「先生、おかえりなさい」休職を経験した先生こそが持つ、子どもへの特別なギフト
「あの先生、病気で休んでたらしいよ」の噂を聞いたら
「あの先生、前にお休みされていたらしいよ」という噂を耳にして、少し不安に感じてしまう保護者の方もいらっしゃるかもしれません。子どもの大切な一年を任せるからこそ、先生のコンディションは気になりますよね。
ですが、どうか立ち止まって、その噂をすぐに「不安」に変換しないでほしいのです。
先生が「病気で休職していた」という事実は、その先生が「クラスにとって特別な存在になる」可能性を秘めているサインだと、私は考えています。根拠もあわせて、くわしくお伝えします。
人の痛みに敏感な「優しい人」だからこそ、立ち止まった
先生が休職を選ぶ理由はもちろん様々ですが、教職の現場で増えている休職理由の一つに「適応障害」による病気休職があります。
適応障害は、環境のストレスが原因で心のバランスを崩してしまう病気です。そして、この病気を経験する先生には、ある共通点が見られます。それは、「人に優しく、真面目で、一生懸命な努力家」であるということです。
誰かの困りごとを見過ごせない。
自分の体調より、子どもの成長を優先してしまう。
「もっとちゃんとやらなければ」と、自分の心身を削ってまで頑張ってしまう。
人の気持ちや痛みに人一倍敏感で、生徒一人ひとりの感情を汲み取ろうとする。その「優しさ」と「真面目さ」が限界を超えてしまった結果、一度立ち止まる必要があった、と捉えることができるのです。
裏を返せば、そのような経験を持つ先生は、子どもたちの小さな変化や、言葉にできない「つらさ」を敏感に察知するアンテナを持っているとも言えます。「立ち止まったことがある」先生は、人の痛みに対しても、自身が経験しているからこそ、実感のある指導をすることができるのです。
それでも立ち直って、教壇に戻ることを選んだ「特別な理由」
病気の療養期間を経て、「辞める」という選択をせず、再び教壇に戻ることを選んだ先生は、大きな勇気と決意を持っています。
その先生たちが、もう一度この仕事を選んだのは、「それでも、私は子どもたちの成長を支えたい」という強い使命感があるといえるのではないでしょうか。
そして、一度立ち止まり、自分の心と体を立て直した先生だからこそ、子どもたちに伝えられるメッセージがあります。
「つらい時は、休んでいいんだよ」というメッセージ。
完璧でなくても、大丈夫という安心感。
自分を大切にすることの大切さ。
休職という経験は、先生自身をより強く、より深く、そして共感力に満ちた教育者に変えている、とも言えるのです。これは、どんな研修でも身に付けることが難しいことです。その先生が、あなたのクラスの子どもたちにそっと寄り添い、優しさで包み込んでくれることは間違いないでしょう。
いかがでしょうか。ぜひ、不安ではなく、「先生、おかえりなさい」という温かい言葉と、信頼の気持ちで先生を迎え入れてほしいな、と思います。
