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第9巻 さいたま市:サイタマノカミの願い

 朝の大宮駅前は通勤客で賑わい、その中にのんびりとした空気を漂わせるサイタマノカミがいた。

 埼玉弁を話す彼は少しマイペースで、願いは地味に叶うが派手さはない。
 だが誠実さは人一倍で、周囲から信頼されている。

 優太は、自分の目標に積極的に取り組む若者だが、最近焦りが出てきていた。
「目標を達成できますように」と静かに願う。

 サイタマノカミはゆったりと頷き、願いを地味に叶え始めた。

 日々の生活の中で優太に小さな幸運が重なり、地味ながらも確実に前進する。

 だが、その変化は華やかさもなく、周囲には気づかれにくいものだった。

 優太は「こんな地味な変化でも意味あるのかな」と思うが、少しずつ自信を取り戻す。

 サイタマノカミはそんな彼に、時折静かな励ましの言葉をかける。

「慌てんと、自分のペースで進めばええんや」

 その優しい言葉に、優太は救われるような気持ちを抱いた。

 日常の中の小さな成功を積み重ねて、やがて大きな成果へとつながっていく。

 ゆるやかだが確かな神様の力が、埼玉の地で静かに輝きを放っていた。


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