「38歳、私は何もやれていない」と気づいた日からすべてが動き出した
3年前の誕生日。私は38歳になった。
私の母が38歳のとき、父が大腸がんを患った。
38歳になったとき、ふと思った。
「もし今、夫が癌だと告げられたら?」
……私、何もやりたいことをやれていない。
そう気づいた。
意外と、人生の時間は有限だ。
これまで、毎日をなんとなく生きてきた。特に不安があるわけでもなく、仕事もあって、家族もいて。でも、心の奥ではずっと「何かやってみたい」という気持ちが渦巻いていた。
そんな時、たまたま出会ったのがオンライン料理教室だった。
無理せず、自分のペースで始められる。それが何より魅力だった。
特別な準備もいらない。貸店舗も、借り入れも不要。
「やってみてダメだったらやめればいいし。」
そんな軽い気持ちで始めた。
でも、やってみたら、楽しかった。
そして何より、「これ、自分にしかできないかも」と思えるような、満たされた気持ちを味わうことができた。
それまでは、
「鈴木さんの娘さん」とか
「藤田さんの奥さん」
「佳乃子ちゃんのお母さん」
「管理栄養士さん」「指導員さん」
そんなふうに呼ばれることが当たり前だった私。
でもストアカでは、「藤田えみこ」として、誰かに必要とされていた。
名前で呼ばれて、私自身として仕事ができていた。
誰かの役に立てている実感。それが、とても嬉しかった。
「人生は一度きり。もう一回、本気になってもいいかもしれない」
そんなふうに思えた。
起業塾には入らず、コツコツと、自分のペースで続けてきた。
正直、ものすごく稼げるわけではない。
でも、「自分サイズ」で何かを成し遂げるというのは、本当にやりがいのあることだ。
仲間もできた。
一緒に夢に向かって走れる、大切な仲間だ。
そして今年、本を出すという目標に向かって動き始めた。
2人でコツコツ、無料のデザインツールCanvaを使って本を作った。半年かけて、ようやく完成。Kindleで販売してみた。
まさか、自分がこんなことまでできるとは——。
でも、それも「行動したから」こそ。
やりたいことって、やれば、できるんだな。
もちろん、毎日が順風満帆だったわけじゃない。
思ったより集客がうまくいかない日もあったし、
予約がゼロだった月もある。アイディアが浮かばず焦ったことも。
「やっぱり無理なのかな」って、落ち込む夜も何度もあった。
それでもやめなかったのは、
たったひとりでも「すごく楽しかった」「また受けたいです」と言ってくれる人がいたから。
その言葉のひとつひとつが、私の背中を押してくれた。
気づけば、気軽に始めたはずの教室は、2年、3年と続き、
テレビにも出演する機会をいただいた。
「すごいですね!」と周りに言われることも増えたけど、
一番すごいのは、やっぱり「やってみよう」と決めて、あの日一歩を踏み出した38歳の私だと思う。
あの一歩がなければ、今の私はここにいない。
そして、これから。
もっと、「心と体に効く料理」を伝えていきたい。
もっと、「食べることで、自分を大切にする時間」を届けていきたい。
肩書きや年齢に縛られずに、
「私らしく」働ける道を、自分の足で歩いていきたい。
これからも、無理なく、自分のペースで。
少しずつでも、昨日より前へ。
きっとそれが、私の「幸せを育てるレシピ」だから。
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