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第三章『修理の難関と工夫』(04)

【個性と工夫が交差する教室】
 ビオラを担当する川中麻弥は、修理スケジュールを厳密に時間割化し、他の生徒にも配布していた。「無理しない計画で、積み上げよう」と静かに告げた。
 一方、金山久智はウクレレの背板に星型のデザインを描いていた。最初は黙々と作業していたが、いつしか周囲の目が集まり始めた。
「なにそれ、かわいい!」
「月と星。音が夜空を渡っていくイメージで」
 久智は照れくさそうに答え、手を止めずに筆を走らせた。
 そして、森本川めりあはトロンボーンのスライド管を滑らかにするために、食用オイルや石鹸水を混ぜて「自作潤滑剤セット!」と命名。隣の生徒に「匂いも選べるよ〜」と冗談交じりに話しかけていた。
 それぞれのやり方、発想、工夫。そのすべてが、同じ目標に向かって進んでいた。

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