漫画家アシスタント物語 第8章 〈4〉 未知の接客業の始まり!
《 写真上: 池袋北口、へいわ通り商店街です。マンションの一室に、私が開店したマッサージ店があります。シャッターが下りた店舗が目立ちます 》
< この8章〈4〉は、文庫本約8ページ分 >
「第8章」は、独立した「章」ですので、「第7章」の続きではありません。
「第8章〈1〉」(無料)より、お楽しみいただけます!
ただし‥‥
はじめての方は、「マガジン:第1章、第2章」(無料)がお薦めです!
その7
《 漫画家アシスタントが・・・女だらけの職場で戸惑う! 》
女性には無縁だった私のアシスタント人生において、これほど毎日女性に囲まれて暮らす日々がやって来ようとは‥‥ 想像もしませんでした。
漫画家アシスタントの仕事場がホコリと汗の男臭い環境である事は、ご想像の通りですが‥‥ タイ式マッサージ店の従業員室( マッサージ師やママさんの控室 )のムンムンとした女性の熱気をどう表現したものやら‥‥‥‥
4~5人のタイ人女性が、6畳一間ほどの空間にそれぞれくつろぐ様子は‥‥ 体育会系クラブの部室の様な感じ‥‥ とでも言いましょうか‥‥。
18~19歳のタイ人の女の子が偽造パスポートで働きながら、深夜には池袋西口交差点で男の袖を引いている‥‥ってな話でも書けば‥‥ このブログも盛り上がるのでしょうが‥‥‥‥
実際には、30~40歳位のタイ人既婚者( ※参照 )がオナラをしたりお尻をポリポリかきながら雑誌を読んでいる姿は‥‥ トド( おっと失礼! )やマグロが築地の市場に並んでいる姿を思い起こさせるわけです‥‥。
漫画家のアシスタントで飯を食うようになってから30年‥‥。 雇われ仕事の気楽さしか知らない私にとって、初めて経験する「 経営者 」「 雇用主 」の緊張感と戸惑いには、頭の毛が抜ける様なストレスを感じたものです。
お店を開店した2004年春には、その忙しさから8キロも体重が落ちたのに‥‥ 今度は毛が抜け始め( 体重は増え始め! )‥‥。
やる気のないマッサージ師に担当されたお客さんが、お店を後にする時の‥‥‥‥ あの複雑な顔‥‥ それは、深刻な悩みでも抱えているような‥‥‥‥
『 こんな店、二度と来ねぇ~ぞ‥‥ 』
口には出さなくても( 日本人は我慢強い )、その表情から充分察しはつくのです‥‥。
かと言って‥‥ マッサージ師を簡単に責めるわけにもいきません。 何と言っても、日本人の配偶者ピザを持って、合法的に仕事が出来て、しっかりタイマッサージの技術を持っている女性はそんなに沢山いないからなのです‥‥。
ちなみに、やる気のないマッサージ師で一番多いパターンは‥‥
お客さんを放ったらかしにして、何度もトイレへ行く。 1時間に3回も4回もマッサージの途中でトイレに行かれたら、1時間幾らでお金を払っているお客さんは‥‥ そりゃ頭に来ますわな。
それから、力を入れないマッサージ師。( 指が痛くなるから )
うっかり、マッサージ師をクビにして‥‥ そのマッサージ師がお店の悪口をある事ない事吹聴して回るなんて話はザラにあるのです。
あくまで、「 働いてもらっている 」のですから‥‥ こちらの方が当然‥‥‥‥ 神経を使うわけです。
逆に‥‥ お客さんに人気がある( 美人でマッサージが上手 )マッサージ師は、多くの場合‥‥‥‥
「 私‥‥ ボーイフレンドもいない‥‥ とても‥‥ 淋し‥‥ 」
‥‥ってな事言いますが‥‥ 日本人の旦那がしっかり居るのです!
こんな言葉を信じて、多くのお客さんが‥‥ 通いつめて散財していく姿をどれほど見た事か!
当然、ストーカーの様に一人のマッサージ師にハマってしまうお客さんも出てきます。
「 あのお客さん、また車を止めて彼女が店から出て来るのを見張ってるよ‥‥ 」
‥‥そんな事から、私が通りへ出て、ウロウロと駐車中の車を確認しに行ったりした事もありました。
次回は‥‥
「 キライ、あの客! もうダメ! 」
‥‥と、仕事を途中で放棄するマッサージ師について‥‥‥‥
「 なんでマッサージ出来ないの? 」
「 だってぇ~‥‥ 」
「 だって? 」
「 ‥‥‥‥‥‥クサ~い! 」

その8
《 漫画家アシスタントが‥‥消臭スプレーを持って走り回る! 》
人間の体から出る分泌物などの体臭は、人によって違うのは当然ですが‥‥
多くの場合、それほど気にする事のないレベルだと思います。 でも、10日以上お風呂に入らない人や特殊な体質の人だけが臭ってしまうわけです‥‥‥‥
100人から200人に一人はそうしたタイプの人がいるみたいです。
お気の毒にも‥‥ そうした体質の人は、その人が歩き去った場所にさえ「 残り香 」が漂ってしまうほどで‥‥‥‥
お店( ※参照 )に入って来るなり‥‥ もう‥‥ お店の中は大変な事になります‥‥
そうなると‥‥ ほぼ‥‥ 9割のマッサージ師( ※参照 )は降参してしまいます。
しかし‥‥‥‥
「 お客さんはクサイです 」
なんて、絶対に言えませんので‥‥ 素早くシャワーを浴びてもらいます。
「 お客サ~ン、シャワー、サービスで~ス! 」
普通ならシャワーは別料金なのですが‥‥ この場合に限り無料でお勧めします‥‥‥‥
「 え? シャワーいいの? ただぁ? ホントに~? 」
とても嬉しそうなお客さんの後ろで‥‥ マッサージ師が呼吸を我慢して真っ赤な顔をしていたりします。
もっとも、シャワーを使った位では、「 ニオイ 」を完全に消す事は出来ないのですが‥‥‥‥
結局は、お店でも一番、忍耐力のあるマッサージ師が担当する事になります。
一般的には「 ワキガ 」というヤツですが‥‥ 中には足のニオイや頭のニオイなんてのもあります。
さて、昨日まで吞気な漫画家アシスタント暮らしをしていた私が、あわてて始めたマッサージ店‥‥
以前にも書かせていただいた様に、新聞や雑誌の広告ではお客さんが来てくれないのをどうやってカバーしたかといいますと‥‥
ホームページを開設して、大きな情報サイトからリンクを張ってもうらう事で、何ンとか集客に繋げる事ができたのでした。
ホームページの管理はその情報サイト( ※参照 )に月々2万円ほどでお願いしたのですが、1ヶ月のネットによる集客は100人以上はありましたので、とても費用対効果が良かったわけです。
開店前に‥‥ 新聞と雑誌広告だけで宣伝は充分なのか‥‥ 少し不安だったので、念のためにホームページを作っておいた事で命拾いしたわけです。
ホントに何が幸いするか分からないのが人生。
そして、何が不幸をもたらすのかも分からないのが人生‥‥‥‥
開店から3~4ヶ月は苦しい日々が続きましたが‥‥ 人気のあるマッサージ師( 美人でマッサージが巧い! )のおかげもあって経営が軌道に乗り始めます‥‥‥‥
そんな頃( 2004年初夏 )に‥‥‥‥ 例の‥‥‥‥あの問題の方が‥‥‥‥
‥‥心配していた「 組織暴力 」の方がお出でになり‥‥‥‥
私の80歳になる母親( ※参照 )と対峙する‥‥ そんな奇妙な話は次回に‥‥
「 漫画家アシスタント物語 第8章〈5〉」へつづく・・・・
「第8章〈3〉」へもどる‥‥
「もくじ」 へ‥‥
~~~ 参照 ・第8章〈4〉 ~~~ ( 読んでも、読まなくても!)
【その7】
・タイ人既婚者 : 多くの場合、日本人の男性と結婚後、在日中にマッサージの技術を活かし働いている。中には独立してお店をオープンする人も。
【その8】
・お店 : 池袋北口に開いたタイ式マッサージ店。2000年頃からのエスニックブームで、新宿、新橋、池袋などを中心に開店し始めた施術院。
・マッサージ師 : お店には常時3~5人のマッサージ師が待機。各マッサージ師が1日に1~3人のお客さんを施術出来ればよい方でした。
・情報サイト : タイ料理店やマッサージ店の紹介サイト。タイ情報の発信とタイ人への情報提供もしている。
・母親 : ブログ著者である私の実母。マッサージ店の影のオーナー。80歳を越えるが大変元気。毎日、友人やらカルチャーセンターやら忙しく活動中。一見すると70歳位にしか見えない。戦中は東京渋谷に在住。B-29の焼夷弾爆撃にも生き延びたスーパー婆チャン。
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