初物づくしの最終日
タクシーを頼み待つこと15分弱。真っ黒い大きな車がやってきた。ドライバーさんが車から降りて声をかけて来たので、急なお願いで申し訳ないことを伝えつつ、ひとりで乗っていいのか思わず確認してしまった。
だってその車、あのアルファードだったから。
ドライバーさん曰く、「山道でかなり蛇行した道を走ることを想定して…。」
私1人のためにまた大ごとに。とても申し訳ない気持ちだったが、人生乗る機会はないであろう高級送迎車に有料ではあるが乗車できる機会に少し心が躍った。
宿の担当の方はわざわざ県境の某ICまで来ていただけるとのことで、嬉しさのあまり本当に涙が出そうだった。
乗車してすぐ高速に合流しひたすら目的地に向かう。日が暮れ追い越す車両のナンバーも名古屋や静岡が目立ち始める。
ドライバーさんが気さくな方で、いろいろとお話をしてくださり、おかげで無事に宿の担当の方に会えるかという不安も薄れていった。
無事に鍵を受け取ることができ、後日箱菓子を送らせていただいたのだが、こんなものでは済まされないくらい。感謝。
で、勿論のこと来た道を戻らなくてはならなく再び高速。車中ドライバーさんに感謝の気持ちは伝えつつ、ドライバーさんも「こんな経験はこれまでありませんねぇ。無事もらえて良かったです。」
本当に疲れたと思うけれど、ただ乗っていただけの私も本当に疲れてしまった。
自宅前まで送迎していただいたのだが、たまにニュースで聞いたことある乗り逃げ事件。
支払いの時に一瞬身構えたが、ちゃんとカードで支払い。
ドライバーさん、本当にありがとうございました。通常山道だと軽く超えていただろう金額以下となりほっとした。
これも人生初の高額払い。
ジェットコースターに乗っていたかのような1日だった。
帰宅してほっとしたところで時計を見ると23時近かった。急に力が抜けしばらく動くことができなかった。
気をつけるしかないけれど、これがもっと遠い温泉地だったらと思うと本当にゾッとする出来事だった。
あれからアルファード再乗車は叶っていない。
