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終章『音が繋げたもの』(00)

 四月の最終週、月曜日の朝。 教室の空気は、ほんの少しだけ柔らかくなっていた。「ねぇ、またなんかやんないの?」 森本川めりあが言ったのは、朝の会が始まる前。あくび混じりに言ったその言葉に、周囲の数人がくすりと笑った。「次は何、パイプオルガンとか修理すんの?」 坂本田一勤が冗談めかして返すと、 「持ち込む場所がないわ」と冷静に返したのは岡島桃音だった。笑いが起きた。それは以前のクラスではあまり見られなかった自然な笑いだった。 誰かの言葉に、別の誰かが乗ってくる。そこに、突拍子のないアイデアが重なって、ツッコミが入る。ばらばらだった音が、今はコードになり、和音になっている。

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