見出し画像

誰でも銃は持てるの? ~持てない人

 そもそも猟銃所持許可申請は誰でもできるわけではありません。実は以下の人は申し込めない、と警察のHPに明記されています。一時SNSでは熊騒動に乗じて外国人にも狩猟免許を乱発している都道府県がある、とんでもない! という書き込みが散見されました。これは大きな間違いです。そもそも狩猟免許と猟銃所持許可は別物ですし、日本人ですら猟銃を持つには相当高いハードルがあります。
●統合失調症、そう鬱病、てんかん(発作再発の恐れがあるもの)、精神障害・発作による意識障害をもたらす病気、認知症
●アルコール、麻薬、大麻、あへん、覚せい剤の中毒者
●犯罪歴・過失歴
●DV・ストーカー行為で警告・命令を受けて3年未満の者
●破産していない
●住所不定、または公共の安全を害するおそれがあると認められる者
 詳細は長くなるのでここでは触れませんが、やはり銃器という凶器を扱う以上本人の意識がハッキリしていないとそもそも試験が受けられません。精神状態を証明するために医師の診断証を提出する必要があります。私は幸い(?)痛風持ちなのでかかりつけの医者がいましたから問題なく書いてもらえましたが、普段医者に行っていない人は意外とこの診断証をもらうのが大変なようです。まぁいきなりやってきて「私は健全だ」と宣言されてもそうそう簡単に診断書はもらえないですよね。
 もうひとつ破産していないことを証明するために本籍のある役所から身分証明書を発行してもらう必要があります。この身分証明書に破産宣告されていないか、後見登記の有無を証明する公的な戸籍証明書類です。普段なかなか目にしない証明証ですが、郵送で取り寄せ可能になります。以上が個人理由による大雑把な欠格理由です。またそれとは別に家族構成にも審査の目は向けられます。
●犯歴及びその内容、暴力団等との関係性から判断して集団的又は常習的に暴力的不法行為等を行うおそれがあると認められるもの
警察のHPにはここまでしか明記されておりませんが、家族がいわゆる反社に該当する勢力に所属している場合は認められません。仮に反社勢力に属していなくても粗暴であったり近隣から常に苦情が来る家に住んでいたりすると最初の面接で落とされてしまいます。警察は実は戸籍も調べていて、仮に一度も会ったことがない生き別れの弟が反社組織の構成員だった場合、本人に説明もなく所持を認めないと却下するそうです。

猟銃を持つまでの道のり~面接編

 筆記試験が無事終了すると「講習修了証明証」という書面が発行されます。今度はそれを持って所管警察署の生活安全課へ「教習資格認定」を申し込みます。要は筆記試験が終わったので今度は実技試験を受けさせてね、というお願いです。
 実技試験の前に警察署で行政官による面談があります。「なぜ銃を持ちたいのか」「既往歴はあるか」「家族との仲は」「自殺願望があるか」「借金はあるか」、根ほり葉ほり聞かれます。こうやってつらつら並べると、すごい圧迫面接が行われるようですが実際のやり取りはこうです。
「自殺したいと思うことはありますか」
「怒ったら銃を持ち出しますか」
 思わず逆に聞いてしまいました「あの……すいません、この質問「はい」って答える人、いるんですか?」行政官の方も申し訳なさそうに、すいませんこの質問をするのが決まりなんです、と。ですよね(涙)。協力します。ちなみに行政官の方が美少女だったので密かにテンションが上がっていたのは内緒です。

 面接が終わると1枚の用紙を渡されました。
「あなたが銃を持つにあたりふさわしい方なのか身辺調査をする必要があります。こちらに連絡してよい方の氏名、住所、電話番号を記入して提出してください」
 わかりました。え、と1,2,3……じゅ10人ですか!?
「はい」
 これはなかなかハードルが高いぞ……と思いつつ警察を後にします。
 協力してくれそうな家族が2人でしょ、職場で3人、取引先で……なんとか10人を選出し、事情を話して連絡先を教える許可をもらいます。もちろん手土産も忘れてはいけません。後日、電話がかかってきた人によるとやはり「銃を持たせてもよい人か」「激高しないか」「自殺願望はないか」的な質問で30分ほど質問されたそうです。その節はご迷惑をおかけしました。
 ひと通り電話調査が終わると美少女行政官から審査終了の連絡がありました。ここまでで約2か月です。実はこの間、パトカーがやってきて近所の聞き込みもしています。


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集