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シティズンシップ教育論

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 『シティズンシップ教育論』は大学のゼミで先生が紹介してくれた書籍です。

 当時、20代前半の自分が、「何やら難しい言葉がたくさん出てくる本だな。さすが教授が進めてくる本だな。」という思いと合わせて「言っていることは難しいけれど、何やら大切なことを言っていそうな本だな。」という感覚をもったことは覚えていて、10年以上たった今、改めて手に取ってみることにしました。
 
著者のバーナード・クリックが、この本の中で提唱していることは、専門的・理論的な教育学に終始しない、現実に即した実践レベルでのシティズンシップ教育(能動的で、責任ある市民)の必要性です。
 ここで言う「政治」は主権国家に限定するものではなくて、日常生活における様々な次元の政治リテラシーとしての捉えです。

「シティズンシップ教育と批判的思考によって、現代世界に立ち向かえるように教育しないのは、サメがうようよしている海へ準備なしで彼らを海へほうりこむようなものだ。」

「奇矯な偶発的出来事を一般的傾向としてあげつらう反動派の反発やマスメディアに対して、穏健派はいつもそうであるように、あまりに静かすぎた。たわごとでも本気で言われると寛容の姿勢をとってしまう。これらは、シティズンシップ教育において、変えられると期待している思考態度である。」

という文章とともにその必要性を説いています。

 学生の頃よりも、社会の様子や、教育現場の状況、子どもの実態について考えられるようになった今、紹介されている論説の一つ一つに現場の具体的な場面を当てはめて読み進めることができ、改めてこれからの子ども達に必要な資質だなと再確認することができました。

・先生や友達に自分の考えたことを、勇気を出して言ってみよう。
・それって本当かな?みんなはどう思っているのかな?質問してみよう。
・自分一人では、できないけれど友達と力を合わせて頑張ってみよう。

子ども達がすでにもっているシティズンシップの芽を、価値あるものとして見つけ出し、自然とぐんぐん伸びていくような関わりができる大人になりたい。

 そのためにも、まずは私が「能動的な責任ある市民」になっておく必要がある。言葉ではわかるけれど、実践するには何から始めればいいのだろう。
 
 バーナード・クリックが求めた「現実に即した実践レベルでのシティズンシップ教育」という言葉の重みをじわじわ感じつつも、何とか一歩を踏み出して、実践に移してみようと思います。





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