北名古屋市視察第1弾 ― 北名古屋市市民活動センターμ-base(ミューベース)を視察しました ―
令和8年6月5日(金)午前10時より、愛知県北名古屋市にある市民活動センターμ-base(ミューベース)を視察しました。

施設に到着すると、入口には「WELCOME 高石市教育委員会」の看板が設置されており、温かく迎えていただきました。当日は、指定管理者の責任者の方をはじめ、北名古屋市まちづくり推進課の皆様、教育部長にご対応いただきました。
まず、まちづくり推進課の皆様から、μ-base設立の経緯についてご説明いただきました。
μ-baseは、北名古屋市における「共創のまちづくり」の拠点として、令和6年10月1日にオープンした施設です。施設整備にあたっては、「拠点整備段階から産官学民の共創による施設づくり」をスローガンに掲げ、計17回にわたるワークショップを開催されたとのことでした。多様な立場の市民の皆さんと意見を出し合いながら施設づくりを進めた結果、誰もが利用しやすく、参加しやすい空間が実現されています。

続いて、指定管理者の方から現在の運営状況についてお話を伺いました。
μ-baseでは、「誰もが気軽に集える空間づくり」や「連携フォーラムの構築」を掲げ、研修・人材育成、広報支援、施設設備の提供、相談・マッチングなど、様々な支援を実施されています。行政が運営する施設でありながら、市民参加型のスペースとして、市民の皆さんと一緒に北名古屋市を盛り上げていく運営が行われていました。

特に印象的だったのは、オープン当初のお話です。
開設前は30代から40代の利用者を主なターゲットとして想定されていたそうですが、実際にはオープン当初から想定を超える多くの中高生が来館されたとのことでした。
当初は、ルールを守れない子どもたちへの対応に苦労する場面もあったそうです。しかし、スタッフの皆さんが子どもたちに根気強く接することで、徐々に進路や学校生活の悩みを打ち明ける子どもたちも増え、先生でも保護者でもない大人との、居心地のよい「ななめの関係」が築かれていったそうです。
また、施設運営においては、禁止事項を作らず、前向きになれるルールづくりを心掛けているとのことでした。
現在では、ハロウィンやお正月などのイベントの飾り付けや、インスタグラムのフォロー案内など、施設運営の様々な場面で子どもたちが活躍しています。単なる利用者ではなく、施設運営を支える大切な仲間として関わっている姿が印象的でした。

さらに今年度からは、「学校ではできないこと、μ-baseで。」をコンセプトとした『chocobola(チョコボラ)』という取組も始まっています。
これは、子どもたちが受付やイベント準備など、自分のやってみたい活動に自由に挑戦できるボランティア活動です。やりたい時に、得意なことを活かせるよう、活動時間は10分からでも参加可能で、活動終了後にはパソコンで業務報告書を作成します。
スタッフの方々は、単に「いいね」と評価するだけではなく、子どもたち自身が活動を振り返り、「もっと良くするにはどうすればよいか」「改善できることはないか」を考え、それを実際の行動につなげられるよう働きかけているそうです。
これは、まさに社会に生きる学びであり、探究的な学びそのものだと感じました。
責任者の方が話された、「子どもたちは、次世代の担い手はなく、まさに今の地域の担い手である、子どもたちも、様々な大人たちと交流する中で、成長することができる」という言葉が特に印象に残っています。
子どもたちは、様々な大人たちとの交流を通じて成長するとともに、地域に新しい活力をもたらしています。子どもを支援の対象として見るのではなく、地域を共につくる主体として捉える視点の大切さを改めて感じました。

こうした地道な取組の成果もあり、令和6年度の来館者目標を4,700人としていたところ、オープンからわずか4か月で12,000人を達成されたとのことです。現在では北名古屋市内だけでなく、市外や県外からも多くの方々が訪れる施設となっています。
今回の視察では、「子どもを地域の担い手として捉えること」「大人と子どものななめの関係を育むこと」「利用者ではなく当事者として参画してもらうこと」など、これからの学校づくりを考える上で多くのヒントをいただきました。

次回は視察第2弾として、北名古屋市立西春中学校についてご紹介したいと思います。
どうぞご期待ください。
