ゲノム編集治療で寿命を延ばせるか?
初めに
ゲノム編集治療が2023.11英国で、2023.12米国で承認されたというニュースが朝日新聞に掲載されました。
治療効果が生涯続くとかで、対象は血液の遺伝性疾患です。
日本でももうすぐ承認されるに違いない。
今回承認されたゲノム編集治療
ゲノム編集とは、塩基の並び順を改変して遺伝情報を書き換え、生物の性質や特徴などを変えることです。
病気の原因となる遺伝子が分かっていれば、その働きを押さえたり、正しい働きをするよう改変して根治を目指すのが、ゲノム編集治療です。
英国では、鎌状赤血球症とβサラセミアという遺伝子疾患が対象です。
米国では、鎌状赤血球症が対象で、βサラセミアも承認予定です。
これらの疾患は、赤血球内のヘモグロビンの異常で、重度の貧血や臓器不全、手足の痛みなどの症状を引き起こします。
治療法は、患者の造血幹細胞を骨髄から取り出し、ゲノム編集技術で原因遺伝子の働きを抑え、培養して体内に戻すという方法です。
2020年ノーベル賞技術のCRISPR/Cas9というゲノム編集技術で、特定の遺伝子を壊したり修復する方法です。

臨床試験の結果は驚くべきものです。
鎌状赤血球症では29人のうち28人が治療後1年重度の痛みから解放されました。
βサラセミアでは42人のうち39人が治療後1年輸血が不要になりました。
治療効果は生涯続くことが期待されます。
自分の骨髄を使うので、ドナーが必要なくなります。
他の遺伝病でも同じ方法で治療できる可能性がでてきました。
クリスパー・キャス9とは
クリスパー・キャス9は、ゲノムをカットするはさみの役割をします。
各種の遺伝子改変技術の中で、最も簡単・確実・安価な技術です。
クリスパー・キャス9は、ガイドRNAとキャス9酵素から構成されます。

ガイドRNAがDNAの特定の部位を探し出し、キャス9酵素が切断します。
切断した部分の遺伝子の働きを失わせたり、別の遺伝情報を挿入することで遺伝子を改変します。
クリスパー・キャス9はさまざまな活用法が検討されていますが、ゲノム編集治療はその用途の一つです。

当面の課題
課題は費用が高額なことです。
米国では200万ドル(約3億円)です。
これからはいかにコストを抑えるかの研究が進みます。
次のターゲットです。
日本では目の病気や癌関係の治療に使える可能性があります。
治療法の改良です。
もっと簡単な治療法やもっと高度な治療法です。
問題遺伝子の働きを抑えるのではなく、修復する方法です。
体内で直接作用させ、もっと簡単に治療する方法です。
まとめ
ゲノム編集で病気が治せる、ゲノム編集実用化の時代がやってきました。
これからどのような病気が治せるようになるのでしょう?
この治療で自分の健康寿命が延ばせると期待していいのでしょうか?
覗き見ることができるようになった世界はどのような景色でしょうか?
この技術の進歩は目まぐるしい。
注目して見ていきたいと思います。
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