終章『音が繋げたもの』(01)
【倉庫の楽器たち、その後】
その日の昼休み、校長室に呼ばれたのは、大翔と桃音、そして代表で黒崎明生だった。
「これは……本当に、君たちが修理したのかい?」
校長が感心したように手に取ったのは、柔らかな音を取り戻したオーボエだった。石井友希子の手によって、生きた音を吹けるようになっていた。
「はい。クラス全員で直しました。もう使える状態です」
桃音の言葉に、校長はしばらく黙って頷き、こう言った。
「これらの楽器、学校に寄贈してもいいかね?音楽室で使えるようにしたいんだ」
大翔と明生が視線を交わし、そして笑った。
「ぜひ。眠っていた音を、また誰かが鳴らしてくれるなら」
それは、全員の願いだった。
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