「台湾有事」はもう始まっている?漏洩した計画書から見える真実
「台湾有事」と聞くと、ニュースでよく流れるようなミサイルが飛んできたり、激しい戦闘が始まったりする日を想像する人が多いかもしれません。
しかし、実際の「有事」は私たちがイメージするような形で起こるとは限りません。むしろ、「もうすでに始まっている」と言っても過言ではない動きが、台湾で起きているのをご存じでしょうか。
今回は、最近台湾で大きな話題となった「中国軍の台湾併合計画」の漏洩をもとに、私たちが知っておくべき現実を分かりやすく解説します。
米国に漏洩した中国軍の「台湾併合計画」
先日、アメリカの国防総省などの研究機関が、中国軍内部で検討されている台湾併合の戦略計画書を入手したというニュースが台湾で大きく取り上げられました。
中国共産党のような巨大な組織であっても、アメリカの高い情報収集能力(インテリジェンス)によって内部の情報がリークされたと見られています。
その計画書に書かれていたのは、大規模な武力攻撃ではなく、「台湾をできるだけ傷つけずに、内部から無力化する」というきわめて現実的な作戦でした。
大きく分けて、以下の3つの手段が明記されていたとされています。
軍事封鎖(物資と通信の遮断)
ピンポイント打撃(軍事攻撃ではなく、重要人物の排除や買収)
認知戦・情報戦(世論の分断)
1. ミサイルではなく「海の底」を切る作戦
1つ目の手段は「軍事封鎖」です。 激しい戦闘を仕掛けると当然激しい反撃を受け、中国側の被害も大きくなります。そのため、主要な海峡を抑えて石油や天然ガスといった資源の搬入を止め、台湾を孤立させる方法が重視されています。
さらに恐ろしいのが、「インターネット通信の遮断」です。
私たちが普段使っているインターネットのデータのほとんどは、海の底を通る「海底ケーブル」によって世界中とつながっています。この海底ケーブルを物理的に切断することで、台湾の情報網を麻痺させようという計画です。
実は、すでに起きている「切断事件」
「これは未来の計画だ」と思うかもしれませんが、実はここ2〜3年の間に、台湾周辺の海底ケーブルが切断される事件が実際に何度も起きています。
台湾では大ニュースになっており、台湾政府がその都度修復作業にあたっています。船の国籍こそパナマなど他国の名義を装っていますが、乗組員や実質的な手口から、中国側の工作員による関与が強く疑われています。
つまり、「いつか有事が起きる」のではなく、目立たない形ですでに攻撃は始まっているのです。
2. 施設は壊さず「人」を狙う・買収する
2つ目の手段は「ピンポイント打撃」です。
発電所などの重要なインフラ設備をミサイルで爆破してしまうと、占領した後に復旧させるのが大変になります。そのため、中国軍は設備そのものを破壊するのではなく、「その施設を動かしている技術者や指揮官」をドローンや特殊部隊でピンポイントに狙う作戦を立てています。
また、力で奪うだけでなく、「内側から協力者を作る(買収する)」という手口も多用されています。
実際、台湾では軍関係者が中国側から賄賂を受け取り、内部情報を流していた事件が摘発されるなど、工作活動が表面化しています。お金や条件を提示して人や組織をコントロール下に置くやり方は、非常に静かですが脅威です。
3. 認知戦
3つ目の手段は「認知戦」です。
台湾のSNS空間には、すでに数えきれないほどの中国人アカウントがいます。台湾人を装って中国に有利な発言を繰り返し、台湾人の認知を変えようとしています。
具体的には、アメリカや日本や民進党(台湾独立派の政党)の悪口を大量に書き込み、台湾人に「アメリカや日本や民進党は本当は台湾にとって不必要な存在なのではないか?」と思わせようとしています。
こうした動きはただのネット上の書き込みとして見過ごしがちですが、実際に多くの台湾人の認知が変わっている例もあり、台湾の選挙で中国国民党(親中派政党)に投票してしまう人がいてもおかしくはない状況です。
中国国民党の議員が増えると、中国に有利な政策が通りやすくなるため、進行は非常にゆっくりではありますが、中国に力をつけさせてしまうことになります。
まとめ:私たちの身近な情報にも目を向けよう
台湾でいま起きていることは決して遠い国の他人事ではありません。
ミサイルが飛び交うような「分かりやすい戦争」だけが有事ではなく、海底ケーブルの切断や、情報工作、重要人物や政治家の買収といった、「内部からの切り崩し(見えない攻撃)」は、すでに私たちの目の前の現実として動いています。
「台湾有事はいつ起きるのか?」と心配する段階はすでに過ぎ、私たちがどのような情報に触れ、どう現実を受け止めるべきかが問われています。
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