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春分 − バランスを取り戻すころ

ハイサイ。
ととのえ職人、五木田穣ごきたゆたかです。

暦は、春分

昼と夜の長さが、
ほぼ同じになるころです。

春が深まっていく途中で、
いちど、光と闇がつり合う日。

それが、春分

自然は、そっと
バランスを取り戻していきます。


立春を過ぎ、
雨水を越え、
啓蟄で少しずつ動き始めたものが、

春分で、
いったん、ととのう。

そんな節目でもあります。

春は、
ただ前に進むだけの季節ではありません。

動き出したものを、
いちど落ち着かせる時期でもある。


この頃になると、
心や体にも変化が出てきます。

冬の重たさが抜けてきた人もいれば、
逆に、少し疲れが出てくる人もいる。

動ける日もある。
動きたくない日もある。

軽い日もある。
少し落ちる日もある。

それは、
安定していないのではなく、
バランスを取り直している途中です。


人は、
動き出すことに、
意識を向けやすいものです。

「そろそろ頑張らなきゃ」
「新しく始めなきゃ」
「春なんだから前を向かなきゃ」

そんなふうに、
気持ちが少し前のめりになることもある。

でも春分は、
ただ前へ進む日ではありません。

立ち止まって、ととのえ直す日でもある。


昼と夜のバランスが、
同じになるように、

外に向かう力と、
内側に戻る力も、
同じになります。

動くことと、休むこと。
頑張ることと、ゆるむこと。
考えることと、感じること。

どちらかだけではなく、
そのあいだで揺れながら、
ちょうどいいところを探していく。

それが、
春分のととのえ方。


もし最近、

・気持ちは前向きなのに、体がついてこない
・やる気のある日と、何もしたくない日がある
・ちゃんとしたいのに、少し疲れやすい

そんな感覚があるなら、
それは、おかしなことではありません。

春分は、
揺れをととのえ直すころだから。


この時期は、
無理に何かを足さなくていい。

勢いをつけなくていい。
自分を奮い立たせなくていい。

むしろ、

・朝の光を少し感じる
・食事をゆっくり味わう
・深呼吸をひとつする
・今の体の感覚を、そのまま受け取る

そんな小さなことで十分です。

大きくととのえようとしなくても、
心も体も、
自然なほうへ戻っていきます。


春分は、
何かを始める日であると同時に、
ちょうどよさを思い出す日でもあります。

進みすぎていないか。
無理をしていないか。
置いてきた感覚はないか。

そうやって、
自分の内側と外側のバランスを、
そっと見直してみる。


完璧なバランスは、
たぶん、ありません。

でも、
少し偏ったら、少し戻る。
進んだら、少し休む。
揺れたら、ととのえ直す。

それで十分です。

春分は、
そのことを思い出させてくれる節気です。


昼と夜が同じになる日。

あなたの中でも、
何かと何かが
ちょうどよく重なりますように。

また、
次の節気でお会いしましょう。

ととのえ職人
五木田穣

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