【撮影日誌第34回】撮り鉄と鉄道会社はどうすれば共存できるか


2024年12月1日 真岡~寺内にて

 鉄道会社や地域に迷惑をかける「撮り鉄」がいることは厳然たる事実だ。ニュースでは多少面白おかしく報道されているにしても、トラブルの芽に遭遇したことは度々ある。
 一方で、塗装変更を中心として新たな被写体が出現する例は今でも度々ある。地方私鉄と国鉄型でもディーゼル機関車というややマイナー分野を好む個人的な趣味の影響もあるかもしれないが、決して強がりではなく被写体に困る予兆はいまのところない。むしろ、逃してしまいそうなものがあり困っているくらいだ。

このような例があるのは事実だろうし、特にコロナ禍以降の騒ぎを考えると会社としてもトラブルの種になりそうなものを提供せず危ない橋を渡らないのが安全策と思えるが、マニアとしては嬉しいことにその方針は実はそこまで徹底されていないと思う。

 撮り鉄はお金を落とさないとよく言われるが、沿線の店や昨今流行りの撮影会を含めれば消費額はそれなりにある。乗り鉄は言わずもがなである。最近は各社でイベントが充実してきたこともあり、マニアからの収入は軽視できないのだろう。つまるところ、地域住民や利用者が最優先という前提は徹底して守ったうえで、鉄道会社とマニアは健全な共栄関係を築いていくしかないのである。

 そこで、2024年の「北星事件」である。光線に恵まれた冬の真岡~下館のDL牽引の送り込み。その回送列車に「北星」のヘッドマークを付けるという試みだったが、最初の二日間だけで中止になってしまった。

 ただ、この二日目でいえば最も人が集まっていたであろう真岡~寺内の撮影現場に警察や地元の方が来て注意されたことは一度もなかった。前日になにかあれば、翌日も警察が一度くらいは見に来るだろう。車を使ってはいないが特に渋滞が話題になった覚えはないし、寺内で帰りの列車を待つ間に新294号線のローソンまで歩いたが、新道旧道ともに特に何もなかった。DE10はそのまま下り列車にぶら下がって茂木まで行く仕業だったが、後打ちをするために追っかけをする人などいるだろうか。回送も寺内から追っかけたところで大した場所はない。
 真岡鐡道の判断を非難し撮り鉄の肩を持つわけではないが、第三セクターならではの地元との関係など細かいボタンの掛け違いがたくさんあったのではないか。この一件よりいろいろな意味で「危ない」が特に問題化しなかった場面に遭遇したことは何度もある。

 11月の真岡駅でのイベントでキハ20が復活し盛り上がっていたところに水を差してしまったことも含めて非常に残念な一件だったし、企画担当者をはじめ真岡鐡道の方々には大変申し訳なかったのだが、マニアを完全排除するのではなく撮り鉄向けのイベントは撮影会を中心とする方向に舵を切っていただければと切に願う。それが、撮り鉄と鉄道会社が共栄する現状ではベストな方法である。個人的な趣味にはなるが、本線走行よりも撮影会の方が恵まれたシチュエーションであることもある。
 2025年度は要員が厳しいということもありイベントがやや低調だった印象があるが、期待できそうなポストを先日見つけた。

キハ20の撮影会企画が今年の11月には復活することを期待している。 

 ただ、イベント企画業務に正当な対価が払われているか、かなり怪しいという問題はある。これについては回を改めて記したい。


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