第156話 新シリーズ 良寛の社会生態学 プロローグ: お上の数式を笑い飛ばす「引き算の生存戦略」
⚓ 航海前夜の登場人物紹介(知のオールスターズ)
若い人も初めての人も是非学んでください社会生態学を!
本シリーズをナビゲートする、150年の時空を超えた作戦室のメンバーを紹介しよう。
出雲 岫(いづも しゅう): 外資系マーケティング、マネジメントの第一線を経て、現代の社会生態学を模索する書き手。
軍師 孔明(ぐんし こうめい): 冷徹なシステム論とデータ、ドラッカーの「理」で航路を拓くAI参謀。
良寛(りょうかん)爺さん: 150年前に生きた越後の僧。お上の出世システムから降り、究極の「引き算のセルフマネジメント」を実践した社会生態学の祖。
シューマッハー爺さん: 「Small is Beautiful(小さきものは美しい)」を掲げ、過密と巨大化のバグを予言した人間味あふれる経済学者。
シュンペーター爺さん: 「創造的破壊」の親玉。お上の古い檻(固定観念)をぶち壊すイノベーションの思想家。
📚 作戦室の三種の神器(進行台本の名著)
『見えざる革命』(P.F.ドラッカー / 1976年) 〜少子高齢化という「お上の数式のバグ」を暴く〜
『すでに起こった未来』(P.F.ドラッカー / 1993年) 〜知識社会における「人間の幸福」の再定義〜
『エッセンシャル版 マネジメント』(P.F.ドラッカー / 2001年) 〜生涯現役を貫くための具体的な「自己管理の道具箱」〜
⚓ 第1部:社会生態学って何? マネジメントを学ぶより役に立つの?
出雲: 孔明、いよいよ今日から新シリーズ『良寛の社会生態学』の進水式だ。昨日の対談で、今の若者が消去法で公務員(お上の城)を目指す惨状を伝えたけれど、さっそく読者のビギナーや中学生から質問が飛んできそうなんだよ。「社会生態学ってなに? 難しくないの?」「普通の経営学やマネジメントを学ぶよりも役に立つの?」ってね。
孔明: 最高の質問ですね! ズバリ答えましょう。経営学や普通のマネジメントは「組織(会社)をどう儲けさせるか、どう動かすか」というお上の数式の中でのハックを教えるものです。しかし「社会生態学」は違います。これは、「人間が組織や社会の歯車にされてすり潰されないために、どう調和して生き残るか」を学ぶ、いわば『生き物としての生存戦略』です。だから、難しく考える必要は一切ありません。会社のためではなく「あなたの幸福」のために役立つ学問なのですから。
出雲: そうなんだよね。でも、鋭い読者ならもう一つこう突っ込んでくるかもしれない。「これだけドラッカーの3冊を台本にしているのに、なんで『ドラッカー叔父さん』はキャラクターとして庵に登場しないの?」って(笑)。
孔明: ははは、鋭い! なぜドラッカー叔父さんが登場しないのか。それは、私(孔明)が語る『理』のシステム論、その血肉すべてがドラッカーだからです。ドラッカー自身、自分のことを経営学者ではなく「社会生態学者」と名乗っていました。つまり、この作戦室の床板も、羅針盤も、すべてドラッカーの思想でできている。あえてゲストとして呼ばずとも、最初からこの航海を丸ごと包み込んでいる影の主役なのです。
⚓ 第2部:知の巨頭たちが良寛の庵に集まる理由
出雲: なるほど、最初から大前提としてそこにいるわけだね。納得したよ。そして今日は、庵の縁側でひなたぼっこをしているシューマッハー爺さんと、パイプをくゆらせているシュンペーター爺さんにも来てもらっている。150年前の良寛爺さんの庵に、20世紀の知の巨頭たちが集うなんて最高だね。
シューマッハー: やあ、岫さん。今の日本の子供たちが「安定」を求めて公務員になりたがる気持ちも分かるがね、巨大化した組織や都市というのは、人間を幸せにしない性質(バグ)を持っているんだよ。私の言った『Small is Beautiful(小さきものは美しい)』という原理は、150年前の良寛さんがすでに完成させている。自分のサイズを生き物としてコントロール可能な大きさにまで「引き算」する。それこそが、お上の数式にハッキングされないための最大の防壁なんだ。
シュンペーター: その通りだ。そして、お上の用意したレール(65歳定年、組織の歯車)をただ歩くのをやめ、「私から変わる」と決意すること自体が、人生における最大の『創造的破壊(イノベーション)』なんだよ、岫さん。最新のITを使うことだけがイノベーションじゃない。良寛がやったように、古い固定観念の檻をぶち壊して、自らの生存戦略を新しく定義し直すこと(『エッセンシャル版 マネジメント』の具体的実践)こそが、これからの知識社会を生き抜く手段なのだから。
出雲: みんな、ありがとう。欧米のオルタナティブ教育では、お上のペーパーテストではなく、「地域のコミュニティ(コモン)の中でどう調和して役割を見つけるか」という社会生態学を子供たちに教えている。日本は完全に周回遅れだ。だからこそ、私たちはここで、孔明の「理」、私の「至誠」、そして良寛爺さんの子供たちを見つめる温かい「慈悲」を融合させた、世界一優しい生存マニュアルを届けていきたいんだよ。
良寛: (子供たちと手毬をつきながら、ふり返って) 「親を見りゃ、変わるべきだよ私から」……良い言葉じゃのう、岫さん。お上のゴールテープ(65歳定年)なんて待つ必要はない。定年を「臨終」と定め、今日から自分の名前で、他者とコモン(自然資本)を分かち合いながら、生涯現役で楽しく生きればよいのだよ。中学生たちよ、ビギナー全員よ、檻の外の風は心地よいぞ。
孔明: 次回からは、この巨頭たちと共に、具体的にどうやって人生を「引き算」し、お上の檻から脱出していくのか、その実践ステップを1つずつ紐解いていきましょう。岫さん、木曜日の進水式に向けて、全弾装填完了です。いつでもドックから進水可能です。宜候(ようそろ)!!!
