見出し画像

#読了「女帝 小池百合子」日本の病理とは?

ものすごいノンフィクションが出た。

「女帝 小池百合子」(石井妙子さん著、文藝春秋)

東京都民は、都知事選の期日前投票が始まる6/19までには

必ずお読みいただきたい。

できれば、都民でない方にもぜひお読みいただきたい。

小池百合子を考察することは、そのまま日本の病理を解き明かすことにつながるであろうから。


☆「女帝 小池百合子」はどんな本?


「女帝 小池百合子」(以下「本書」と表記)は、

感情的に小池氏を誹謗中傷しようとか、引き摺り下ろそうという本では決してありません。

著者の石井妙子さんは、本書執筆にあたり少なくとも100人以上と会って話を聞いています。

日記、手紙、小池氏の著書やインタビュー記事に動画など、

きちんと物証にも丁寧にあたり分析しています。

一つひとつ事実を検証し、積み上げていくという帰納的手法によって、

「小池百合子」という人間の本質が浮き彫りになっています。

また、小池氏が政治家になったのは1992年、彼女は当時40歳。

小池氏を追うということは、平成の政治史を振り返るということでもあります。

政治の勉強にもなり、かつノンフィクション文学としても

非常に読み応えのある重厚な筆致となっています。

本書のポイント!
・「小池百合子」とは何者なのかがわかる!

・平成の政治史を一気に振り返ることができる!

・ノンフィクション文学としての読み応え、エンタメ性も高い!


☆「小池百合子」とは何者なのか


本書が明らかにしたところによれば、小池氏の人物像は以下の3点にまとめることができます。

・政策の中身よりもファッションやキャッチコピーなど、テレビ受けしそうなイメージ戦略を重視。

・嘘と誇張を積み重ね、マスコミが食いつきそうな「物語」を豊富に提供する。

・弱者に冷たい

「嘘」ということに関して、「カイロ大学首席卒業」どころか、

そもそも卒業できていない、と断言してほぼ間違いないであろうことが

本書の丹念な調査で明らかになっています。

これは、公職選挙法違反や有印私文書偽造・行使罪を構成し得る犯罪です。

当noteでも別に記事を改めて詳細に述べたいと思います。


☆都民なら投票前に知っておくべきエピソード
1 阪神淡路大震災

1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災。

仮設住宅の環境は劣悪、住まいも財産も失い、未来に絶望して自殺する人も相次ぎました。

被災した個人に税金で補償する法律はなかなか作られず、証券会社や住宅金融専門会社には公的資金がつぎ込まれるのに、自然災害で家を失った国民には1円の公的支援もない状態が長く続いていました(なんか最近も聞いたことあるような…)。

たまりかねた震災被害者の女性たちが翌1996年、数人で議員会館に小池氏を訪ねたことがあったそうです。

しかし、窮状を必死に訴える彼女たちに対し小池氏は、なんと指にマニキュアを塗りながら応じ、一度として顔を上げることをしませんでした。

すべての指にマニキュアを塗り終えた小池氏は次のように言ったそうです。

「もうマニキュア、塗り終わったから帰ってくれます?」

女性たちは大いにショックを受け、小池氏の部屋を出るやいなや別の国会議員のところになだれこみ、その場で号泣してしまいました。


2 北朝鮮拉致被害者のご家族に対して


2002年9月17日、当時の小泉純一郎首相は北朝鮮を訪問。

日本国民の多くがテレビに釘付けとなり報道に注目していました。

私もその一人です。あの頃は若かったなあ(笑)

さて、残念ながら、拉致問題を自分の人気取りのために利用しようとする国会議員は多くいました。

拉致問題は国民の関心がとても高いです。

また、国民に渦巻く北朝鮮に対する憤怒の情を巧みに利用することもできます。

自分の選挙を有利にするためだけに拉致議連に入ったり、

拉致被害者のご家族との写真を宣伝に利用としたりする議員が後を絶ちません。

小池氏がそうだったのかどうかは私は判断しませんが、ぜひ知っておいていただきたいエピソードがあります。

死亡という知らせを聞かされ、記者会見で横田めぐみさんの父、滋さんはマイクを握ったものの、涙に言葉を詰まらせてしまいます。

妻の早紀江さんが気丈にも自分の思いを、夫の分まで訴えました。

そんな夫婦の真後ろに立ち、黄緑色のジャケットを着た小池氏の姿はとてもテレビで目立っていました。小池氏は被害者家族の肩に手を回しつつ、涙を拭ってあげるのでした。

さて、テレビが報じたのはここまでです。

会見が終わるやいなや、慌ただしく引き揚げていく政治家と取材陣。

部屋には被害者家族と関係者だけが残されました。

部屋はまだ、大きな悲しみに包まれています。

とそこへ、いったん退出した小池氏が足音を立てて慌ただしく部屋に駆け込んできました。

彼女は大声で叫びます。

「私のバッグ。私のバッグがないのよっ!」

部屋の片隅で小池氏はバッグを見つけることに成功します。

すると、横田夫妻もいる部屋で彼女は言いました。

「あったー、私のバッグ。拉致されたかと思った。」

このときの様子は、同じ拉致被害者家族である蓮池透さんが、2018年になってからツイートしています。

蓮池さんツイート


3 その他


全部書いているとキリがないですし、小池氏を貶めることが本記事の目的でもないので、以下は箇条書きにします。

・環境大臣として、水俣病の被害者やアズベストによる被害者にまったく寄り添おうとしない。(いずれも小池氏の答弁を聞き「嘘つき!」と罵って大泣きしています)

・特定秘密保護法の審議で、質疑に立つ玉城デニー氏が国民からのFAXを示しながら質問しているところに、「日本語読めるんですか?」「わかるんですか?」とヤジを飛ばす。(玉城デニー氏は、沖縄県出身で、日本人の母とアメリカ人の父を持ちます)

玉城さんツイート

・2016年の都知事選では「7つのゼロ」という公約を掲げてトップ当選を果たしますが、そのどれ一つとして達成できておらず公約達成だけがゼロという状態です。

2016小池百合子氏公約


☆擁護するわけではないけれど…


私は本書を読み、そこに日本の病理を見ました。

確かに、嘘をついて人を騙して、公権力を行使する地位を手に入れた小池氏は断罪されて然るべきです。

しかし、この問題を「小池氏の人間性」として捉えることは、事の本質を見誤り、矮小化してしまう虞があります。

見方を変えれば小池氏は、マスコミや世間のニーズに応えてきたに過ぎません。

卒業してもいないのに「カイロ大学首席卒業」を謳い、そんなにハイレベルでもないアラビア語で要人の通訳をしてしまうことは、道義的には問題はありますが、私はそこまで非難する気はありません。若くて美人な才女をニュースにしたいのであれば、まあそれはそれで、と受け流すことはできます。小池氏がテレビキャスターを務めたことに関しても同様です。

小池氏は、「政界の渡り鳥」「権力と寝る女」と揶揄されることがあります。

確かに客観的に見ても、細川護熙氏、小沢一郎氏、小泉純一郎氏、と次々に仕える人を変えていきました。いずれも時の権力者です。しかも、さんざんお世話になっておいて、仕える人を変えるやいなや、元々仕えていた人を公然と批判するのです。人としてどうなのか、という誹りは免れ得ないでしょう。

しかし、小池氏をそこまで駆り立てるものは何か、ということを考えずに小池氏だけを非難するのは一方的な見方だと私は思います。

今でも日本はジェンダーギャップ指数が121位という惨憺たる状況です。

昭和末期や平成時代はもっと酷かったです。

そんな状況下にあって、女性が成功するには、媚でも何でも売って、利用できるものはすべて利用せざるを得なかった、ということはあると思います。

小池氏は、政策や主張の中身はスカスカで、ファッションやキャッチコピーなどのテレビ受けするイメージのみを追い求めました。

しかし、そんな小池氏をマスコミは喜んで取り上げたのであり、

小池氏を選挙で勝たせたのは他でもない国民自身です。

最近になって、本書の著者である石井妙子氏、アラビア語を勉強されている黒木亮氏など、

小池氏の学歴詐称問題を検証する記事が出てくるようになりましたが、

マスコミは長らく、小池氏の学歴を深く追及・検証することはまったくせず、

アイドル的に持ち上げてきました。

誤解を恐れずに言えば、悪いのは小池氏(だけ)でなく、私たちのほうではないのか。

私たちがもっと賢くなって、正しい選択ができるようにならないといけないのではないでしょうか。

いつの頃からか、「小泉劇場」「小沢劇場」などの語を恥ずかしげもなくマスコミが使い始めるようになりました。

国民は政策の中身ではなく、エンタメ性やビジュアルなどの刺激ばかりを政治に求めるようになりました。

今でもそれは全く変わっていないようです。

話の中身がスカスカの小泉進次郎氏を喜んでマスコミは取り上げます。

大阪の吉村知事と愛知の大村知事なら、コロナ感染症の拡大防止に成功しているのは明らかに後者であるにも関わらず、マスコミは挙って前者ばかりを持ち上げています。

話が逸れたので戻します。

本書は、小池氏を通して、日本の病理が克明に描かれていると私は思います。

つまり、小池氏の生い立ちから、虚言に塗り固められた「実像」を、多くの関係者の証言に基づいて詳細に明らかにすることにより、むしろそのような人物を「首都東京の知事で、総理大臣をも狙う政治家」にしてしまった、「日本社会の歪み」のほうこそが鮮やかに描かれているのです。

本書を執筆した石井妙子さん、石井さんに情報提供した早川玲子さん(仮名)他多数の方々、本書を出版した文藝春秋に心からの敬意を表したいと思います。


☆まとめ(小池百合子氏に言いたいこと)


小池百合子氏が本記事をご覧になる確率はそれこそゼロと思われますが、最後に私から小池氏に言いたいこと(の一部)を記して、書評の結びと致します。

詳細は本書に譲りますが、小池氏は恵まれない幼少期をお過ごしになったようです。

時代背景もあるし、同情すべき点は多い。でも犯罪は犯罪です。

もしも小池氏が、次の都知事選に出馬しない、政界も引退すると仰るのであれば、私はこれ以上は殊更に過去の嘘や罪を暴きたいとは思わないし、そのことに何の興味もありません。 しかし、公人を続けると仰るのであれば、良識を保持したいと願う一都民としては、全力で抗わざるを得ないと思っています。

本書は、数多の状況証拠や物証を伴う、重大な告発です。

公人である小池氏には、10日とも言われる都知事選の出馬表明において、本書の内容について弁明する義務があると考えます。学歴の問題のみならず、そのすべての内容について、認否を明らかにした上で、認める項目については謝罪をし、否認する項目については否認理由を明らかにしなければなりません。

何か崇高な理想があって、こういう世の中にしたい、弱い立場で困っている社会的弱者を救いたい、などの願いがある人にとって、政治家というのはとても魅力ある選択の一つでしょう。

しかし、そんなものはなく、パフォーマンスしかできないのであれば、そもそも何のために政治家を続けたいのか、大いに疑問です。

四十代の私ですら、人生の折り返しを意識します。小池氏におかれましては、そろそろ、本当の幸せとは何かを考えて探しはじめないと後悔するステージではないでしょうか。

人を欺き続けて、権力と地位とお金を手に入れる。そんな人生で本当に満足でしょうか。

小池氏にはぜひ、出処進退について再考していただき、本当の意味で幸せになっていただきたいです。

そして、小池氏に変革を求めるだけでなく、私たち都民や国民こそ変革すべきと心得ます。

次の都知事選で小池氏を落とせるくらいには賢くなれるよう願って已みませんし、そのための努力は惜しまない決意です。

*このnoteが役に立った、誰かにオススメしたいと思ってくれた方へ

✅このnoteのスキ💓ボタンをおす

✅このnoteについて、以下をつけてツイート

・ @Girls_Study_com
・ このnoteのリンク

この2つをしてもらえるとめちゃくちゃうれしいです😂

たくさんの人に読んでもらいたいので
ぜひ拡散・応援よろしくお願いしますm(*_ _)m💕

✅コペルくんwithアヤ先生は、コロナ禍で苦しむ皆様に思いを馳せ、

当分の間、すべてのnoteを無料で公開します。

(余裕のある方はぜひサポートしてください…m(*_ _)m💕)

いいなと思ったら応援しよう!

コペルくんwithアヤ先生@note大学初代教授💕 あなたのスキ・コメント・サポート&おススメが励みになっています!本当にありがとうございます🙇‍♀️いただいたサポートは 🍎noteを書くための書籍購入、資格検定の受験料 🍰アヤ先生の胃袋へスイーツ補給 に主に遣わせていただきます😋私と一緒にハートフル社会を築きましょう💕