【育児日記】親になって嘘をつきまくっている
「今日さ、公園休みらしいよ」
「会った事ないけど鬼のLINEは知ってるよ」
「じゃあママが幼稚園行こうか?」
「それ以上ほじくったら、鼻たぶん取れるよ?」
「これ…辛いよ?」
「怒ってな!い!よ!」
親になって早5年、真面目な顔して堂々と嘘をつくようになった。ライトも専属メイクも付いていないけれど、母は女優なのだ。新人の頃に比べたら、だいぶ演技も様になってきたように思う。
*
♬ピコン〜
スマホから幼稚園の連絡帳アプリのお知らせが届く。『明日は急遽体育遊びをやる事になった為、体操着を子供達に持たせて登園して下さい』との事。
私 「明日体操着いるって。バッグに入れとくよ」
長男「うん、知ってるよ?先生言ってた」
私 「知ってたなら教えてよ〜」
ドヤ顔で答えた長男(5歳)が、なんとも言えない顔になり、そのままぼんやりテレビを見ていた。だいぶ後になって気づく。長男はたぶん『知っていた=話を聞いていた』事を、私に褒めて欲しかったのだ。
自己肯定感がやや低めな長男にとって、褒められるという好意は、大好物であり精神安定剤でもある。
ここは女優である私が、アドリブをきかせて「何か先生言ってなかった〜?」と、長男のセリフを引き出せばよかった。女優である私が、リバウンド王になって相手ゴールから外れたボールを取ってパスして仲間にシュートさせてりゃ2点分の働きだったのに…安西先生ごめんなさい。バスケがしたいです。
時にはついたほうが良い嘘もある。
……が、
余裕がなけりゃ女優になれない母。
せめて余裕のある時は、日常という舞台で軽やかにアドリブをかます女優になりたい。
もう新人でもベテランでもない。
そんな事を思ったもうすぐ6年目の冬。

#なんのはなしですか ®
