お腹、空けておかないと。
週末、家族で食堂に入った。
券売機の横に並ぶ、バラエティ豊かなメニューの写真を見ていると、心がウキウキしてくる。
「さぁ、何を注文しようかな」
うちの子どもたちは、小学生に上がったばかり。
この前まで、お子様ランチに喜んでいたと思っていたのだが、最近は“子どもなりの食べ盛り”真っ最中である。
一丁前に、かつカレーだ、からあげ定食だと、メニューを吟味する。
「同じの頼もっか」と盛り上がるかと思いきや、
「半分こはいや」「ぜんぶ自分のがいい」なんて言い出してくる。
これって、年頃あるあるなのかな?
結局、その日は、3人ともが一人前ずつ頼んだ。
その時点で、私はもう悩みはじめてしまう。
だって、私もカレー食べたかったんだよなぁ。
スパイスたっぷりのカレーを、ご飯と一緒にかきこみたい気分。
でも、誰かが残したら、もったいないでしょ。
そしたら結局、私が引き受けることになるんだから。
そうなると、自分のカレーを完食してからは無理だ。
だから、私は“お腹を空けて"おかないと。
子どもたちが嬉々として食べる様子をじーっと見ながら、私は自分の空腹感をちょっと弄ぶ。
「ちょっとご飯多そうかな?」「半分くらい残すかな?」「いや、いけそうかな」なんてハラハラしながら観察をする。
だんだん後半になって、「これは全員完食するな」と見えてきたころ。
「よし、じゃあ私も頼もう」と思った時には、もう遅い。
子どもたちが食べ終えることに、私が「いただきます」をしようものなら、「まだ待つの〜?」とコップの水で遊び出すことだろう。
その視線の冷たさに、すっかり心が萎えてしまうわ!
結局、私のお腹は空けられたまま、みんなで「ごちそうさま」と食堂を後にした。
途中のコンビニで買ったお菓子をつまんで、なんとかごまかす帰り道。
──これ、世の中のお母さんたちは、どう折り合いつけてるんだろう。
もしかして、みんなちゃんとカレー食べてる?
それとも、みんなもこうして「お腹、空けて」るのかな。
それとも……
私がみみっちぃだけかしら?(笑)
