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第10巻 広島市:ヒロシマノカミの願い
広島の平和記念公園は穏やかな風が吹き抜け、桜の花びらが静かに舞っていた。
そこに、優しく心を包み込むようなヒロシマノカミが佇んでいる。
彼は平和を願う神様で、願いはいつも平和的で穏やかな形に変換される。
ある日、陽輝という若者が願った。
「みんながもっと仲良くなれますように」
ヒロシマノカミは微笑みながら、周囲の空気をほんのりと和ませる。
すると、陽輝の周囲では自然と笑顔が増え、誰かがさりげなく手を差し伸べる瞬間が多くなった。
叶愛は感情をあまり表に出さないが、その変化に気づき、穏やかな安心感を覚えた。
一方で、時折サボり癖のある朔良は、そんな空気に巻き込まれまいと距離を置くが、誰かの優しさにふと心を動かされる。
ヒロシマノカミは見守りながら、こう思った。
「平和は大きな力ではなく、小さな優しさの積み重ねなのだ」
その夜、公園のベンチで陽輝と叶愛は話し合い、少しずつ地域の絆を深めていった。
神様の願いは大げさな奇跡ではなく、日常の中の穏やかな変化として静かに実を結んでいった。
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