【半年間の赤字を、たった1カ月で解消し、1年分売り上げた実話】渋谷の雑踏で税理士が漏らした一言。「あの時を思い出しますね」私たちが「冬の時代」にやるべきたった一つのこと。
はじめに:前乗りの渋谷、少しだけ憂鬱なルーティンと、変わらない風景
こんにちは、ツイ鳥です。先日、出張で東京の渋谷にいました。
私の本拠地である北陸・富山は、もうすっかり秋の気配が深まり、朝晩は肌寒いくらいだというのに、東京の空気はまだ少し生ぬるく、まとわりつくような湿気を含んでいました。
季節の変わり目というのは、どうも体調を崩しやすい。そんなことを考えながら、私は少し重い足取りで歩いていました。
月に一度の、税理士との打ち合わせ。これが私の東京出張の定番の始まりです。
大概、昼過ぎの飛行機で羽田空港に降り立ち、その足で渋谷へと向かいます。
普段、人口密度の低い地方都市で暮らしている身からすると、渋谷駅周辺の、あの絶え間なく押し寄せてくる人の波には、何度来ても少しうんざりさせられます。正直、今も苦手です。
スクランブル交差点を行き交う、目的も表情もバラバラな人々の群れ。まるで、自分が巨大な生物の消化器官の中に迷い込んでしまったかのような、そんな感覚に陥るものです。
私は、時間に余裕があるときは、決まってリムジンバスを使います。品川駅の乗り換えといい、山手線の混雑といい苦手ですね。
電車で乗り換えに神経をすり減らすよりも、少し時間はかかっても確実に座れる方がいい。
幸い、羽田から渋谷行きのバスはそこまで人気が無いのか、意外と空いていることが多く、ゆったりとしたシートに身を沈めながら、窓の外を流れる首都高速の景色をぼんやりと眺めることができる。
灰色のビル群が織りなす無機質なスカイライン。この時間が、これから始まる慌ただしい東京での数日間に備えるための、ささやかな緩衝材、あるいは思考の整理時間になっているのです。
東京出張の初日の夕方に税理士と打ち合わせを済ませ、現状の数字を確認し、明日から取引先回りや展示会視察に繰り出す。
この「前乗り」のルーティンは、もう何年も変わっていません。
その日も、私はバスを降り立ち、マークシティを抜け、指定された税理士法人のオフィスへと向かいました。
担当の税理士、T氏は、私と同世代くらいの男性です。彼とはもう10年来の付き合いになります。
彼は、いわゆる「デキるコンサルタント」といったスマートな風貌ではありません。どちらかというと、失礼ながら、少し野暮ったく、泥臭い、足で稼ぐタイプの営業マンといった印象を受けます。
いつも少しシワの寄ったスーツを着て、人懐っこい笑顔を浮かべている。しかし、その見た目とは裏腹に、数字に対する嗅覚は鋭く、そして何より、経営者の「心の機微」を理解してくれる。私が最も信頼を置いているパートナーの一人です。
「いやあ、ツイ鳥さん、お疲れ様です。富山はもう寒いですか?」
T氏はいつもの笑顔で私を迎えてくれました。
「Tさん、今月もよろしくお願いします。富山も似たような温度ですよ。そちらは相変わらず忙しそうですね」
「はは、おかげさまで。先週なんて、決算が集中して身体が痛いです。ああ、どこか南の島にでも旅行に行きたい……」
彼が「旅行に行きたい」と口にするのは、もう何度目かわかりません。1度も実行されたことが無いのも知っています。
私はあまり他人のプライベートに立ち入る方ではありませんが、毎回同じセリフを聞かされるたびに、彼が抱える何十社ものクライアントと、それに伴う激務の重圧が伝わってきます。
会議室に通され、私たちは早速、今月の試算表を広げました。私の貿易会社の数字です。
そして、その数字は、決して芳しいものではありませんでした。ここ最近、円安の進行や海外市場の冷え込みといった逆風が重なり、私のビジネスは明らかな停滞期に入っていたのです。
「……正直、厳しいですね」
T氏は、売上高の推移を示すグラフの右端を指差しながら、眉を下げました。
「数ヶ月前から続くこの赤字傾向、まだ底が見えません。何か大きな動きがないと、このままズルズルと行ってしまいかねません」
彼の指摘は的確でした。私もまた、その現実に直面し、焦りを感じ始めていたところでした。
「ええ、わかっています。色々と手は打っているんですが、なかなか形にならなくて」
私がそう答えると、T氏は試算表から目を上げ、ふと、遠くを見るような目つきになりました。そして、独り言のように呟いたのです。
「でも……不思議と、絶望的な感じはしないんですよね、私」
「え?」
「いえね、この状況、なんだか『あの時』を思い出すんですよ」
「あの時?」
私が聞き返すと、彼は少し懐かしそうに笑いました。
「ツイ鳥さんが法人を立ち上げたばかりの頃ですよ。もう9年、いや10年近く前になりますかね。あの時も、今と同じように、いや、今以上に酷い赤字が続いていたじゃないですか」
ああ、と私は記憶の糸を手繰り寄せました。
創業期の、あの暗闇の中でもがいていた日々のことです。すっかり忘れていた、いや、意識的に忘れようとしていた「あの頃」の記憶が、鮮明に蘇ってきました。
「そういえば……そんな時もありましたね」
「そうでしょう?半年以上も赤字が続いて、でも、ある日突然、状況が一変した。まるで、ダムが決壊したみたいに」
T氏が語ったのは、私が貿易商として経験した、最も劇的で、そして最も不可解な「逆転劇」の記憶の1つです。
たった一つの商品が爆発的に売れ始め、
それまでの赤字を一気に解消し、
年間黒字にまで到達した、
あの奇跡のような出来事。
「あれは本当に劇的でしたよね。あの時のツイ鳥さん、すごかったですよ」
Tさんは感嘆したように言います。しかし、私は首を横に振りました。
「いえ、今も私はスゴイですよ。それ以上です。ただあの時、私がやったことは、正直、特別なことなんて何一つありませんでしたから」
そう、特別なことは何もしていない。ただ、私は「やるること」だけは続けていました。たとえ状況が最悪で、未来が全く見えなかったとしても。腐らずに、やるべきことをやっていただけ。
T氏とのこの短い会話は、私にある重要な真理を再認識させてくれました。
ビジネスにおいても、人生においても、そしてこのnoteのような情報発信活動においても。
「うまくいかない時期は必ずある。しかし、腐らずに、やるべきことを積み重ねていれば、ある日突然、爆発的にうまくいく時が来る。そして、そのタイミングは誰にも予測できない」
ということです。
多くの人は、この「爆発的な成長」が起こる直前、つまり最も苦しい時期に諦めてしまいます。
努力と成果が比例しない現実に絶望し、「自分には才能がない」「このやり方は間違っている」と判断し、撤退してしまうのです。
もし、あの10年前の私が、あと1ヶ月、いや、あと1週間耐えられずに事業を畳んでいたら。今の私は存在しません。
今回の記事は、あの渋谷の会議室での税理士との会話を起点に、私自身の貿易ビジネスにおける「大失敗と大逆転」の経験、そしてそれをnote運営に応用するための具体的な戦略について、徹底的に深掘りしていくものです。
もしあなたが今、ビジネスで行き詰まりを感じている経営者なら。
あるいは、noteの更新を続けているにもかかわらず、PVや収益が伸び悩んでいるクリエイターなら。
この記事は、あなたが「停滞期」という名の暗いトンネルを抜け出し、次のステージへと飛躍するための、思考の起爆剤となるはずです。
なぜ、成功は直線的ではなく、指数関数的にやってくるのか?
なぜ、我々は「あと少し」のところで諦めてしまうのか?
そして、その「爆発的な成長」を引き寄せるために、我々は日々の活動で何を意識すべきなのか?
さあ、始めましょう。ビジネスと人生における「成長の真実」を探求する旅を。
第1章:創業期の悪夢—「何もできない」という名の地獄
T氏の「あの時を思い出しますね」という一言は、私を10年前、貿易商として独立したばかりの頃の記憶へと引き戻しました。
それは、希望と野心に満ち溢れたスタートとは程遠い、まさに悪夢のような日々でした。
終わらない赤字と、根拠のない自信の崩壊
「法人を設立して最初の半年間、覚えています? 売上、ほとんど立ってなかったんですよ」
T氏は、古いファイルから当時の決算資料を引っ張り出しながら言いました。
「ええ、忘れもしませんよ。毎日、祈るような気持ちでパソコンの画面を眺めていましたから」
私は苦笑いしました。
当時の私は、お金と貯金を全額つぎ込んで、物販事業を始めました。取り扱う商材は、中国から輸入する小型家電や雑貨。そのままECモール、意気揚々とビジネスをスタートさせたのです。
しかし、現実は冷酷でした。
思った以上に事態が進まなかったのです。仕入れ代金、その他固定費は容赦なく出ていき、預金残高は目に見えて減っていく。
毎朝、起きるのが怖かった。今日もまた、何も変わらない一日が始まるのではないか。このまま資金が尽きて、全てが終わってしまうのではないか。
そんな恐怖と焦燥感の中で、私は藁にもすがる思いで、新商品の開発と仕入れに注力していました。
現状を打破するには、何か「起爆剤」となるようなヒット商品が必要だ、と。
そして、ついに見つけたのです。中国のサイトで偶然目にした、ある革新的な機能を持つ小型家電。私は直感しました。「これだ、これなら絶対に売れる!」
すぐに製造元と交渉し、サンプルを取り寄せ「これならいける!」と確信を持ち、3か月分の在庫として数千個単位の大量発注をかけました。これが当たれば、一気に状況は好転するはず。私の期待は最高潮に達していました。
しかし、ここで予期せぬトラブルが発生したのです。
起死回生の一手と、予期せぬ「空白の3ヶ月」
「そうそう、あの時でしたよね。例の新商品が、全然入ってこなくなったの」
T氏が記憶を補足します。
「ええ。中国側の生産トラブルです。ちょうど旧正月前の繁忙期に当たってしまって、工場のラインがパンク状態になったとかで」
本来であれば、発注から1ヶ月半から、どんなに遅くとも2ヶ月程度で納品されるはずでした。しかし、工場からは「遅れる」「来週には」「もう少し待ってくれ」という曖昧な返事が繰り返されるばかり。
結局、商品が私の手元に届いたのは、予定より3ヶ月も遅れてのことでした。
この「空白の3ヶ月」が、私を精神的に最も追い詰めました。
なぜなら、文字通り
「やることがなかった」からです。
「やることがない」という恐怖と無力感
「暇?」T氏は少し意外そうな顔をしました。「トラブル対応で忙殺されていたのでは?」
「いえ、逆です。工場とのやり取りはありましたが、それは1日に数十分もあれば終わってしまう。それ以外の時間、私は文字通り『何もすることがなかった』んです」
これは、貿易ビジネス、特に自社で商品を企画し、海外で生産するビジネス特有の構造かもしれません。
「貿易ビジネスって、発注してから商品が届くまでの間、実はやることがあまりないんですよ。サンプルが届けば写真撮影やページ作成はできますが、それもせいぜい2週間から1ヶ月もあれば終わってしまう。あとは、ただ待つしかない。」
売れる商品があれば、その補充発注や顧客対応で忙しくなりますが、当時の私は主力商品がない状態。
つまり、3ヶ月もの間、ほとんど何もすることがない「空白の時間」が生まれてしまったのです。
「想像してみてください。赤字が続いていて、キャッシュは燃えるように消えていく。それなのに、自分は何もできない。この無力感と焦燥感は、経験した人間にしかわからない恐怖ですよ。」
忙しくて走り回っている方が、まだ気が紛れる。しかし、何もできずに、ただジリジリと預金残高が減っていくのを眺めているしかないというのは、まるで手足を縛られて、ゆっくりと水の中に沈められていくような感覚でした。
朝、メールチェックと簡単な雑務を済ませれば、午前中で仕事が終わってしまう。
午後は何をすればいいのかわからない。不安から逃れるように、意味もなくネットサーフィンをしたり、ビジネス書を読んだりして時間を潰す。
しかし、頭の中では常に「このまま商品が届かなかったらどうしよう」「届いても売れなかったらどうしよう」「来月の生活費はどうやって払おう」という最悪のシナリオが渦巻いていました。
「腐る」という甘美な誘惑
この時、私にはいくつかの選択肢がありました。
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2,収益から見る、この出来事の気づきなどの考察
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