【構造批評】-日経/LNG高騰余波編-用船転換が引き起こすアジア欧州争奪戦‼️
🟧序章|用船転換が示す「市場の本能」
日経は2026年3月10日、液化天然ガス(LNG)輸送船が欧州向け航路を変更し、アジアへ向かい始めていると報じました。
米国テキサス州フリーポートを出港したLNG船が、大西洋上で欧州行きを取りやめ、日本・アジア向けへ針路を変える。こうした動きが短期間に7〜8隻確認され、総量は約60万トンに達する可能性があるとされています。
LNG船が航路を変更すること自体は珍しくありません。しかし今回の特徴は、短期間に複数船が同時に方向転換していることです。
その背景にあるのは、中東情勢の緊迫化とカタールによる不可抗力宣言、そしてホルムズ海峡の通航リスクです。供給不安を受け、アジアのスポット価格は急騰しました。
アジア向けLNG価格指標であるJKMは、2月末の約12ドルから約24ドルへとわずか10日余りで2倍に上昇しました。欧州ガス価格との差が広がったことで、LNG船はより高値の市場へと向かい始めています。
ここで起きているのは単なる価格上昇ではありません。市場価格が物流そのものを動かし始めた瞬間です。
LNG市場はパイプラインと違い、船が世界を移動します。したがって価格差が生まれると、貨物は最も高い市場へ向かいます。今回の用船転換は、その典型例です。
そしてこの動きは、アジアと欧州のガス市場が再び争奪戦構造に入ったことを示しています。
🔵第一章|LNG市場の本質は「船の市場」
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