スイス発のオープンな多言語大規模言語モデル(LLM)公開と日本への示唆雑感_0902速報_0911更新版
EPFL NEWS「Apertus: a fully open, transparent, multilingual language model」(2025.09.02)
https://actu.epfl.ch/news/apertus-a-fully-open-transparent-multilingual-lang/
Ⅰ. 概要
EPFL、ETHチューリッヒ、スイス国立スーパーコンピューティングセンター(CSCS)は、スイス初となる完全にオープンで透明性の高い多言語大規模言語モデル(LLM)「Apertus」を発表した。
このモデルは、研究者、開発者、一般市民が自由に利用できることを目的としている。
1. オープン性と透明性
モデルの構造、重み、学習データ、開発プロセスがすべて公開されており、誰でもその仕組みを理解し、検証することができる。
2 多言語対応
1000以上の言語、15兆トークンという膨大なデータで学習しており、特に学習データの40%は英語以外の言語で構成されています。これにより、スイス・ドイツ語やロマンシュ語といった、これまで他のモデルでは十分にサポートされていなかった言語にも対応している。
3. 倫理と法令遵守
開発にあたっては、スイスのデータ保護法や著作権法、EUのAI法などの法的・倫理的基準が考慮されている。
4. アクセス方法
Hugging Faceからダウンロードするか、戦略的パートナーであるSwisscomを通じて利用することが可能となるようである。
5. 今後の展望
開発チームは、法律、気候、健康、教育といった特定の専門分野にApertusを適応させ、さらに機能を拡張していくことを目指しているとのことである。
Ⅱ. 個人的雑感
7月からEUのEU GPAI Code of Practice・ガイドライン、アメリカのトランプアクションプラン、中国国務院のAIアクションプランの発表とAI分野では世界的に大きな流れが続いてきた。
今回のスイスのスイス発のオープンな多言語大規模言語モデル公開はそれらに引けを取らないほど重要なニュースといえる。
世界的なAIの激動は終わりを見ない。これからもAIは加速していくと考える。AIと法を研究していく者として最新情報をキャッチし続けるとともに、何があるべき姿なのかそのために何ができるのか日々考えていく必要がある。
Ⅲ. 日本への示唆
今までのnoteで記してきたようにEU、アメリカ、中国のAIの方針が出揃った。
(参考note)
それぞれの国のAIの方針はそれぞれの国らしさを色濃く示すものといえる。そんな中、日本のとるべきAIとの向き合い方はどこにあるのだろうか。
スイスの多言語大規模言語モデル(LLM)の最大の特徴は、世界で唯一の真に透明性の高いLLMであるという点である。
日本もAIに対する対応姿勢は、非常にオープンであり、イノベーション促進ベクトルである。
スイスの動向も参考にしつつ、アメリカ・中国・EUとは異なる日本のオンリーワンが何かを考えると、信頼性と漫画・アニメ文化が挙げられるのではないか。日本性の製品は海外からも信頼性が高く人気である。そして、漫画・アニメは今や海外の人に日本のイメージを聞くと最初に帰ってくる答えと言えるほどに日本の文化と言える。
これを繋げて考えるに、日本製のLLMに基づくパーソナルAIを作ることができれば日本の強みを活かすことができるのではないかと考える。なぜなら、自らのあらゆる情報を記憶するのであれば信頼できるAIがよいと考えるのが自然だからである。
この話が成立するのは、パーソナルAIが明示的にできると知らされ、人々がその岐路に立てた場合のみである。現状のAIチャットボットのメモリー機能重視の流れを見るにパーソナルAIは既に自然に出来つつあるといえる。つまり、岐路などないのかもしれないともいえる。詳細は以下のnoteを参照頂きたい。
(参考note)
(参考)
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(実際に「Apertus」を試してみたい人は以下でどうぞ)
public AI
https://publicai.co
(マガジン)「AIと法雑感」
※目次は以下を参照
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