【作曲】メロディとコード進行がかみ合ったとき、音楽は大きな魅力を発揮する
メロディやコード進行は、お互いにかみ合うことで最大の魅力を発揮します。
その例を、ほんとは僕がオリジナルで書けばいいのですが、たいしたものが書けるわけではないので、懐メロ多めではありますが、アニソンから紹介したいと思います。
魔法陣グルグル「晴れてハレルヤ」
※アニメ『魔方陣グルグル』OPテーマ曲、晴れてハレルヤ(1994年)

※実際のコード進行とは異なります
VOICEVOX:ずんだもん、VOICEVOX:四国めたん、VOICEVOX:春日部つむぎ、VOICEVOX:雨晴はう
メロディを音取りして、それを元にコードを付けました。
ただ、U-FRETを見る限り、コードはだいぶ違いますね……。これ以外の曲ではベースを取ったのですが、この曲ではベースの音を取らなかったんです。メロディが素直で、取りやすいと思い込んでしまって。
原作を尊重したい方には申し訳ありませんが、耳コピもなかなか時間がかかってしまうため、多少代替的なコードを当ててしまっていても、見逃してもらえるとありがたいです。本記事の趣旨的には、充分魅力的なコードを当てられていると思っているので、なんとか……。
※メロディはきっちりと取ってます。
キーはFです。
上のコード進行を見ると、$${\boxed {F→C→Bb…}}$$と進行したのちに、$${\boxed{Bb→F→Bb→C}}$$と進行してます。
後半の$${\boxed{Bb→F→Bb→C}}$$を赤く書いていますが、ここがポイントかと思います。ディグリーネームで表せば、$${\boxed{IV→I→IV→V}}$$です。
この$${\boxed{IV→I→IV→V}}$$はカノン進行の後半部分と同じで、カノン進行を使ったことがある人の中には、カノン進行中のこの進行部分がやけに心地よいと感じている人も多いかと思います。
しかしだからといって、頭から$${\boxed{IV→I→IV→V}}$$と進行すると、少しせわしない印象。後半部分で$${\boxed{IV→I→IV→V}}$$と進行するからこそ、魅力的になる部分と言えます。
コードが1つ1つ独立して魅力なのではなく、あくまで進行の中で魅力的になるという良い例かと。
特にこの$${\boxed{IV→I→IV→V}}$$の進行は、$${\boxed{I}}$$からはじまるコード進行の後半部分に置くとき、相当な魅力を発揮するので、知らなかった人は使ってみてください。
上の例でのメロディは、コードトーンを奏でている場面が多いです。特にトライアド(3和音)を使うときに、コードトーンを奏でると、非常に魅力的な響きになることが多いです。
非和声音(コードトーン以外)もまた、メロディを魅力的にする重要な要素です。非和声音→コードトーンと進んだときの$${\large 解決感}$$みたいなものが心地よいからです。
トライアド上でのコードトーンを奏でることの魅力と、非和声音による解決感。僕はその2点を考慮してメロディメイクすることが多いです。
非和声音としては、例えばキーCで、C上でソファミとファを絡めてミへと進んだり、G上でレドシとドを絡めてシへと進んだり、Am上でミファミとファを絡めてミへと進んだりといった、一部の半音の流れが特に魅力的です。
半音なら常にいいかというとそれは一概には言えないのですが、僕はこうした流れを意識的に取り入れるようにしてます。
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魔法陣グルグルは僕が子供の頃にやってたアニメです。もっとも、僕はマンガでしか知らないのですが。小さい頃に夢中になって読んでました。このマンガがなかったら、今マンガを読んでいなかったかもしれない。
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ボンバーマンジェッターズ「ホップ!スキップ!ジャンプ!」
※アニメ『ボンバーマンジェッターズ』OPテーマ曲、ホップ!スキップ!ジャンプ!(2003年)

※実際のコード進行とは異なります
VOICEVOX:ずんだもん、VOICEVOX:四国めたん、VOICEVOX:春日部つむぎ、VOICEVOX:雨晴はう
原曲のキーはCですが、ボイボのキャラ達に歌わせやすいようにキーFに移調してあります。
こちらは晴れてハレルヤの失敗に学んでベースも音取りしましたが、動きの多いベースでなかなか難しかったです。
ベース中にノンダイアトニックノートも出てきたため、実際のコードとは結構異なってると思います。
僕の浅学な知識の中では、バンドサウンドにおいてベースが、音のなめらかな進行のために半音で動いたりといったケースがあります。そのためにノンダイアトニックノート(キーの外の音)が出ることも。
この曲中のノンダイアトニックノートの全部が全部そうとは限りませんが……。
冒頭は$${\boxed{F→C→Dm→B♭}}$$、ディグリーネームに直すと$${\boxed{I→V→VIm→IV}}$$という進行で、明るい曲によくみられる魅力的な進行です。そのまま$${\boxed{I}}$$に戻って循環的に使ったりも。
コード進行において$${{I、IV、V、VIm}}$$(キーCならC、F、G、Am)のみから形成される進行は魅力的になりやすく、もしあまりコード進行に詳しくないのであれば、この4つのうちの一部、もしくは全部を用いてコード進行を作ってみてください。
基本明るいのに、VImではじまったり終わったりすると暗くなるし、$${\boxed{V→IV→V→IV}}$$など、面白い進行も作れるので、その幅の広さに驚くと思います。
晴れてハレルヤの例でも説明しましたが、コード進行の基本は、1つ1つの響きより、進行の中でどう聴こえてくるかなんです。
進行の仕方によって、同じコードでも全然違う響きが聴こえてきたりする。不思議ですね。
ただ、この曲でいちばん印象に残るのは、次の$${\boxed{C→Dm}}$$の繰り返しでしょう。
ディグリーネームに直すと$${\boxed{V→VIm}}$$という進行で、僕自身はあまり使いません。
しかし、$${\boxed{IV→I}}$$や$${\boxed{IV→VIm}}$$にみられるように、解決を後ろに置いたコード進行というのは非常に魅力的で、この$${\boxed{V→VIm}}$$も同様なのだと思います。
$${\boxed{V}}$$からはじまる進行が$${\boxed{IV}}$$や$${\boxed{IIm}}$$以外に行くと、違和感が生じることもあるので、この曲のように、コード進行全体の後半部分に置くといいのではないかと思います。あまり使わないので確証はないですが……。
後半部分の$${\boxed{Gsus4→G}}$$はディグリーでは$${\boxed{IIsus4→II}}$$で、このIIメジャートライアドはダイアトニック(転調しない)曲の中にも比較的取り入れやすいノンダイアトニックコードで、非常に明るい響きがします。
特に、$${\boxed{I}}$$や$${\boxed{VIm}}$$の後ろに来ることが多いです。
$${\boxed{II}}$$の形で使うことが多いですが、$${\boxed{IVM7→VIm→IIsus4→II}}$$のように、コード進行のタイミング調整に$${\boxed{IIsus4}}$$を間にかませることも多いです。
$${\boxed{II}}$$の次に来るコードとしては$${\boxed{IV}}$$や$${\boxed{IIm}}$$が多いですが、この曲のように$${\boxed{V}}$$を持ってくることもあります。$${\boxed{V}}$$から頭の$${\boxed{I}}$$へと自然に回帰してますね。
メロディについては、4小節目の$${\boxed{Dm}}$$上でラ$${\largeシ♭}$$ラファと動いているのが印象的です。
この$${\largeシ♭}$$は$${\boxed{IV}}$$コードのルート(一番下の音)で、$${\large{特性音}}$$と呼ばれることもあります。
この曲は上の例ではキーがFなので、Dmは$${\boxed{VIm}}$$ですが、VIm上で半音で特性音に行ったり来たりしたり、$${\boxed{I}}$$上で順次進行で特性音にアプローチしたりするととても魅力的に響くのです。
わかりにくいかもしれませんが、実は、晴れてハレルヤで解説したことと同じです。
$${\boxed{I}}$$はキーCでは$${\boxed{C}}$$で、キーCの特性音は$${\largeファ}$$、そのファにC上でミ$${\largeファ}$$ミとかソ$${\largeファ}$$ミとかいった形でファからミへと移るのが心地よかったり、$${\boxed{VIm}}$$であるAm上で同様に移ろったりすると心地よいのです。
しかし、$${\boxed{IIIm}}$$であるEm上で同様かというと一概にはいえないし、$${\boxed{V}}$$であるG上では、ミはコードトーンでないのでそれほど心地よくなく、むしろ$${\largeド}$$→シの流れが非常に心地よかったりします。
メロディをコードに当てるときは、こういう心地よい流れが作れないか試行錯誤することが、僕は多いです。
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※実のところ、キーCでシの音も特性音と呼ばれることがあります。モードに関して出てくる用語なのですが、ここでは説明は割愛します。
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ボンバーマンジェッターズは学生の頃観ていたアニメで、シロボンの声の可愛さが印象的でした。ジェッターズに限りませんが、子供向けアニメにおけるキャラの掛け合いが好きです。月並みな言い方になりますが、友達みたいな感覚になれるんですよね。\xcancel{ぼっちだから仕方ない}。
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絶対可憐チルドレン「絶対love×love宣言!!」
※アニメ『絶対可憐チルドレン』EDテーマ曲、絶対love×love宣言!!(2008年)

※実際のコード進行とは異なる可能性があります
VOICEVOX:ずんだもん、VOICEVOX:四国めたん、VOICEVOX:春日部つむぎ、VOICEVOX:雨晴はう
またキーFですが。偶然です(;´∀`)。歌声合成でやってるとわかりにくいけど、歌いやすい音域なのかな?
今回はベースが取りやすかったので、比較的合ってると思いますが、トライアドか4和音か程度の違いはあると思います。
まずど頭から出てくる赤字で示した進行ですが、いわゆる$${\large王道進行}$$と言われるものです。
$${\boxed{IV→V→IIIm→VIm}}$$で表され、しばしば4和音で使われます。
4和音の進行は、トライアドほどメロディに心地よさが生まれない場合があるのですが、王道進行に関しては4和音進行の中でも別格の魅力があります。メロディも良く映える。
一度使うと病みつきになるコード進行で、$${\boxed{IV}}$$からはじまるため$${\boxed{I}}$$からはじまる進行ほど素朴でもなく、かなりエモいので、いろんな状況で使えます。
多幸感を表したり、決意を表したり、戦いを表したり、本当に強力極まりないコード進行です。
$${\large add9}$$(アドナインス)が出てきますが、他の4和音ほどコードを濁らせたくない時に有用なコードです。
王道進行の次に出てくる$${\boxed{Gm7→C}}$$も、$${\boxed{IV→V}}$$を$${\boxed{IIm→V}}$$という近い形に変えたにすぎません。そこから$${\boxed{I add9}}$$である$${\boxed{F add9}}$$に進んでます。
その次の、紫色で示した進行ですが、$${\boxed{Vm→I7}}$$という形を取っており、この$${\boxed{I7}}$$はセカンダリードミナントと呼ばれるものです。
同じキーFの中の、$${I}$$であるF以外に対して強く進行するコードで(基本的には完全4度上に進行します)、ここでは頭のBb add9(IVのコード)に対して強く進行します。
その前にあるCm(Vm)も、近親調のコードで、比較的するっとダイアトニックコード(#や♭の付かないコード)の中に入り込むので、$${\boxed{Cm→F7}}$$といういわゆるツーファイブを気軽に構成できます。
ツーファイブで進行すると、そのコードに対する違和感がかなり弱まるため、ノンダイアトニックコードを楽曲に取り入れるのに有効な方法の1つになってます。
ツーファイブでセカンダリードミナントへ行って、そのまま解決へと進む進行は、アニソンでよく見られます。
$${\boxed{Vm7→I7→IV(M7)}}$$、$${\boxed{IIIm7→VI7(→IV(M7)orIIm(7))}}$$、$${\boxed{VIm7→II7→IV(M7)orIIm(7)}}$$、$${\boxed{VIIm7-5→III7→VIm7}}$$などが代表的です。解決ではなくサブドミナントへ進んだ方がいい場合もあります。
最後は$${\boxed{Fsus4→F}}$$で締めてますが、これは$${\boxed{Isus4→I}}$$という進行で、非常にきれいに聴こえますし、コード進行のタイミング調整にも便利な進行です。
メロディに関してですが、上の$${\boxed{Bb add9→C→Am→Dm}}$$の進行のうち、DmをDm7に変えると、コードのトップノートを$${\largeド}$$で固定することができます。
このように一部の音を固定してコードを進行させる手法を、ペダルポイントと言います。
僕の最初の分析ではDmで取ったのですが、ペダルポイントを考えると、おそらくDm7が正しいと思います。
ペダルポイントは4和音をきれいに聴かせるときに有用な手法で、ここのコード進行上では、メロディも全部ドからはじまっています。
このドはキーFでは属音であり、ファへの推移に解決感があります。最初の4小節でドの音を強く打ち出し、次のGm7上でファの音を鳴らすことで、ほんのりと$${\large解決感}$$が生まれ、メロディの響きを魅力的にしていると考えられます。
僕は4和音の研究がまだまだ進んでおらず、トライアドほど確信を持って発言できないのですが、4和音を使うとしっとりするというか、大人な雰囲気が出ることが多いです。
しかし、上のようなペダルポイントという手法が用いられたとき、トライアドを自然と拡張したような力強さときれいさを併せ持った響きに昇華されることもあります。
4和音を使うときにイチバン重要だなと僕が思っているのは、解決感です。4和音を使うとしばしば$${\boxed{IM7}}$$(キーCならドミソシ)を使わなきゃいけない気持ちになりますが、$${\boxed{I}}$$(トライアド)を使った方が解決感があり、しっくりくることは多いです。
この曲でも最後は$${I}$$トライアドで終わってますね。
上の再現では入れていませんが、耳コピしていた時にハモリも聴こえました。複数人が歌い、ハモリまで入れている、非常に快感の強い曲になっています。
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絶対可憐チルドレンは僕がくしゃくしゃしていた時に観たアニメで、このエンディング曲のきれいなメロディが非常に印象に残っていました。
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創聖のアクエリオン「創聖のアクエリオン」
※アニメ『創聖のアクエリオン』OPテーマ曲、創聖のアクエリオン(2005年)

※実際のコード進行とは異なる可能性があります
VOICEVOX:ずんだもん、VOICEVOX:四国めたん、VOICEVOX:春日部つむぎ、VOICEVOX:雨晴はう
キーはC#mです。調号が多いので読みづらいか……。
これまでより少し難しいかもしれません。あと、見栄えの関係で、楽譜が途中で途切れてます。申し訳ない。
まずは、$${\boxed{C#m→G#m→A→G#m7}}$$。ディグリーネームのほうが読みやすいかもしれませんね、$${\boxed{VIm→IIIm→IV→IIIm7}}$$です。
$${\boxed{VIm→IIIm→IV}}$$というのはカノン進行にも出てくる進行で、非常に自然かつ魅力的なマイナー系のコード進行だと思います。$${\boxed{IV}}$$で明るくなるのが印象的ですね。
そのあとなぜか$${\boxed{IIIm7}}$$になってます。トライアドで進んできたのになんでこのコードを付けたの? と疑問に思われるかも。
これは、ボイスリーディングを意識したものです。ボイスリーディングとは、簡単に言えばコードトーンの音の推移のことです。
$${\boxed{C#m→G#m→A→G#m7}}$$というコード進行を、コードのトップノート(実際に鳴らしているコードのいちばん上の音)がミ→レ#→ミ→ファ#ときれいに推移するようにコードを当てたのです。
ベースの音と、ボイスリーディングを意識したコード付けを、今回は行っています。なので、ところどころで4和音を使っているわけです。
ベースの音は取れたので、そう遠いコードではないと思います。ただ、トライアドか4和音かの違いは結構あると思います。
続く$${\boxed{C#m→B→AM7}}$$つまり$${\boxed{VIm→V→IVM7}}$$も、あまり見ない進行ではありますが、コードのトップノートをミ→ファ#→ソ#ときれいに推移させるために、最後が$${\boxed{IVM7}}$$になっています。
最後が$${\boxed{IVM7}}$$で終わるというのは、個人的には珍しく感じます。メロディが主音の$${ド#}$$を奏でているため、ほんのり解決感があるのだと思われます。
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※同様の例は、クロノトリガーのテーマ曲の最初のほうのコード進行で見られます。\boxed{IIm7→IIm7→VIIm7→VIIm7}という進行で、VIIm7はピカルディの和音であるVIに対してIIm7であり、ピカルディの和音の主音であるラ(クロノトリガーのテーマ曲のキーではなくキーAとして)をIIm7上で奏でることで、解決感のようなものを得ています。
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$${\boxed{IVM7}}$$というのはトライアドとは異なった特徴を持つコードで、例えばキーCではFM7ですが、FM7上で、Cの構成音やAmの構成音を奏でたり、時にはGの構成音を奏でたりすると、メロディとしてしっくりくることがあります。
コードトーン(FM7ならファ、ラ、ド、ミ)も奏でていいのですが、特にファは注意が必要で、鳴らし方次第では違和感を生むことも。
その点はIVトライアドと明確に違う点です。IVトライアド、例えばキーCでのFトライアドでは、ファの音を奏でても違和感がないどころか、むしろ魅力的に聴こえることがあります。トライアド(3和音)と4和音には不思議な相違があるのです。
続く$${\boxed{F#m7→B→G#m}}$$は$${\boxed{IIm7→V→IIIm}}$$であり、実質的には王道進行$${\boxed{IV→V→IIIm→VIm}}$$の一部を成しています。
定番進行の一部を取り出してきて使うことは、曲を魅力的にしつつコード進行を自分スタイルに改造するよい方法かもしれませんね。
$${\boxed{A→B→Cdim}}$$というのは、Cdimがいわゆるパッシングディミニッシュの役割を果たしています。
$${ディミニッシュコード}$$というのはそのまま使うと不気味な響きを持っているのですが、ツーファイブの形で使うとかなり魅力的になります。ディミニッシュコードは4音すべて主音みたいなコードですが、前のコードの主音と同じ音を主音とするコードへ進めば、ツーファイブライクになります。
例えば、$${C→Cdim}$$、$${Dm7→Ddim}$$などです。ディミニッシュコードは構成音の半音上に解決するので、例えばDdimならレ、ファ、ソ#、シを構成音に持ち、キーCならCやAmに解決できます。さらに、EbやGb、Aなどに進んで転調することもできますが、転調する際は、解決感が欲しいならトライアドへ、響きだけ取り入れたいならM7やm7に進むといいかもしれません。用途によって使い分けたいところです。
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※なぜ根音が同じdimに進むとツーファイブになるのかというと、dimコードはドミナントセブンス♭9thの根音省略形だからです。例えば、CdimはD7(b9)の根音であるDを省略したもので、Cからツーファイブ的に進行できます。ツーファイブはIIm7から4度上のドミナントセブンスへ進行するものですが、同じサブドミナントコードであるIVから全音上のドミナントセブンスに進行しても、近い効果を得られます。キーCでCはサブドミナントではありませんが、全音上のD7に進んで似た効果が得られます。Dm7からDdimへの場合は、DdimがG7(b9)の根音省略形であり、Dm7→G7というツーファイブと実質的には同じになります。
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$${\boxed{II7}}$$はしばしばIIm7やIV(M7)に進むと自然に聴こえます。Idim(キーCでCdim)はII7と機能的に同じなので、I→Idim→IIm7などと進行できます。解決に使いがちではありますが、こういうアプローチもできることを覚えておくといいかもしれません。
この曲は、これまで紹介した曲の中では、メロディのリズムが前に出ないことが多いです。それゆえ、素朴ではありますが、力強さも感じさせます。
アニソンでは、8分音符1つ分前にメロディやコードチェンジが出てくることがよくあります。ホップ!スキップ!ジャンプ!や絶対love×love宣言!!の楽譜を見るとわかると思います。
これをアンティシペーションと呼びますが、このような手法はメロディを容易に魅力的にできるため、おすすめです。
ただ、やりすぎると違和感を生じる可能性があるため、耳でよく確認しながら試すことをおすすめします。
このアンティシペーションが、創聖のアクエリオンではほとんどありません。アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』の劇中歌「忘れてやらない」のサビでも、同様の素直なメロディが見られますが、非常に力強く、印象に残ります。
メロディとコード進行のかみ合いについての記事ではありますが、メロディそのものの魅力が影響してくるため、こういう要素も重要かと思います。アンティシペーションもいいし、小節線に沿った素直なメロディもいいし、それぞれの良さを活かした楽曲を書きたいものです。
その他の点で特徴的なのは、コードトーンを奏でることが多いことでしょうか。コードトーンを奏でた方が、力強さという意味では強いのかなと思います。
もっとも、4和音の多い進行はまだまだ研究途上で、断定的に言えないです。スミマセン。
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アクエリオンは、実は観てません(;・ω・)\begin{cases}ゴメンね\end{cases}。ただ、曲は本当に印象的で、それこそ音楽は絶えないって感じの頭に残るメロディなんですよね。アニソン史に残る名曲だと思います。
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おわりに
今回紹介した4曲は、いずれもほぼダイアトニック(#や♭がない)なわかりやすいコード進行でした。
それぞれサビだから、というのもありますが、奇をてらってデコりまくった進行にするより、キーからの逸脱の少ないダイアトニックな進行の方が、魅力的で、快感を感じやすいと思います。
また、ハモリを入れたり、複数人で歌ったりすることでもメロディの魅力を上げることができます。
難しいのは、特にボカロ曲で顕著ですが、第一線で活躍している方たちの曲は、$${\large独創的な要素}$$を持つことが多いことです。
その独創性はコード進行にまで及ぶことも多く、奇をてらった表現をしなければならないという義務感を促す原因にもなってるかと思います。
個人的には、快感を伴うわかりやすい進行をまず研究して、その上で逸脱を考える方が、作っていて楽しいし、継続しやすいかなと思います。
おまけ~なぜボイスリーディングを意識したのか
ボイスリーディングを意識するように言う本やらなにやらは多いですが、個人的な理由から、アクエリオンのコード付けでボイスリーディングを意識したものにしています。
それは、王道進行などの名進行において、ボイスリーディングが非常に印象的だからです。
FM7→G7→Em7→Am7、この進行のトップノートを、転回によってミ→レ→レ→ドとすることができます。
ベースは必ずしもこのような流れにならなくてもいいのは重要な点かもしれません。クリシェなどで半音の流れをベースも作ったりもしますが、コードのルートを奏でた方が安定感が生まれることもあります。
他にも、Am→F→C→G、いわゆる6415進行で、ド→ド→ド→シ(あるいはレ)というきれいな流れを作れます。この進行は開始位置を変えても魅力的になるけうな進行で、それらも比較的きれいな推移を作ってやれます。
じゃあ、王道進行の開始位置を変えて、G7→Em7→Am7→FM7(レ→レ→ミ→ミ)にしてもいいかと言えば、さにあらず。
頭がドミナントセブンスではじまっているため、少し魅力が落ちているかと思います。FM7→G7のようなツーファイブライクな進行によって、G7が輝いているという点も考慮されます。
こういう、ツーファイブやそれに準ずる進行でドミナントセブンスに行ったりとか、最終的に解決するか、頭に戻って解決するかするような解決感も重要なファクターなので、ボイスリーディングだけですべてを説明することはできません。
絶対love×love宣言!!のところでペダルポイントについて説明しましたが、これもまた全部同音という特徴的なボイスリーディングを持っています。特に4和音の進行において、ボイスリーディングをコントロールすることは結構重要なのかもしれないと個人的には思っていますが、果てしてどうなんでしょう。
少し本題とずれる気がしたので、おまけで紹介しました。
