違いになるような気がするのです。

【本の値段】と【時間】の天秤。

これを意識するだけで、きっと自分にとって良い本に巡り合えるチャンスがぐっと増えるのではないでしょうか。

……と言いつつ、皆が「名作」と呼ぶ作品の良さを自分だけ理解できないのはちょっと寂しく思ったりもするんですけどね、、ままならないものです。


この記事はこちらのマガジンに掲載されています。

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