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第8巻 京都市:ミヤコノカミの願い
薄暗い寺院の庭には苔がしっとりと生え、秋の紅葉が静かに舞い落ちていた。
その中に、厳格で落ち着いた雰囲気を纏うミヤコノカミが佇んでいる。
彼は古都京都の守り神であり、歴史と伝統を何より重んじる。
願いは格式高く叶えるが、時間がかかることも少なくない。
奏汰という青年が、静かな祈りを捧げた。
「家族がもっと仲良くなれますように」
ミヤコノカミは深く頷き、格式高い雅楽の調べを静かに響かせる。
数日後、奏汰の家では伝統的な茶会が開かれ、家族が集まった。
形式に則った所作や言葉遣いに緊張しつつも、ゆっくりと心が通い合う時間が流れた。
しかし、現代の家族にとっては少々堅苦しく感じられ、奏汰の妹は思わず苦笑い。
奏汰は「これも大切な時間なんだ」と自分に言い聞かせながら、家族との距離を縮めていった。
ミヤコノカミはその様子を遠くから見守り、たまに茶目っ気を見せることもあるが、基本は厳格なままだ。
「伝統は形として受け継がれるが、心の繋がりもまた忘れてはならぬ」
その言葉通り、時間をかけて家族の絆は少しずつ深まっていった。
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